【獣医師執筆】猫に必要なタウリンって何?必須栄養素の理由と必要量、フードの選び方を解説

【獣医師執筆】猫に必要なタウリンって何?必須栄養素の理由と必要量、フードの選び方を解説

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猫にとって必須アミノ酸の一つとして重要な栄養素である「タウリン」は、魚介、特に貝類に多く含まれている成分です。人間用栄養ドリンクなどにも配合されている成分で、てんかん治療などにも使われることがあります。今回は、食べ物で補う方法や、不足すると現れるタウリン欠乏症の症状、逆に摂り過ぎるとどうなるのかなど、猫とタウリンに関する情報を解説します。

猫の必須アミノ酸「タウリン」とは

ペトコトフーズ

タウリンはアミノ酸の一種で、猫は体内で合成する能力を十分に持たないため食事から摂取しなければいけない必須アミノ酸です。細胞内外へのカルシウム移動を調節するため、心筋の収縮に必要不可欠です。

そのため、キャットフードでタウリンが含まれていないフードは選ばない方が良いでしょう。

猫のタウリン不足で起こる問題

ペトコトフーズ

タウリンは神経伝達や体温調節、脳の発達や心機能に関わるため、不足すると発育障害や視力の低下(網膜の変性)、拡張型心筋症などの心臓の心臓の疾患問題につながってしまいます。

猫のタウリン不足が起こる理由

総合栄養食のキャットフードには猫に必要なタウリンが含まれているため、十分な量の総合栄養食を食べている限りは猫がタウリン不足になることはありません。しかし、以下のようなケースではタウリン不足が起こる可能性があります。

  • 慢性的な食事量の不足
  • 総合栄養食を与えていない
  • 手作りごはんを与えている
  • 日常的にドッグフードを与えている

手作りごはんは栄養バランスの計算を行っていたとしても、調理方法によって十分な量を摂取できていない可能性もありますので注意が必要です。そのためPETOKOTOでは毎日の食事を手作りにすることは推奨していません。タウリンのサプリメントも販売されていますが、栄養バランスの計算は非常に難しいです。




猫のタウリンの取り過ぎ・過剰摂取の副作用は?

マグロ

タウリン不足が猫にとって危険とは分かりましたが、日々食事やサプリでタウリンを与えていると過剰摂取になるのではと心配する人もいるのではないでしょうか。実は摂取後、不要なタウリンは尿として体外に排出されます。そのため猫にタウリンが不足すると危険な症状があらわれますが、過剰摂取で重篤な症状が現れることはないので、心配しなくても大丈夫です。

とはいえ、タウリンを多く含む食品や初めて食べるサプリにアレルギー反応などを起こす猫もいるので、与え始めてしばらくは様子を気にしてあげてください。気になる症状が現れた場合は、すぐに動物病院に相談するようにしてください。

猫に必須のタウリンを多く含む食べ物と注意点

マグロ

タウリンはマグロやサンマなどの青魚、ホタテ、アサリなどの貝類に多く含まれます。生の貝類にはビタミンB2(チアミン)を分解するチアミナーゼという酵素が多く含まれ、日常的に食べ続けるとチアミン欠乏症(脚気)になって最悪の場合は死に至ります。

チアミナーゼは熱に弱いため、手作りごはんなどで猫に魚介類を与える際は加熱する必要があります。ただし、タウリンも熱に弱い性質を持ちます。また、タウリンは親水性のアミノ酸であるため、煮て加熱する場合は煮汁を捨てずに与えるといいでしょう。


タウリンを始め栄養バランスの取れた猫のおすすめごはん

フレッシュペットフードのペトコトフーズ

猫の食べ物は「エサ」と呼ばれていた時代から、家族の「ごはん」と呼ぶ時代へ変わりました。私たちと同じように、猫も栄養バランスの良いごはんを食べることで健康を維持することができます。ごはん選びをする際は、以下の3点を気を付けていただくといいでしょう。

1. 総合栄養食を適量与える

フレッシュペットフードのペトコトフーズ

猫が必要とする栄養は人間と同じではありません。そこで生まれたのが「総合栄養食」と呼ばれるごはんです。おやつなど「一般食」や「副食」と呼ばれるごはんだけ食べていると体を壊してしまいますので、「総合栄養食」のごはんを選ぶようにしましょう。

総合栄養食を食べていても与える量が少なければ痩せてしまいますし、多ければ太ってしまいます。パッケージに書かれた食事量は目安ですので、ボディ・コンディション・スコアで「3」の「理想体型」を維持できる量を与えるようにしてください。

猫のボディ・コンディション・スコア

2. 添加物の少ない新鮮なごはんを選ぶ

フレッシュペットフードのペトコトフーズ

猫のごはんと聞いて「カリカリ」と呼ばれる茶色い豆粒を想像される方も多いと思いますが、正しくは「ドライフード」と呼ばれる加工食品です。保存しやすく食いつきも良いことから猫のごはんとして一般的になりましたが、高温加熱によって食材本来の栄養が失われ、添加物も多く含まれることから見直しが進んでいます。

実際に、市販のドライフードを製造する工程の1つである高温加熱処理が、タンパク質の品質劣化を招き、熱に弱いビタミンを破壊し、さらには発がん性物質を生成してしまうことが、研究により判明しています。

そこで生まれたのが素材本来の旨味や香りが楽しめ、余計な添加物も入っていない「フレッシュフード」と呼ばれる新鮮なごはんです。ペトコトフーズもその一つで、子猫からシニア猫(老猫)まで毎日のごはんにすることができます。もちろん総合栄養食で、主食としてもOKですし、トッピングとしてもご利用いただけます。

PETOKOTO FOODS for CATSと猫


また、水分量が70%ほどあるので、尿の活性化で腎臓病予防としても機能します。実際に従来のドライタイプのキャットフードよりも、水分がより多く含まれたフレッシュフード等を食べている猫の方が尿路結石になるリスクが約50%下がることが研究により明らかになっています。新鮮で美味しく、健康なごはんを選ぶことが長生きできる秘訣です。

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猫にタウリンが不足しないよう注意しよう

猫にとっては欠かせない成分であるタウリンは、健康のためにはとても大切であるにもかかわらず、体内で十分に生み出すことができない栄養素です。こんなときこそ、頼りになるのが飼い主さん。これを機に、猫の食事を見直してみてはいかがでしょう。「もしかして我が家の猫はタウリン不足かも」と思った場合は、一度獣医師に相談してみてください。

参照


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