サバトラ(サバ猫)ってどんな性格?特徴・歴史・キジトラとの違いなどを解説

猫は毛色や模様によって呼び名があるのですが、「サバトラ」という猫をご存じでしょうか。サバトラはキジトラや白黒猫に比べて見かけることが少ないために、あまり知らないという方も多いでしょう。サバトラとはどんな猫なのでしょうか。特徴・性格などを解説します。

サバトラとは?

猫

猫の基本形であるキジトラは見かけることが多いのでなじみがある方も多いのではないでしょうか。サバトラはキジトラなどと比べると少し珍しい毛色でしょう。サバトラは毛の地色がシルバー(※)で黒の縞模様が入った猫です。日本名のサバトラは、その名のとおり地色の毛色と縞模様が魚のサバにいていることからそう呼ばれるようになりました。

※猫の被毛は灰色をシルバーと呼びます。

筆者は100匹以上の猫を保護しましたが、サバトラ、サバ白(白の地色にサバトラ柄がある)は数匹しか保護したことがありません。しかもほとんどがサバ白で完全なサバトラは1匹だけです。サバトラは純血種の猫種ではありませんが、少し珍しい種類の猫と言えるかもしれませんね。

サバトラの特徴

猫

猫界ではちょっと珍しいサバトラの特徴を紹介します。

サバトラの英語名

英語では「シルバー・マッカレル・タビー(silver mackerel taby)」と言います。「灰色のサバ柄の縞猫」という意味です。

サバトラの毛色

毛色は、グレーのベースにサバのような縞模様。サバ白の子はたまに見かけますが、体全体がグレーのサバトラの子は少数だと思われます。筆者が目にしたことも少ないですし、ほかの保護活動者も完全なサバトラは滅多にいないと言っているので、雑種とはいえ希少種かもしれませんね。

アイリスオーヤマが実施している2018年猫の国勢調査の「猫柄ベストテン」でもサバトラは最下位から2番目の9位です。

英語名のタビーとは縞柄のある猫の総称ですが、その縞柄が顔(額)の部分にM柄を作るのも特徴です。背中の中央に入る線をスピンラインというのですが、この線から縞柄が肋骨に沿うようにお腹側に続いていきます。このスピンラインはすべての猫に確認できるわけではなく、ほとんど見えない子もいます。

縞柄がある猫には「クレオパトラ・ライン」と呼ばれる目の横から延びる縞模様があることが多いのですが、これもしっかり確認できないこともあります。長く人間と暮らしてきた中で混血が進んでいるので、主な特徴はありますが、純血種のように必ず決められた柄があるわけではありません。世界で1匹だけの猫、それが雑種猫の魅力の一つでもありますね。

サバトラの目・鼻・肉球

目の色はグリーンかゴールドが多いとされています。筆者が保護したサバトラ、サバ白は全員がゴールドの瞳でした。鼻はキジトラがくすんだピンクが多いのに対してサバトラはもっと 濃い、茶色~こげ茶色の色をしています。肉球は濃い茶色~黒色をしています。キジ白の子はピンクの肉球に黒や茶色の模様が入っています。

サバトラの歴史

サバトラ猫
Photo by chi12a21kiさん Thanks!
現在のイエネコとしての種の固定がされたのは古代エジプトと言われ、その頃はキジトラしかいませんでした。砂漠地帯に多く生息していたキジトラの毛色や模様は、自然界の中では目立たない保護色ですね。しかし、シルバーの毛色は、それよりは目立ってしまいますので、突然変異などで生まれてもなかなかこの頃の時代には生き残れなかった可能性があります。

サバトラの数が増えるようになったのは猫がヨーロッパなどに広まり、人間と密接な関係を築いて暮らすようになったからと考えられています。自然界では生き残ることが厳しかったサバトラですが、人間のペットとして暮らすようになって数が増えていったのでしょう。日本でサバトラの姿がよく見られるようになったのは、第二次世界大戦後です。戦後に海外から持ち込まれた洋猫との交配が進み、サバトラが増えていったようです。

雑種の猫は同腹の兄妹であっても柄は全く違うことは珍しくありません。筆者が多頭飼育崩壊から保護したサバトラは両親はキジトラ・キジ白で、兄弟の中で1匹だけサバトラでした。また、その子は妊娠していて筆者宅で子猫を産んだのですが、生まれた子はキジトラ・キジ白です。猫は雑交配でさまざまな遺伝子を受け継いでいるので、キジトラ両親からサバトラが生まれることは珍しいことはでありませんが、実際に見ているとサバトラが生まれる率は少ないかもしれません。

