犬連れ登山はマナーが大事!事故や怪我をしないための注意点やおすすめ登山地を紹介
犬とのアウトドアで人気の登山。ハイキングやトレッキングと違い、少しハードルが高そうなイメージがありますが、注意点をしっかりと理解し必要なグッズを揃えて装備すれば愛犬との登山を楽しめます。今回は、犬連れ登山の楽しみ方や守るべきマナー、長野県から山梨県をまたぐ八ヶ岳や東京の人気登山スポット、ハーネスなどのグッズを紹介します。
- 犬と一緒に登山をしても良い?
- 犬と登山をするための事前準備
- 犬と登山をする際の注意点
- 犬との登山に必要なグッズ
- 犬と一緒に行けるオススメの山を紹介
犬と一緒に登山をしても良い?
環境省は犬との登山について、公式サイトで以下のように説明しています。
罰則の対象にはなりませんが、地域のマナーは尊重してください。
今回の改正により規制される行為は「動物を放つこと」であり、「持ち込むこと」を罰則つきで禁止するものではありません。
しかし、国立・国定公園の山岳部などでは、以前より他の公園利用者や野生動物への配慮からペットの持ち込みの自粛を要請している地域もあります。
今回の改正により、このような取扱いが変わるものではありませんので、以前同様、御理解と御協力を御願いいたします。
なお、マナーの問題に留まらず、ペットを連れての公園利用を罰則をもって制限する必要が生じた場合は、自然公園法第15条に基づく利用調整地区の指定等により対応することが考えられます。
※環境省「Q&A(よくある質問にお答えします。)」
つまり、「犬(動物)を放つこと」は禁止されていますが、「持ち込むこと」自体は原則として問題無いということです。
犬と登山をすることは法律で禁止されているわけではないのですが、「生態系に影響を及ぼす可能性」「自然保護」などの理由から、地域によってはペットの持ち込みを自粛するよう呼び掛けている場合もあります。
私たち飼い主はペットとの暮らしが当たり前ですが、苦手な人もいるためまだまだなんでもありというわけではありません。
知らずに現地に行ってトラブルになってしまったということがないように、事前に確認するようにしましょう。
犬と登山をするための事前準備
犬と一緒に入れるか確認する
行く前には登山するエリアのローカルルールなどがないか、しっかりと調べてから行くようにしましょう。愛犬が歩くのに適切な山か
小型犬や中型犬などの体格・年齢・その子の体力などを考慮して山を選んであげましょう。険しすぎないか・距離が長すぎないか・頂上が高すぎないかを目安にすると良いでしょう。
事前に飼い主さんだけで上り、愛犬を連れて行くことが現実的かを確かめるというのもトラブルを避ける上で重要です。愛犬を守ってあげられるのは飼い主さんだけです。愛犬にとって無理のない山を選ぶようにしましょう。
犬が受け入れられやすい山か
法律でOKだからといって我が物顔で犬を連れて行けば、他の登山者とトラブルになりかねません。トラブルを避けるためにも、登山者が少ない時期や時間帯を選ぶことも大切です。
あらゆる意味で「飼い主さんが自分の愛犬を責任を持って管理できる」ということが大切です。
最低限のしつけができている
山には犬が苦手な人や嫌いな人もいます。最低限のしつけとして「呼び戻し」や「待て」が普段から外(誘惑の多い場所)でもできるようにしておくことが大切です。
ワクチン接種やノミ・マダニ対策
狂犬病、混合ワクチンの予防接種は必ず済ませておきましょう。また、山の中にはさまざまな虫がいますのでノミ、マダニ対策も通年できちんとしておきましょう。
犬と登山をする際の注意点
犬を連れて行って大丈夫なところであっても、ルールやマナーを守らなければ他の登山者の迷惑になります。
犬がOKだった山も、マナーが悪いことでNGになってしまうこともあります。
ペットライフを楽しく素敵にするためにも、全員が気持ち良い行動を心がけましょう。
トイレは山に入る前に
人も犬も、山に入る前にトイレは極力済ませておくようにしましょう。種子などの持ち込みを防ぐ
「その場に生息する生態系を壊さないようにする」「種子や生物を別の場所へ持って行かない」ということも自然を楽しむすべての人が守らなければならないマナーです。山域に入る前と後では体を拭くようにしましょう。使用したリードやウェアも毎回洗うことが肝心です。
ノーリードで登山はNG
どんなにしつけに自信があったとしても、絶対にノーリードで歩かせてはいけません。リードも長さを調節できるものや腰に着けられるもの、首輪ではなくハーネスタイプのものなどさまざまなタイプがありますが、基本的にはロングリード、伸縮リードは避けましょう。
ゴミは持ち帰る
これは登山に限りませんが「持ち込んだものは全て持ち帰る」が原則です。ゴミや排泄物の片付けは必ず責任を持って行いましょう。
犬との登山に必要なグッズ
愛犬との登山を安全で快適にするためのおすすめグッズを紹介します。
