犬の皮膚が赤い場合に考えられる原因・病気を獣医師が解説

犬の皮膚が赤い場合に考えられる原因・病気を獣医師が解説

犬の皮膚が赤い場合、痒みを伴う皮膚そのものの病気やアレルギーであることが多いですが、内臓からくる病気の可能性もあります。湿疹ができていたり、赤いできものがあったり、脱毛が起きていたりすると、皮膚病に罹患している可能性が高いでしょう。今回は犬の皮膚が赤い場合に考えられる症状や原因、応急処置や予防方法について、目黒アニマルメディカルセンター/MAMeCの顧問獣医師で獣医循環器認定医の佐藤が解説します。

犬の皮膚が赤い場合の原因と病気

犬

アレルギー性皮膚炎

食べ物や異物反応が原因で起こります。動物病院で血液検査によるアレルギーチェックが2〜3万円ほどでできますので、一度動物病院で診てもらいましょう。

アレルギーの場合は比較的、症状がお腹や脇で見られることが多いです。


アトピー性皮膚炎

ハウスダストや花粉などによって起こります。「特定の時期に症状が悪化する」「外だと症状が出やすい」「家の中だと症状が出やすい」などの規則性があることが多いです。


ノミアレルギー

ノミに噛まれることによって起こります。ノミアレルギーは背中の真ん中に症状が出ることが多いです。

細菌感染

健康な皮膚にはもともと常在細菌がいますが、これが何らかの原因で増えてしまう状態です。

原因はアレルギーや不適切なシャンプーによる皮膚のバリア機能の低下や不衛生な環境などがあります。

細菌が増殖している状態ですので、匂いがいつもよりきつくなり、臭いと感じる飼い主さんもいます。


カビによる感染

マラセチアなどのカビが増えた状態です。これも細菌感染と同様の原因で起こります。カビの種類によっては痒みを伴わないものもあります。

外部寄生虫

ニキビダニや疥癬(かいせん)に寄生されることで激しい痒み、脱毛を伴います。

皮膚は赤みを帯び、脱毛も見られたら寄生虫を疑ってもいいかもしれません。


ストレス

精神的なことから足先などを過剰に舐めてしまい、赤く炎症を起こすことがあります。舐めていますので、その周囲の毛が濡れていたり茶色に変色することがあります。

ストレスは、運動不足から起こることも多いので、散歩の回数を増やしてあげたり、遊んであげたり、自然の多い場所へのびのびとお出かけするようにしてあげましょう。

内出血

どこかにぶつけたなどの「外傷によるもの」や、「止血異常によるもの」があります。前者ですと経過と共に改善しますが、後者は変わらない、もしくは悪化することもあります。

犬の血液を止める機能は血小板による一次止血と凝固因子による二次止血があり、そのどこかに異常があると皮膚にどす黒い大小さまざまの斑点のようなものが見られます。

痒みはありませんので、本人はほとんど気にしませんが、重度の場合は貧血などが認められ、命に関わることもあります。

犬の皮膚が赤いときの応急処置・ケア

犬

舐めている場合

赤くなった皮膚を舐めている場合は、口腔内細菌が皮膚に付着し、さらによだれで蒸れてしまうので、その細菌が繁殖する二次感染を起こしていることが多いです。

舐めるとさらに悪化しますので、舐めさせないようにエリザベスカラーをつけましょう。

皮膚を清潔に

皮膚を清潔にしましょう。犬用のシャンプーで洗うのが一番ですが、ご自宅にない場合は水道水で洗うのも効果的です。洗った後はしっかり乾かしましょう。

ストレスを排除

何かしらのストレスが感じられた場合は、ストレスの原因を探り、軽減する努力をしましょう。散歩の量だったり、多頭飼いしている動物との相性だったり、来客の頻度だったり……。

特定の動作が行われる度に足先を舐める仕草をしていたら、その動作を嫌がっている可能性がありますので、よく愛犬の様子を観察してみてください。

斑点が複数見られる場合はすぐ病院へ

どこかにぶつけた様子もなく、本人も気にしていない状態で斑点が複数見られる場合は止血異常による内出血の可能性があります。

放っておくと危険な場合もありますので、様子を見ずに早めに病院へ行くことをおすすめします。

早期発見・早期治療を心がけましょう

見上げる犬

皮膚をしきりに気にしている場合、強い痒みを伴っている可能性が高く、愛犬の生活の質を著しく下げてしまいます。

早期治療が早期回復に繋がりますので、一見元気そうに見えても「いつもと違うな」と感じたら早めに病院へ連れて行きましょう。

第2稿:2020年3月25日 公開
初稿:2016年7月18日 公開

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