子犬の散歩はいつから始める?お散歩デビューのタイミングと家でもできる練習方法

子犬を飼い始めて楽しみにしていることの一つがお散歩だと思います。しかし、子犬はワクチンをしないと散歩ができなかったり、お散歩デビューをしてもうまく散歩ができなかったりと、意外と簡単ではないのが子犬の散歩です。今回は子犬の散歩の時期のポイントと家の中から始める散歩の練習についてなどドッグトレーナーの長根が解説していきます。

子犬の散歩はいつから?

子犬

子犬を飼い始めて気になるのが散歩を始めるタイミングだと思います。基本的には免疫力のない子犬はワクチンプログラムが終了してからお散歩デビューするというのが一般的です。

8週齢前後で1回目の混合ワクチンを接種し、その後3〜4週間後に2回目、さらに3〜4週間後に3回目を接種します。すると大体生後4カ月前後にようやくお散歩デビューとなります。



ワクチンプログラム終了を待つべき?

子犬の免疫力などを考えたのがワクチンプログラムです。3回目のワクチン接種は1回目のワクチンの時期や犬の年齢などにより行わないこともありますが、基本的には2〜3回のワクチン接種でワクチンプログラム終了となります。

しかし、子犬の成長に大切な「社会化期」の時期が生後3〜12週齢とちょうどワクチンプログラム中の時期とかぶってしまうのです。この社会化期にいろいろな刺激に慣れさせておくことが将来の犬の行動に大きく影響してきます。ワクチンプログラムの終了する生後4カ月頃というのは犬種や個体差もありますが、「恐怖心」が芽生えて来る時期でもあります。それまでは、恐怖心より興味のほうが強く、初めて見るものでも自ら近づくということもしやすいため、いろいろな刺激に慣らしやすい時期なのです。

その大切な時期に外の刺激に触れさせないというのはとてももったいないことでもあります。獣医師さんから見れば「ワクチンプログラムを終えてから」という意見が多いでしょうが、トレーナーから見ると「ワクチンプログラムが終わる前から」という意見が多くなる。というのが、正直なところだと思います。

子犬の健康や精神的成長どちらも大切なことですから、きちんと獣医師さんに相談の上お散歩デビューの時期を考えることをおすすめします。



抱っこ散歩から始める

子犬の散歩で最初におすすめしたいのが抱っこ散歩です。スリングなどを利用した抱っこ散歩は、地面を歩かせることがないので3回のワクチンプログラムが終わっていない子でも病気などのリスクを減らすことができます。自分で地面を歩かなくても、外に出ることで空気のにおいや音、動くものなど「嗅覚」「聴覚」「視覚」など刺激を受けることができます。

家の周りを1周することから始め、少しずつ距離を伸ばして、路地裏の静かな場所や大通りの人や車が行き交う場所、子どもたちが元気に遊ぶ公園や学校周りなどへ行ってみてください。抱っこ散歩でいろいろな場所に連れていけるのであれば、実際に歩かせての散歩はワクチンプログラムが終了してからでもいいと思います。


子犬の散歩の練習

外での散歩は抱っこ散歩でも、家の中で散歩の練習をすることはできます。一度に新しいことをするのはワンちゃんにとって負担になってしまいますので、できるところから始めていきましょう。

リードや首輪に慣らす

首輪をした犬

リードや首輪というのは散歩には欠かせないグッズです。中には「首輪を付けられるのがイヤ」というワンちゃんもいます。そうならないように、家にいる間から慣らしておきましょう。

「ケージから出してあげるときには必ず首輪とリードを付けてから」などルールを決めるといいです。遊び盛りの子犬の頃に、「首輪とリードを付けたらケージから出してもらえる」というれしい経験をさせてあげることで、首輪とリードを好きになってもらうことができます。

しかし、リードを付けたままフリーにしてどこかに引っ掛けてしまったり、急に思いっきり引っ張られたりすることで嫌な思い出となってしまうこともあります。遊ばせてあげるときは、きちんと飼い主さんが注意して様子を見てあげてください。

