猫が雷を怖がるのはなぜ? 落ち着かせる方法と雷恐怖症を解説

猫が雷を怖がるのはなぜ? 落ち着かせる方法と雷恐怖症を解説

猫は雷を怖がると震えたり逃げたりするだけではなく、ストレスによる嘔吐や下痢、時には過呼吸を引き起こすこともあります。雷恐怖症の猫には怖がるレベルに応じた対策をしてあげる必要があり、原因なども知っておくと猫ちゃんに合った対策が見つかるかもしれません。今回は雷が苦手な猫ちゃんの対策などを紹介します。

なぜ猫は雷を怖がるの?

見上げる猫

個体差はありますが、雷の大きな音が鳴ると飛び跳ねて逃げていく猫ちゃんは少なくないと思います。猫たちはなぜ雷に驚くのでしょうか?
                                     
猫は雷の音に驚いていると思われがちですが、実は驚く要因はいろいろあります。猫によって何に恐怖心を抱いているのかは異なるので、飼い主さんは愛猫をよく観察して、不安材料を取り除いてあげることが重要です。例えば以下のような要因が考えられます。

  • 雷の光
  • 静電気による不快感
  • 気圧の変化

雷を怖がる猫は実際に多く、間違って家を飛び出してしまうことがあります。猫ちゃんがパニックになっても脱走しないように戸締りをしっかりとして、万が一に備えて迷子札などは常に着けておきましょう。


猫の雷恐怖症とは?

隠れる猫

雷恐怖症とは、雷の発生によって猫が異常なまでに恐怖反応を示してしまう状態を指します。恐怖反応の度合いは人間と同じように個体差があり、症状もさまざまです。飼い主さんが雷恐怖症の猫に対し怒ったり、過剰にかまったりする行為は猫の恐怖反応を助長させてしまうことにつながってしまいます。雷恐怖症の症状を理解し、その子にあった対応をしてあげましょう。

雷恐怖症の症状

雷恐怖症の症状は猫によって異なります。ただ落ち着きがなくなってしまう猫もいれば、恐怖心から嘔吐下痢、過呼吸まで引き起こしてしまう猫もいます。猫によっては雷によるパニックが原因でショック死してしまう子もいるようです。症状の度合いによっては個人での対策では限界があるので、動物病院で相談するようにしましょう。

雷恐怖症の症状として、以下のような反応が見られます。

  • パニックになる
  • 怯えて耳が垂れる
  • 鳴く
  • 小刻みに震える
  • ご飯や水に口をつけない
  • 隠れる
  • 嘔吐下痢
  • 逃避、破壊行動
  • 爪とぎをする
  • 最悪の場合ショック死

猫は隠れてしまうことが多く、飼い主さんが症状に気づきにくいかもしれません。注意して観察してあげることが必要です。猫によってはストレスから攻撃的になる子もいるようです。

恐怖症になりやすい猫

雷が鳴っても平気で寝ている子もいますが、幼少期のトラウマになってしまったり、飼い主さんの対応によっては大人になってから恐怖症を引き起こしてしまう可能性もあります。きちんとした対応をすることが大切です。例えば以下のような場合は恐怖症になりやすくなります。

  • 幼少期に雷で恐怖経験をした
  • 飼い主さんが雷に驚く様子を見た
  • 高齢期になった

猫を落ち着かせる方法

まずは猫の恐怖心が個人で対処できるものなのかを判断する必要があります。雷が鳴っている間はいくら呼びかけても耳に入っていない様子の猫ちゃんもいます。恐怖心が嘔吐や過呼吸にまで発展してしまうようだったら、個人で対処しようとすると悪化の原因になるので、獣医さん(特に行動診療科)に相談しましょう。

ブランケットに隠れる猫

安心できる場所を作る

猫が恐怖を感じている時は、猫自身が安心できるよう自由に逃げ込める環境を作ってあげるとよいでしょう。飼い主さんのベッドの隙間や、普段から使っているケージにブランケットをかけておくなど工夫してあげると猫も安心して身を隠すことができます。

ただ、雷が鳴って猫がケージをなどに逃げ込んだ時はケージの扉を閉めず、いつでも移動できるようにしておく必要があります。扉を閉められ行動が制限されてしまうと、さらにパニックになってしまう恐れがあります。ケージなどの破壊行動につながるだけでなく、爪が割れるなど怪我をしてしまう可能性もあるので気をつけましょう。

飼い主さんは平然とする

猫は飼い主さんの様子に非常に敏感です。飼い主さんが雷に怖がっていると「やっぱり怖いものなんだ……!」と余計に恐怖心をあおってしまいます。しかし安心させようと必死に抱っこしたり、かまったりするのも「いつもと違う!」と思わせてしまうようです。飼い主さんはなるべく平然とし、優しく声をかけるようにしてあげてください。

雷を怖がって落ち着きなく走ったりしてしまう猫もいますが、間違っても叱ってはいけません。なるべく猫が落ち着ける場所を見つけられるようにサポートしてあげましょう。

系統的脱感作と逆条件付け

一般的に犬のトレーニングに利用されるものとして、系統的脱感作(けいとうてきだつかんさ)と逆条件付けという行動療法があります。二つの療法を組み合わせて少しずつ苦手克服を目指します。

  • 系統的脱感作(けいとうてきだつかんさ)
  • 系統的脱感作とは、猫が苦手なもの最小限の刺激から与えて徐々に慣らしていく方法です。雷が苦手な猫に対して系統的脱感作を行う場合、雷の音を小さく流し少しずつ音量を上げるなどして行うことができます。
  • 逆条件付け
  • 逆条件付けとは、苦手なことが起こっている時に猫にとって嬉しいことをすることで、苦手意識を払拭する方法です。雷がなっている間はおやつがもらえたり、おもちゃで遊んでもらえたり嬉しいことが起こることを教えると雷へのイメージが変わります。
系統的脱感作と逆条件付けは同時に行うことで効果が出ます。例えば雷の音が苦手な猫の場合、CDなどで雷の音を消音で流しておやつを与えたり優しくなでてあげたりします。少しずつ音量を上げながら繰り返すことで、雷の反応が変わってくるでしょう。しかしこれはあくまで雷の音に対してのイメージに限るので、静電気や気圧の変化による不快感が主な原因の場合は効果的とはいえません。

薬事療法

猫によっては飼い主さんができる範囲の対策では、恐怖心を改善できないほどの症状を抱える場合もあります。そのような時は動物病院で相談してアドバイスをもらいましょう。トレーニングで改善できる範囲なのか、お薬によって不安症状を軽くするのがよいのかを判断することが大切です。

薬に関しては飼い主さん必要不要を判断することはせず、必ず獣医さんの意見を聞きましょう。実際に重度の雷恐怖症を抱えている場合は飼い主さんが声をかけても効果がないので、嘔吐下痢、ショック死の危険性を考えると薬事療法が有効な対策になります。

フェリウェイ スプレー

フェリウェイとはビルバック社から販売されている猫専用のフェロモン製剤のことを言います。もちろん個体差はありますが、これによって落ちつく猫もいるかもしれません。

Virbac フェリウェイ スプレー
Amazonで見る

猫が安心できる環境を作るのが大事

下を見つめる猫

雷を怖がる猫は決して少なくないです。不安がどのような行動に現れるかも猫によって異なり、適した対策も試行錯誤してあげることが必要です。猫ちゃんが安心して逃げ込めるスペースを作り、飼い主さんが雷に対し平然とした様子でいることが大切です。
Share!