猫はバナナを食べて大丈夫!注意点・栄養素・バナナの皮に驚く理由などを解説

猫はバナナを食べて大丈夫!注意点・栄養素・バナナの皮に驚く理由などを解説

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身近なフルーツのひとつであるバナナは、猫も食べて大丈夫な食材です。ビタミンなど栄養も豊富で便秘改善効果もありますが、与え過ぎは糖尿病や肥満の原因になります。また、バナナの皮の誤飲にも注意が必要です。今回は、バナナの栄養や効果、与える際の注意点などを紹介します。

猫はバナナを食べても大丈夫

バナナ

バナナはカリウムやビタミンC、食物繊維を多く含み、猫が食べても大丈夫な果物です。バナナはブドウ糖や果糖、ショ糖などの糖分を多く含み、消化・吸収の早いエネルギー源となります。糖分が多いため食べ過ぎには注意が必要です。

カリウムは細胞が正常に機能するために不可欠なミネラルの一つですが、腎臓病の猫はカリウムをうまく排出できないことがあるため摂取量に注意が必要です。また、バナナには気分を落ち着かせてリラックス効果のあるトリプトファンも多く含まれます。

ただ、肉食動物である猫は甘味を感じないため好んで食べる子は多くありません。中には美味しそうに食べる猫もいますが、それは味ではなく食感や匂いを楽しんでいるのかもしれません。


猫にバナナの皮を与えても大丈夫?

バナナの皮には食物繊維やビタミン、ミネラルが含まれ、猫が食べても問題はありません。しかし繊維質で硬い皮を飲み込んでしまうと、喉に詰まらせたり、腸閉塞になったりするリスクがあります。農薬が残留している可能性もありますので、与えることはオススメしません。

最近、国内で新たな育成方法によって皮ごと食べられるバナナが注目されています(※)。そちらであればネコちゃんが食べても大丈夫。小さく切ったり、すり潰したりして食べさせてあげてください。


猫にバナナを食べさせるときの方法は?

バナナ

すりつぶして与えてあげましょう

バナナの実は固いため、すりつぶしてマッシュして与えてあげると消化も良くなります。また、カットして与える場合は、食べやすいように細かくカットして与えてあげるようにしましょう。

喉に詰まらせてしまう危険性がありますので必ず細かくカットしてあげてください。

猫にバナナを与える頻度や量

バナナをおやつとして与える場合、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。1日の最適カロリー量はペトことオリジナルのドッグフード「PETOKOTO FOODS」の「フード診断(無料)で簡単に計算することができます。

1日の最適カロリー量を計算する

フード診断

バナナの栄養について学ぼう!

バナナ

朝食やスポーツ時の栄養補給としてよく食べられるバナナ。バナナはブドウ糖や果糖、ショ糖などの糖分を多く含み、消化・吸収の早いエネルギー源として多く取り入れられています。

バナナダイエットが話題になりましたが、バナナのカロリーは1本77kcalと他のフルーツに比べて高いため、必要以上に食べるのは逆効果です。

ビタミンB6

ビタミンB6は水溶性ビタミンの一つで、タンパク質からエネルギーを産生したり、筋肉や血液などを作る際に利用されます。

そのため、タンパク質を必要とする犬には必要な成分です。皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。

モリブデン

モリブデンは鉄の働きを促進するミネラルの一つで、糖質、脂質の尿酸の代謝を助けたりします。逆に摂取しすぎると、心不全になる可能性が高くなると言われています。

猫にバナナを与える際の注意点

バナナの皮

バナナの皮

バナナの皮は固いため、誤飲してしまうと胃腸で詰まってしまう可能性があります。下痢や嘔吐、場合によっては腸閉塞になり、手術が必要になる可能性もあります。必ず皮は剥いてから与えるようにしましょう。

アレルギー

アレルギーを持っている子もいますので、最初は少量を食べさせることからスタートさせてあげましょう。アレルギー症状の中には下痢なども含まれていますが、必ずしもアレルギーが原因ではない場合もあります。

