【獣医師執筆】犬にパンを与えるのはNG!塩分やアレルギーなどの注意点や誤飲時の対処法を解説
香ばしい香りやふわふわな食感で人気のパン。お惣菜としての種類が豊富なことも魅力の一つです。しかし、パンは犬には与えるべきではありません。今回は、犬にパンを食べさせてはいけない理由や、パンの栄養素についてご紹介します。
犬にパンを与えるリスク
犬がパンを食べても何もない場合も多いでしょうが、市販されている人間用のパンは、犬には与えないでください。犬にパンを与えたい場合は、犬用に作られているものか、塩分や添加物を入れずに手作りしたものにしましょう。
市販のパンが犬にとってNGな理由
パンは、種類によって原材料が変わります。特に惣菜パンや菓子パンには、ネギやアボカド、チョコレートやレーズン、ナッツなど、犬に与えてはいけない食品が含まれている場合があるため、犬に与えるべきではありません。また、食パンやフランスパンなどのシンプルなパンやパンの耳であっても、犬にとっておすすめできない塩や砂糖や牛乳などの食材が含まれていることが多々あります。また、添加物が含まれていることも多いでしょう。そのため、犬に市販のパンを与えることはおすすめできません。
アレルギーの可能性
アレルギーは、生まれつきの体質による先天性アレルギーと、長い期間同じ食材を食べることにより発症する可能性がある後天性アレルギーがあります。パンの材料に使われる牛乳やバターなどの乳製品や、小麦粉などの穀類にアレルギーを発症する可能性がありますので、注意が必要です。以下のような症状が現れた場合はアレルギーを発症している可能性がありますので、獣医師に相談しましょう。
- 下痢
- 嘔吐
- 皮膚のかゆみ
- 元気がない
- 目の充血
犬がリスクのあるパンの主原料と主成分
パンは、小麦粉やライ麦粉に、酵母や塩、水を加えて発酵させ、焼いたものです。他に砂糖や卵、牛乳、バターやマーガリンなどの油脂、添加物などが含まれていることがあります。
小麦粉
小麦粉には、炭水化物(でんぷん)や植物性のたんぱく質が豊富です。しかし犬は、炭水化物を主食としていません。また、たんぱく質も、植物性より動物性のほうが体に良いといわれています。でんぷん
でんぷんは、穀類に多く含まれているエネルギー源の一つです。しかし、犬にとってでんぷんは必須栄養素ではないといわれています。でんぷんをエネルギーとして使うためには、消化酵素によって分解しなければいけません。人は咀嚼をすることで唾液アミラーゼを分泌し、でんぷんを糖に変え、エネルギーをとして効率よく使うことができます。しかし犬は人に比べ、唾液アミラーゼが非常に少ないため、脂質やたんぱく質に比べると吸収スピードが遅いのです。そのため、犬にとってでんぷんは必要性が低いと言われています。
グルテン
小麦粉には、植物性たんぱく質であるグルテンが豊富に含まれています。小麦粉の中でも、グルテンの量によって「強力粉」「中力粉」「薄力粉」の三つに分かれています。パンに使われているのは、強力粉や中力粉が多く、薄力粉はケーキなどによく使われています。犬用のパンのおやつ
犬用のパンのおやつもたくさんの種類があります。「愛犬にパンを食べさせてあげたい」と思っている方におすすめです。ドッグステーブル お米のロールパン
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愛犬にパンをあげるなら犬用のパンにしよう!
パンには犬にあたえるべきではない食品が含まれていることが多い
犬用のパンならOK
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