
抜け毛が少ない猫の種類を知っていますか? 「猫を迎えたいのに猫アレルギーだから無理」と諦めている人もいると思います。猫アレルギーの原因は「毛」そのものではありませんが、抜け毛が少ない猫は、多い猫に比べてアレルギー反応が起こりにくいとされています。今回は、抜け毛が少ない猫種や猫の毛の仕組みについて紹介します。
目次
抜け毛が少ない猫の特徴
猫の毛の抜けやすさは、基本的には「毛質」と「毛の長さ」によって決まります。抜け毛が少ない猫の毛質

猫の毛質には「シングルコート」と「ダブルコート」の2種類があり、シングルコートは全体の毛が張りのあるしっかりとしたオーバーコートで覆われているのに対し、ダブルコートはふんわりとした密度の高いアンダーコートの上に、しっかりとしたオーバーコートの毛が生えています。
抜け毛が少ないのは、シングルコートの猫です。毛がまったく抜けないわけではありませんが、ダブルコートの猫に比べると抜ける量がかなり少ないことが特徴です。ダブルコートの猫は、季節の変わり目である「春」と「秋」に毛がごっそりと抜けます。
基本的に長毛の猫はダブルコートの毛を持っていますが、例外もあります。長毛猫の代表的な種類にノルウェージャンフォレストキャットとメインクーンがいます。
この2種類は見た目がとても似ていることで有名なのですが、ノルウェージャンフォレストキャットはダブルコートなのに対して、メインクーンはシングルコートです。
抜け毛が少ない猫の毛の長さ

猫の毛の長さは、短毛と長毛がありますが、抜け毛が少ないのは短毛種です。
基本的に猫の毛の長さは原産国の気温に比例しています。短毛種の猫は東南アジア出身が多く、長毛種の猫は北欧出身が多い傾向があります。
しかし、同じロシア出身でもロシアンブルーは短毛種で、サイベリアンは長毛種であったり、タイ出身のコラットは短毛種でも、タイの隣りにあるミャンマー出身のバーマンは長毛種であったりします。
「毛の長さ」と「国の気温」を一概に比較できないところも興味深いですね。
また、猫の毛の抜けやすさは「毛の長さ」と「毛質」以外に「毛色」が関係しているといわれています。白っぽい毛を持った猫は毛が抜けやすく、黒や茶色っぽい毛を持った猫は毛が抜けにくい傾向にあるようです。
雑種猫の毛の構造は?
雑種猫は猫それぞれによって、毛の長さや毛質が異なるので一概に述べることができませんが、日本に生息している雑種猫はダブルコートの猫が多いようです。抜け毛が少ない猫種
抜け毛が少ない代表的な猫は以下の8種類です。- シンガプーラ
- オリエンタルショートヘア
- ベンガル猫
- ブリティッシュショートヘア
- アメリカンワイヤーヘア
- ボンベイ猫
- マンチカン
- アビシニアン
1. シンガプーラ

シンガプーラは体重が2〜3kgしかなく、現存する純血種の中で世界一小さいといわれている猫です。シンガプーラの毛は、ティッキングといって1本の毛に少なくともの2種類の帯があり、根元が薄く先端が濃くなっていることが特徴的です。色はセーブルのみです。
2. オリエンタルショートヘア

オリエンタルショートヘアはシャム猫の突然変異によって生まれた猫種です。まるでモデルのように端正な容姿をしていて、小さな顔と細長い手脚が特徴的な猫種です。
3. ベンガル猫

ベンガル猫はイエネコとヤマネコを人工的に掛け合わせることによって生まれた猫種です。猫の中では大変珍しく、水を怖がらないことが特徴です。ちなみに、ヤマネコとイエネコの両方の血を持つ猫種はベンガル猫以外にもトイガーやサバンナキャットなどが挙げられます。
4. ブリティッシュショートヘア

ブリティッシュショートヘアは『不思議の国のアリス』に登場するチェシャ猫のモデルとしても知られています。ブリティッシュショートヘアは一般的な猫種に比べると、しっかりとした毛が高密度で生えていることが特徴です。
5. アメリカンワイヤーヘア
Photo by kipkinnaさん Thanks!
6. ボンベイ猫

ボンベイ猫は「黒ヒョウを小さくしたような猫を作りたい」と考えたブリーダーによって作出された猫種です。とてもワイルドな見た目をしていますがヤマネコの血は入っておらず、アメリカンショートヘアとバーミーズを掛け合わせることによって誕生しました。なお、毛色は黒のみです。
7. マンチカン

マンチカンは「猫界のダックスフンド」とも呼ばれる、短い足でおなじみの猫種ですが、実は足の短いマンチカンは全体の2割〜3割程度だといわれています。ほとんどのマンチカンは普通の猫と同じ足の長さをしているのです。
8. アビシニアン

アビシニアンは別名「猫界のクレオパトラ」と呼ばれている、美しい容姿を持った猫です。アビシニアンは短毛種ですが、アビシニアンの突然変異によって生まれた長毛のソマリという猫種もいます。
抜け毛の心配がない?毛があまり生えていない猫種を紹介
部分的にしか毛が生えていなかったり、全身がうぶ毛しか生えていなかったり、体毛だけでなくて髭も生えていなかったりする猫種もいます。代表的な毛があまり生えていない猫種は以下の通りです。
- スフィンクス猫
- ドンスコイ
- ピーターボールド
- リコイ
1. スフィンクス猫

スフィンクス猫はスピルバーグ監督の人気SF映画『E.T.』に出てくる宇宙人のモデルになったともいわれています。体毛がまったく生えていないようにも見えますが、実はうぶ毛が生えているのが特徴です。
2. ドンスコイ
Photo by don_katrinさん Thanks!
3. ピーターボールド
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4. リコイ
Photo by james_the_lykoさん Thanks!
抜け毛の少ない猫は猫アレルギーでも暮らせる?

猫の毛の抜ける量が少ないからといって、猫アレルギーの反応が起きないというわけではありません。
人間の猫アレルギーは、猫の皮膚から出るFeld1(セレクトグロビン)や唾液に含まれる物質が毛づくろいによって体全体にいき渡り、毛やフケに付着して空気中に飛散することが原因とされています。
抜け毛が少ない猫は、多い猫に比べて猫アレルギー反応が起こりにくいとされていますが、アレルギー反応が起こらないというわけではありませんので、安易に猫を迎えることは控えてください。なお、動物のアレルギーについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
自分にあった猫と暮らしましょう!

抜け毛が少ないといわれている猫種でも、毎日毛が抜けることは確かです。逆に、長毛猫の飼い主さんの中には、愛猫の抜け毛をあまり気にしたことがない人もたくさんいます。
猫を初めて家に迎える際は、毛の抜け具合や量ではなくて、相性で決めることをおすすめします。ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫のマッチングサイト「ペトコトお結び(OMUSUBI)」では募集されている犬や猫との相性度が分かります。相性の良い猫ちゃんを探してみてくださいね!
保護猫から迎える
保護され、里親を探している猫は雑種だけでなく、血統書のある猫も多くいます。PETOKOTO代表・大久保の愛犬コルクも、もともと足が内股という理由でペットショップの競り市で捨てられていた元保護犬でした。
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