  • 下痢や嘔吐
  • 皮膚をかゆがる
  • 元気がなくなる
  • 目の充血

バナナが嫌いな場合

初めて食べる場合、受けつけないことがあります。その場合は無理に食べさせる理由はありません。様子を見て食べたそうであれば与えるようにしましょう。

過剰摂取は肥満や腎臓病の原因に

与え過ぎは過剰な糖分やリンの摂取にもなり、肥満やストルバイト結石などの腎臓病になる可能性があります。与えるときはおやつ程度にしてください。

猫がバナナを食べて体調を崩してしまった場合の対処法

猫

バナナに限らず、猫にとって初めての食べ物を与えるのは、摂取後はしばらく様子を見られる時にしましょう。症状として下痢(軟便)や嘔吐などが考えられます。

食べさせた後に一緒にいられない場合は、その後の様子を観察することができないので、試す機会をずらした方が適当です。

もし、バナナを食べて体調を崩した場合の対処法は、早めに動物病院に連絡をすることが懸命です。その際に、「どの程度」「いつ食べたか」をきちんと説明するようにしましょう。

バナナの加工品は猫に与えて大丈夫?

バナナジュース

バナナジュース

ミキサーにかけてバナナジュースにして与えてあげると消化にも良いでしょう。ただし、牛乳を混ぜると嘔吐下痢になる可能性があるため、乳糖が少ないヤギミルクやヨーグルトを混ぜて与えてあげると良いでしょう。

市販のバナナジュースは加糖され、糖分が多く含まれている可能性がありますので与えないようにしてください。


乳糖不耐症とは

人間でも牛乳などの乳製品を摂るとお腹の調子が悪くなる人もいると思いますが、猫にも同じ理由で同じような症状が起こります。

多くの乳製品には「乳糖」が含まれており、体の中で乳糖を分解するためには「ラクターゼ」という消化酵素が必要です。

しかし猫は乳糖を分解できない体質の子が多いため、人間用の牛乳などを飲むと胃腸が不調になり、下痢や嘔吐を引き起こしてしまう可能性があるのです。

ヨーグルト

前述の乳糖不耐症ですが、ヨーグルトはすでにその乳糖が分解されているため、乳糖不耐症による嘔吐下痢を引き起こす可能性がとても低いです。そのため、無糖のヨーグルトにバナナをトッピングして与えてあげることはヘルシーなスイーツになるでしょう。


冷凍

夏の暑い季節などには冷凍で凍らせたバナナはアイス代わりになります。ただ、固いため、誤飲などには注意が必要です。細かくカットしてから凍らせて与えてあげると良いでしょう。

バナナチップ

バナナチップも与えて問題はありませんが、市販のバナナチップは油や添加物が含まれているものもあるので、無添加でノンオイルのものを選ばれると良いでしょう。

番外編:バナナの皮を見て驚く猫

バナナ

以前ネット上にバナナの皮を使って猫を驚かせる動画がはやりました。猫がご飯を食べたりのんびりしたりしている時、バナナの皮をこっそりと置いておくと、バナナの皮に気付いた瞬間、猫が驚いて飛び上がる姿が撮られているのです。

「なぜバナナの皮なんかに驚くの⁉︎」というギャップと、猫の跳躍力が話題になったようです。

なぜバナナの皮に驚くのかは詳しいことは分かっていませんが、イギリスの動物行動学者ロジャー・マグフォード博士によると、猫が驚くのは「バナナの皮だから」というわけではなく、いきなり現れた不審なものに対しての驚きが強いようです。

また細長いバナナの皮に関してはの捕食者(蛇など)を恐れる猫の本能的恐怖心が関係している可能性もあるとのことです。

猫は未知のものに対しての警戒心がとても強いので、バナナの皮ではなくても、急に未知のものに出会うと驚く猫は多いようです。

中にはあっけらかんとして驚かない猫もいて反応は猫それぞれですが、意図的に猫のストレスになるようなことを行うのは猫を飼養する立場の人間として望ましくありません。

動物愛護管理法の「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」には、飼い主は「命あるものである家庭動物等の適正な飼養及び保管に責任を負う者として、動物の健康及び安全を保持しつつ、その生態、習性及び生理を理解し、愛情をもって家庭動物等を取り扱う」と明記されています。ほどほどにしましょうね。


バナナを食べて楽しい愛猫ライフを!

猫

猫はバナナを食べても大丈夫ですが、どんな食材も与え過ぎには注意が必要です。また、人間にとっては安全でも猫にとっては危険な食べ物もたくさんあります。きちんと理解した上で、楽しく健康な愛猫ライフを送ってくださいね!


気になることがあれば専門家に聞いてみよう!

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