【獣医師執筆】犬は小松菜を食べて大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

佐藤貴紀

獣医師/循環器科担当/認定医

【獣医師執筆】犬は小松菜を食べて大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

小松菜は犬が食べても大丈夫な野菜です。ほうれん草と比べてシュウ酸が少なくアク抜きせず生で与えることができますが、サッと茹でると消化に良いでしょう。与えていい量や甲状腺や結石の心配がある場合の注意点などを解説します。

目次
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犬は小松菜を食べても大丈夫!

小松菜
小松菜はβカロテンやビタミン(葉酸、ビタミンC、ビタミンKなど)やミネラル(カルシウム、鉄など)、食物繊維を多く含み、犬が食べても大丈夫です。一年を通して販売されていますが、秋から冬にかけてが旬の野菜です。

\ 小松菜はこんな子にオススメ /
  1. ダイエット中の子に︰低カロリーで満腹感を得やすい
  2. 胃腸が弱い子に︰消化しやすく食物繊維が腸の動きをサポート
  3. シニア犬(老犬)︰βカロテンで免疫向上・アンチエイジング

栄養素
特徴
βカロテン 犬はβカロテンを体内でビタミンAに合成することができます。ビタミンAは健康な被毛を保ち、視力維持にも役立ちます。不足することで免疫力の低下や骨の形成不全につながります。
葉酸(ビタミンB9) 体の細胞の生まれ変わりや成長をサポートするという大切な役割を持ち、「造血のビタミン」と呼ばれます。不足すると貧血や免疫力の低下につながります。
カルシウム 骨や歯の材料になるだけでなく、神経の情報伝達にも重要な役割を持ちます。
血液中で酸素を運んだり筋肉中で酸素を受け取ったりする働きを持ち、体を動かすために欠かせないミネラルです。不足すると皮膚や被毛のトラブル、イライラ感につながります。
食物繊維 腸内細菌のエサとなって腸内環境を改善したり、食後の血糖上昇をゆるやかにして糖尿病を予防したりします。水溶性は満腹感の持続や下痢の改善、不溶性は便秘の改善などの効果が期待できます。

小松菜とほうれん草の違い

小松菜とほうれん草の見た目は似ていますが、栄養成分は異なります。特にシュウ酸はほうれん草が100gあたり800mgなのに対し、小松菜は50mgほどで、アク抜きの必要がありません。結石(シュウ酸カルシウム結石)の心配がある子にも与えやすいでしょう。

ただし、獣医師から療法食の指定がある場合は事前に相談してから与えるようにしてください。

参考︰「植物性食品中の蓚酸含量」(栄養と食糧 Vol. 27)、「シュウ酸の摂取について工夫すべきことはあるか」(日本医療機能評価機構)

犬に小松菜を与える際の注意点

小松菜
犬に小松菜を与える際は、以下の点に注意してください。

  1. 与える量
  2. アレルギー
  3. 甲状腺機能低下症の犬

01【犬に小松菜を与える際の注意点】与え過ぎ

前提として、犬は総合栄養食のごはんを食べていれば、それ以外は与える必要はありません。与え過ぎは肥満の原因になりますし、タンパク質のため、過剰摂取は腎臓病のリスクもあります。

おやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。
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ペトコトフーズが提供する「食事量計算機(無料)を使っていただくと、1日の最適カロリー量を知ることができます。

例えば1日の最適カロリー量が125kcalのワンちゃんに100gあたり400kcalのドッグフードを与えている場合、1日の最適な食事量は31gとなります。

なお、生後4ヶ月以上、1歳未満の子犬の場合は食事量計算機で表示された1〜1.5倍の量を、生後4ヶ月未満の場合には2倍の量を与えてくださいね。

02【犬に小松菜を与える際の注意点】アレルギー

小松菜はアレルギー報告の多い食材ではありませんが、犬によってはアレルギー症状が出る可能性があります。最初の数回は少量にして、変化がないか様子を見ながら与えるといいでしょう。

食物アレルギーには、生まれつきの体質による先天性アレルギーと、長い期間同じ食材を食べることで発症する後天性アレルギーがあります。

初めて食べる食材を与える際は少量からスタートさせてあげましょう。アレルギーには以下の症状になる可能性が挙げられます。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 皮膚の痒み
  • 元気がない
  • 目の充血

上記のような症状があれば、すぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。一方で、アレルギーテストで陽性が出たから食べられないと思う飼い主さんも多いですが、それは間違いです。症状が出ていなければ食べさせても問題ありませんので、特定の食材を食べさせてアレルギー反応が出るか確認してみてください。

03【犬に小松菜を与える際の注意点】甲状腺機能低下症

小松菜のようなアブラナ科の野菜(ブロッコリーやカリフラワー、キャベツなど)には「ゴイトロゲン」(グルコシノレート)という成分が含まれます。ゴイトロゲンは「ヨウ素」の吸収を阻害する働きがあり、甲状腺ホルモンの産生が低下する可能性があります。

アブラナ科の野菜を食べたことで犬の体に問題が起きたという明確な臨床報告はありませんが、甲状腺機能が低下している犬は、ゴイトロゲンを含む野菜の過剰摂取が体に負担となる可能性があるため注意が必要です。

犬への小松菜の適切な与え方

小松菜

茹でたものを与える

小松菜はアク抜きの必要がなく生で与えても大丈夫な野菜ですが加熱することで消化しやすくなります。もともと多くはありませんが茹でることでシュウ酸を減らすこともできます。ただし、長く水に浸すと水溶性のビタミンが失われてしまいますので、短時間で十分です。

与えていい量

1日の適正カロリー量の10%以内を与えるようにしてください。

例えば1日の適正カロリー量が226kcalの犬の場合(計算はこちらから)、22.6kcalまでが与えていい量となります。100gで14kcalの小松菜(茹で)であれば、161gまで与えて大丈夫です(他にトッピングやおやつを与えない場合)

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まとめ

犬
低カロリーでビタミン・ミネラルが豊富
甲状腺や結石の心配があれば獣医に相談
茹でたものを与えることで消化に◎
小松菜は秋から冬にかけて旬を迎え、低カロリーでビタミン・ミネラルが豊富な野菜です。シュウ酸が少ないためアク抜きの必要はありませんが、消化を良くするためにサッと茹でてから与えることをお勧めします。