サバトラの性格

サバトラ(サバ猫)
Photo by yuzu_yutchanさん Thanks!
飼い主さんのコメント

2016年4月生まれの「ゆず(愛称:ゆっちゃん)」はお耳が小さめで分厚いのがチャームポイント。犬のように取ってこいが得意なツンデレさんです。(yuzu_yutchanさん)


サバトラの性格は二つの傾向があるとされています。しかし、毛色と性格の違いの関係性はよくわかっていませんし、毛色による傾向というよりも、その子の個性や育った環境によるところの影響のほうが大きいでしょう。

サバトラの性格の一つの傾向として、警戒心が強く臆病で、知らない人には懐きにくいという点があげられるようです。シルバーという目立つ毛色のために、危険な目に遭うことが多かったために、警戒心が強くなったと言われています。

もう一つの性格は臆病さとは相反するもので、警戒心が薄く、人懐っこいタイプです。これは、目立つ毛色を持っているために危険に遭いやすく、人間に身を守ってもらうためであると言われています。確かに、サバトラが多く存在するようになったのはペットとして飼われ、人間との距離感が近くなってからだと考えられていますね。

筆者の経験では、やはり両極端でした。非常に警戒心が強く、臆病であったために保護してから筆者に慣れるまでにも少々時間がかかりましたし、譲渡したときも環境や里親さんに慣れるのに時間がかかり、里親さんにはずいぶん頑張ってもらいました。おかげで現在は幸せに暮らしていますし、いったん心を許した後はすっかり信頼して甘えっ子になったようです。現在保護しているサバトラ・ママは非常に人懐っこ性格です。ほぼ初対面で甘えてきましたし、ほかの猫ともすんなり同居できました。

私が保護したサバトラも一般的に言われているように2極の性格であったのですが、それが「サバトラ」だったからなのかどうかは、正直分からないところです。非常に警戒心が強かったサバトラの子たちは人間に残飯をもらって生活しており、あまり人間にかわいがられて育ったわけではありませんでした。最初から甘えっ子全開だった子は、多党飼育崩壊からの保護猫で人間との関わりは密接であった子でした。こうして考えると、毛色というよりは個性や環境の影響が強いようにも思えます。

サバトラと似ている猫

サバトラは外見上、似ている猫も多く一見すると見分けがつきにくいときもあります。

キジトラ

猫
もともとサバトラもキジトラから派生した猫ですので外見上に似ている特徴があるのは自然なことですね。キジトラは黒い縞模様があるのはサバトラと同じですが、キジトラの被毛の地色は茶色です。鼻の色も、キジトラはくすんだピンク色なので、こげ茶や黒い鼻のサバトラとは少しずつ違いがありますね。

アメリカンショートヘア

猫
アメリカンショートヘアもかなりサバトラと似ています。ベースの毛色がシルバーで黒い縞模様であるところはサバトラと同じですが、サバトラの縞模様がサバもしくはトラのような直線型なのに対して、アメリカンショートヘア模様は縞の太さが均一でなく、脇腹のあたりは丸く渦を巻いたような柄であることが多いです。ただし、一時期のアメリカンショートヘア人気でたくさん飼われた子たちがほかの猫と交雑したり、野良猫化したことによってアメリカンショートヘアの雑種も増え、アメリカンショートヘアであるかどうか判然としないこともあります。

サバトラの里親になる

猫
サバトラは純血種の猫種ではありません。そのため、サバトラをペットにするには、保護猫の里親さんになるのが一般的でしょう。サバトラ・サバ白の子は数が少なめなので人気が高い傾向があります。サバトラの子を家族に迎えたいときは、こまめに里親募集掲示板などをチェックするといいですね。
保護猫の里親になるためには、二度と捨てられたり不幸な目に遭わせないようにさまざまな条件をクリアしなければならない場合が多いので、条件をよく確認し、猫と暮らせる住環境を整えて応募しましょう。

サバトラはちょっと珍しい猫

多くの保護猫の中でもサバトラはちょっと珍しい存在ですが、保護が必要な子はたくさんいます。この記事でサバトラの魅力を知っていただき、ぜひ里親さんになっていただきたいです。