家の中で歩く練習をする

首輪やリードに慣れたら、家の中で歩く練習をしてみましょう。子犬のうちは足元やリードにじゃれ付いてくるなど、意外とただ歩くだけのことが難しかったりします。

方法1


  1. リードが少したるむくらいの長さで束ねて持ちます。

  2. 名前を呼んで目があったら歩きだします。

  3. きっとうれしくてぴょこぴょこと走り出してしまったりすると思いますが、そのときはピタッと立ち止まり、名前を呼びます。

  4. 名前を呼ばれて飼い主さんの元へ戻ってきたら、アイコンタクトを取り再び歩きだします。


方法2


  1. 1日分の食事からトレーニングで使う量を取っておきましょう。

  2. リードを右手でかるくたるむくらいで持ち、左側に犬を座らせます。

  3. 左手にフードを持ち、犬の鼻先から飼い主さんの目線まで移動させ、目が合うように誘導します。

  4. 目があったら褒めて一粒あげます。

  5. 再びフードを持つ左手を鼻先に近づけ、誘導するように一緒に歩きだします。このとき大事なのは、リードを持つ右手が犬の動きに合わせていかないこと。最初に決めた位置から動かさないように、意識してコントロールしましょう。犬を誘導する左手は犬の大きさにもよりますが、飼い主さんの膝、または足先より手を前に出さないように気を付けましょう。

最初は歩くというよりは1歩ずつ、飼い主さんの左足に合わせて付いてきてもらうイメージで大丈夫です。左手のフードは上手に付いて来ている間は舐めさせても、食べさせてもOKです。前足を使ってきたり、興奮してきてしまったら、一度最初の姿勢に戻りましょう。犬が落ち着いたらアイコンタクトを取り、再開します。

方法1でも2でも繰り返し行うことが大切ですが、ワンちゃんのペースに合わせて少しずつ段階をあげていきましょう。最初は首輪とリードを付けて「お座りする」「アイコンタクトを取る」だけでもいいです。

意外と飼い主さんがトレーニングに集中してしまって時間を忘れてしまうことがあるので、最初に5分だけなど時間を決めるといいです。1度に長くやると犬も疲れてしまうので、食事のタイミング(朝・昼・晩)など数回に分けてやるようにしましょう。



外の地面に降りてみる

ワクチンプログラム終了後、獣医師さんと相談の上でお散歩デビューです。初めてのものでいっぱいの外なので、初日は家の前や、人通りの少ないところで自由に歩かせてみましょう。馴染みのあるおもちゃやおやつなどを使って安心させてあげるのもいいです。

家の周りを散歩してみる

外でのお散歩は、まずは家の周りから始めましょう。交通量が多い場所なら、路地に入ってゆっくり落ち着いて歩ける場所からでもいいです。散歩の基本は、リードの持ち方とアイコンタクトです。家での練習を活かして外でも同じように少しずつ練習してみましょう。

子犬が散歩で歩かない理由

浜辺を散歩する子犬

子犬が散歩で歩かない理由はいくつか考えられます。


  • 疲れてしまった

  • 地面が熱い、または冷たい

  • けがをしている

  • 道の先に怖いものがある・行きたくない

  • 抱っこして欲しい

  • 帰りたくない

子犬の肉球は地面の温度にとても敏感

夏場の地面はとても熱くなり、成犬であってもやけどしてしまいます。そうでなくても、外で歩きなれていない子犬の肉球はとても柔らかく、傷つきやすいです。暑さだけでなく冷たいときも歩かないことがあるでしょう。

恐怖心の芽生え

恐怖心が芽生える4カ月前後では、初めて見るものや予期せぬ出来事に恐怖心を抱きやすい時期です。回避できるのであれば回避してあげ、回避できないものであればおやつなどを利用して少しずつ慣らしてあげましょう。一歩でも進めたらその日は抱っこで通るくらいから始めて、トラウマにならないように気を付けましょう。

学習によるもの

「行きたくない」「抱っこして欲しい」は経験からする行動です。「こっちに行ったら注射をされた」「じっとしてたら抱っこしてもらえた」など、犬にとって、嫌なことや反対にいいことが合った場合に動かなくなることもあります。

愛犬がどんな理由で歩かないのかということを、考えて対処してあげることも飼い主さんの大切な役目です。



子犬の散歩はゆっくりと!

葉っぱをくわえて走る子犬

犬との散歩は初めて犬を飼う人にとっては、1番楽しみにしていた出来事といってもいいくらいの大イベントだと思います。しかし、楽しみに想像していたよりも難しいのが子犬の散歩でもあります。

「どの時期にお散歩デビューをするのか」ということから「思うように歩けない」と悩む場面もあるでしょう。場合によっては散歩が面倒になってしまうこともあるかもしれません。しかし、散歩は犬のとって大切なものです。順序よくなんでもできるようにはなりません。上手な散歩にこだわり過ぎないで、できるところから始めること、そして犬も飼い主さんも楽しんで取り組むことが1番大切です。