
あらゆる分野でIoT(Internet of Things)の製品開発が進んでいる昨今。IoTとは、モノのインターネットと呼ばれ、家電製品、自動車、農業機具までさまざまなモノがインターネットと接続されることを指します。そうすることで、今まで取得できなかったことがデータ化され、これまでにない新しい提案を生み出してくれます。今回はウェアラブルデバイスや見守りカメラなどのペット業界のIoTサービスについて紹介します。
この記事のまとめ
- ペット用のIoTには、ウェアラブル、見守りカメラ、自動給餌器、システムトイレ、GPSトラッカーなどがある
- 本体代とは別に、月々の利用料がかかる商品も多い
- Wi-Fiの2.4GHz帯が必要な機器があるので、家の通信環境を先に確認する
ペットのIoT(ペットテック)とは

モノがインターネットにつながる「IoT」は、ペットの分野にも広がっています。首輪型のウェアラブルデバイス、見守りカメラ、自動給餌器、システムトイレなど、日々の様子をデータとして記録し、スマホから確認できる商品が増えました。
背景にあるのは「ペットの家族化」です。矢野経済研究所の調査によると、2025年度の国内ペット関連総市場は1兆9,504億円で、前年度から2.1%伸びました。2026年度は1兆9,835億円になる見込みで、飼育頭数ではなく1頭当たりの支出が増えることで市場が広がっていると分析されています。
「愛犬・愛猫に健康でいてほしい」「留守中の様子を知りたい」「世話の負担を減らしたい」という飼い主の願いに、技術が追いついてきたかたちです。飼い主の高齢化や共働き世帯の増加、働き方の多様化もあって、こうした商品の需要は年々高まっています。
ペットIoTサービスの紹介
ここからはジャンル別に見ていきます。ペット用のIoTは、健康を記録するもの、留守中を見守るもの、世話を自動化するもの、居場所を知らせるものの4つに大きく分かれます。同じ「便利グッズ」でも解決したい困りごとが違うので、自分の悩みに近いところから読んでみてください。
ヘルスケアデバイス
ペットは言葉で不調を伝えられず、特に猫は痛みを隠す動物のため、飼い主が異変に気付いたときには重症化していたということが少なくありません。心拍や排尿、行動量といったデータを日々記録できるウェアラブルタイプの商品は、その変化に気付くための手がかりになります。
ただし、これらは病気を診断する機器ではありません。「いつもと違う」に早く気付くための道具と考え、気になる変化があれば動物病院で相談してください。
Catlog(キャトログ)
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「走る」「歩く」「毛づくろい」「食事」「睡眠」といった猫の行動をAIが判定して記録する、9gの首輪型デバイスです。トイレの下に敷いて体重と排せつを測る「Catlog Board」もあり、こちらは首輪を着けなくてもAIが猫を見分けます。
どちらも2.4GHz帯のWi-Fiが必要で、猫1匹ごとに月額のサービス利用料がかかります。
INUPATHY(イヌパシー)

心拍の変動から愛犬の心の動きを読み取り、ハーネスに付いたLEDの色で「リラックス」「ドキドキ」「ハッピー」「興味」「ストレス」を教えてくれるデバイスです。記録はアプリに残るので、どんな場面で緊張しやすいかを後から振り返ることもできます。
見守りカメラ
外出中の愛犬・愛猫の様子が気になるのは、飼い主に共通の悩みです。最近の見守りカメラは、映像を見るだけでなく、スマホから話しかけたり、おやつを出したりできるものもあります。
Furbo(ファーボ)
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留守番中の様子をスマホで見られるドッグカメラです。部屋の中を360°見渡せるうえ、AIが犬の動きを判別して、吠えや異常な動きがあるとプッシュ通知で知らせてくれます。おやつを飛ばす機能も付いています。
自動給餌器
健康管理で大切なのは、毎日決まった量のごはんを与えることです。とはいえ毎回量るのは手間ですし、外出が長引くこともあります。自動給餌器は、その両方を解決してくれます。
カリカリマシーン
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カメラ付きのスマホ連動型で、給餌のオン・オフや時間の設定をアプリから操作できます。設定した時間に決まった量が出るので、帰宅が遅くなる日も安心です。
猫用システムトイレ
猫は腎臓や泌尿器の病気にかかりやすく、おしっこの変化に早く気付けるかどうかが大切だといわれています。体重や尿量を自動で記録してくれるシステムトイレは、その変化を数字で残してくれます。
ペットケアモニター
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シャープが獣医師と共同で開発した猫用システムトイレです。尿の回数や量に加えて、体重やトイレにいた時間まで記録されます。多頭飼いにも対応しています。
toletta(トレッタ)スマートねこトイレ
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猫がトイレに入ると、カメラと重量センサーが体重や排せつのデータを自動で測り、スマホに通知します。家族で共有でき、人数の制限はありません。本体を一括で買うプランと、月額で使うプランがあります。
GPSトラッカー
脱走してしまったときや、ペットシッターに預けるときに心強いのが、位置情報を追えるトラッカーです。迷子札やマイクロチップは保護されてからの連絡手段ですが、トラッカーは今どこにいるかを自分で追えるのが違いです。
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衛星と4G回線を使って、距離の制限なくリアルタイムで位置を確認できます。決めた範囲から出ると知らせる脱走アラートや活動量の記録も付いていて、本体は18g未満と軽量です。通信を使うため、本体代とは別に月額の利用料がかかります。
ペット用IoTを選ぶときに確認したいこと
本体の機能だけで選ぶと、あとで「思っていたのと違った」となりがちです。買う前に次の3つを見ておくと失敗が減ります。
本体代のほかに月額がかかるか
通信やデータ解析を使う商品は、本体代とは別に月々の利用料がかかるものが少なくありません。Catlogは猫1匹ごとに月額のサービス利用料がかかり、トレッタには一括購入プランと月額プランがあります。Pawfitも購入時に30日分の利用権が付く形です。
長く使うものなので、本体の価格だけでなく、続けて払う金額まで含めて比べましょう。
「GPS」と「Bluetoothトラッカー」は別のもの
ペット用の紛失防止タグには、GPSを使うものと、Bluetoothでスマホとつながるものがあります。Bluetoothのタグが届くのは数十〜数百メートルの範囲で、離れてしまうと位置は分かりません。
商品名に「GPS」と入っていても、中身はBluetoothのタグということがあります。脱走に備えたいなら、4GやLTEなどの通信に対応していて、月額の利用料が設定されているものを選んでください。
通信環境と電池のもち
家の中で使う機器は、Wi-Fiの規格を確認します。CatlogのようにWi-Fiの2.4GHz帯が必要な商品もあり、5GHz帯しか使っていない家庭では設定でつまずくことがあります。
電池のもちも商品によってかなり差があります。充電の頻度が高いと、結局使わなくなってしまうので、実際の生活に合うかどうかで選びましょう。
さいごに

あらゆるモノがインターネットにつながることで、これまで見えなかった愛犬・愛猫の毎日がデータとして残るようになりました。数字が増えること自体が目的ではなく、一緒に過ごす時間を安心して楽しむための道具として使えるかどうかが大切です。
気になる商品があれば、まずは今の暮らしで本当に困っていることから選んでみてください。
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