【トレーナー解説】犬が飛びつく理由は?飛びつき癖のしつけ方と直らない場合の対処法も解説
犬の飛びつきは、理由が分かれば適切にしつけることができます。飛びつきを放置すると散歩中に他人に飛びつき、相手に怪我を負わせる恐れがあるため、早めに対策しましょう。癖になってしまうと、愛犬の怪我のリスクにもつながります。今回は犬の飛びつきについて、ドッグトレーナーの西岡が解説します。
犬の飛びつきとは
足元でじゃれつくように跳ねたり、人間の膝やお腹といった位置に勢いよく前足で飛びついてきたり、アタックしてくる行動のことを「飛びつき」といいます。
犬にとって、飛びつくことはごく当たり前の行動で、この行動は子犬でも見られます。
犬は基本的に、嬉しくて興奮することで「飛びつき」という行動をとります。一方で初対面で他人に飛びつくことや他の犬に飛びつくことはマナーとして避けるべきですので、注意が必要です。
犬が飛びつく理由・原因
犬が飛びつく原因は、その犬にとって飛びつくと「良いこと」が起こると思っているためです。
ただし、飼い主にとって「良いこと」と犬にとって「良いこと」は異なります。
どんなしつけ、トレーニングをするにしても、まずは犬の良いことと、飼い主さんの良いことがきちんとリンクしていることが重要です。
犬の行動から、その心理を読み取りましょう。
犬が飛びつく2つの心理
01【犬が飛びつく心理】嬉しくて興奮している
犬が飛びつく心理として最も多いのは嬉しくて興奮しているためです。来客時や、散歩中に好きな人に会った場合など、特定の状況下で見られることが多いです。また「抱っこしてほしい」「持っているものがほしい」など、なんらかの欲求があるときも飛びつくことがあります。
02【犬が飛びつく心理】攻撃心がある
相手に噛み付くため、攻撃心から飛びつくこともあります。この場合は、特に決まったシチュエーションがない場合が多いです。
飼い主さんは愛犬が「どんな性格」で「どんな時に飛びつくのか」ということを、常々意識して観察することが必要です。
03【犬が飛びつく心理】発情期
マウンティングとして犬が飛びつくこともあります。犬の飛びつき癖のしつけ方
小型犬でも大型犬でも飛びつき癖を治すトレーニングは同じです。01【犬の飛びつき癖のしつけ方】 コマンドをかける
愛犬が飛びつきを始めたら、焦らず落ち着いて「おすわり」や「待て」のコマンドをかけましょう。
02【犬の飛びつき癖のしつけ方】 できたら褒める
愛犬が落ち着いて、コマンドの通りに動いてくれたら、しっかり褒めてあげてください。
コマンドができない場合
興奮が強くて「おすわり」「待て」ができない場合は、興奮の対象物から少し離れてみてください。
少し落ち着いた状態になってから、もう一度「おすわり」「待て」のコマンドをかけましょう。
犬の飛びつきのしつけポイント
犬によって飛びつく理由はさまざまなため「これをやればOK」ということはありませんが、基本として「おすわり」「伏せ」「待て」「ハウス」ができていることが望ましいです。
愛犬が飛びついてきた際、どのコマンドでもいいので、指示を出せば飛びつきは防げるようにしつけをしておきましょう。
ポイント1:犬に人の都合はわからないことを理解する
どうしても人間目線で、場面(TPO)によって犬の行動を褒めたり叱ったりします。飼い主としては帰ってきた時に喜んで飛びついてきてくれたら、嬉しくて褒めますが、着用している服がスーツや礼服などのときに飛びつかれたら「ダメ!」と叱ってしまうでしょう。
犬にとってみれば、TPOによって変わる「良い」「悪い」を判断するのは困難です。
犬にわかりやすくするため、まずは場面場面で、良し悪しを変えることをやめるよう心がけましょう。
ポイント2:ルールを決める
飛びついて遊ぶのは本当に楽しいですが、1つルールを作りましょう。それは勝手に飛びつかないこと。胸なり膝を叩いたら「飛びついてOK」といった合図を作り、人から誘うことを徹底してください。
これは飛びつく対象が飼い主さん以外でも同じです。どんな人に対しても飛びつくようだと、小さなお子さんや年配の方など、怪我をさせてしまう恐れや、愛犬自身へも関節を痛める恐れがあります。
やたら飛びつかせるのは危険なため、させるとしたらこちらの指示でさせるようにしましょう。
この部分でつまずく飼い主さんは、飛びつかせる練習ではなく、他のトレーニングを行い、関係性を一度見直してみてください。飛びつき癖が直らない場合は、獣医師やトレーナーに相談することをおすすめします。
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まとめ
犬は、人の想像範囲内で生きてるわけではありません。
「なんでもあり」と思って接すれば「飛びつき」も「吠え」も「噛みつき」も「食糞」も、全部犬にとって「あり」な行為です。それが本来の犬の姿であり、自然な行動です。
ただし、人間社会で生きていく中でしてほしくない行動がありますよね。どのしつけにおいても、どこまでが「許容範囲」でどこからが「ダメ」なのかを明確にして、ルールを決めてあげることが大切です。
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