自然の中は犬にとってワクワクすることがたくさんあるでしょう。興奮して思わぬ怪我やトラブルを起こさないためにも、しっかり愛犬用グッズも準備しておきましょう。
ハーネスとリード
登山が好きな代表大久保の愛犬コルクもアウトドアのお出かけに愛用しています。
車のシートベルトと同じ素材で作られており、伸縮性と撥水性に優れているためアウトドアにおすすめです。
登山はもちろん、SUPやリバーウォークなどでも活躍します。一度持つと忘れられない手に馴染む感触は病みつきになること間違いなしです。
犬が入れるリュックやスリング
愛犬が怪我をしたり体調が悪くなって下山しなければいけなくなった時、そのまま抱えてというのは危険なこともあります。
両手が空くリュックタイプのものやスリングを用意しておくと安心です。
迷子札
万が一、何かの拍子にリードが外れて駆け出してしまうかもしれません。必ず住所と電話番号を記載した迷子札を首輪などに付けておきましょう。ボールチェーンは外れやすいため避けた方が良いでしょう。うんち袋
歩くことで代謝が良くなりうんちが多くなることも。そのため、うんち袋をいつもより少し多めに持って行き、必ず自宅まで持ち帰りましょう。
水・水飲み
飼い主さんの分も含めて多めに持っていくことをお勧めします。
犬用レインコート
山の天気は変わりやすいもの。犬用のレインコートも一つあると突然の雨でも安心です。
犬用の靴
足場が悪い場所では肉球を怪我してしまうかもしれません。ただ、急にはかせると嫌がってしまう場合もありますので、普段から慣れさせておくことが必要です。
犬用の救急セット
怪我をしたり高山病になったりした時のことを考えて、人間用・犬用の救急セットを用意しておくと安心です。- ピンセット 肉球に棘が刺さった時に使えます。
- ハサミ 医療用の先の丸いタイプがベストです。ケガをした部分の毛を切ったり、包帯などを切るのにも使えます。
- 目薬 目にゴミが入った時用です。無理に手で取ろうとすると眼球を傷つけてしまうことがあり危険です。
- 軍手や厚手の手袋 怪我の手当てをする際に興奮して噛まれる危険性があります。
- バスタオルまたは毛布 体温が落ちてしまった時の保温にも使えますので、ワンちゃんの体全体を覆えるサイズのものがあると良いです。服でも保温はできますが、骨折をして服を着させるのが難しい場合があります。
その他にも、目や耳の中をのぞくときに役立つ小さめの懐中電灯(意識がないとき目に光を当てて瞳孔の収縮を見ることもできます)や包帯、ガーゼなども持っていくと安心です。
犬と一緒に行けるオススメの山を紹介
犬と一緒に行けるオススメの山を紹介します。初心者の方は八甲田山や大山、御岳山、金時山がおすすめです。八甲田山(青森県)
青森市の南側にそびえる複数火山の総称で日本百名山の一つです。「八甲田山」と名がついた単独峰は存在せず、18の成層火山や溶岩円頂丘で構成される火山群です。
青森県のほぼ中央に位置し、約20km南には十和田湖が望めます。標高差700m未満で4時間程度のコースですが、登山道が目まぐるしく変わるため飽きずに初心者でも登れるオススメの山です。
詳細はこちら ▶ 青森県観光情報サイト
高尾山(東京都八王子市)
高尾山口駅から登頂する際に様々なルートが選択できますが、大きな起伏のないルートで、舗装路よりも土の方が犬の足に良いと思います。この前の登頂では6号路を行きましたが、日陰も多く、沢もあり、休憩するベンチも途中にいくつかあるので、おススメです。ただ、細い道もあり、他の登山客もいるので、犬を連れている以上、他の登山客の方を優先しています。すれ違う時など、万が一犬に驚いて足を滑らせてしまっては大変なので、注意が必要です。(harry0728beagleさん)
標高は599mです。こちらは歩行時間2〜3時間、ケーブルカーやリフトがあるため愛犬の体力に合わせて山頂を目指すことができます。
高尾登山電鉄によると、「ケーブルカーは、ペット用バスケットに入れて頂ければ乗車できます。小型犬のみ無料のバスケットを貸出しています。リフトは、抱っこで乗車できますが、十分注意してご利用ください」とのことです。
詳細はこちら ▶ 八王子市ホームページ
御岳山(東京都青梅市)
御岳山(みたけさん)の標高は929mです(※)。こちらも初心者の方にとってもオススメです。歩行時間は4時間程度ですが、こちらの御嶽山はケーブルカーで登り下りができるため、行きは歩いて登って帰りはケーブルカーに乗って下山も可能です。ケーブルカーはもちろんワンちゃんも乗車できます。
詳細はこちら ▶ 青梅市観光協会
金時山(神奈川県・箱根)
金太郎伝説が残る初心者に大人気の登山スポットです。山頂から第一級品の富士山が眺められる、箱根外輪山の金時山。「誰でも登りやすい手軽な山」として多くの方が訪れ、日本三百名山にも選定されています。
詳細はこちら ▶ 環境省 箱根ビジターセンター
大山(神奈川県伊勢原市)
神奈川伊勢原市にある大山。初心者でも1時間半ほどで見晴台まで愛犬と登ることができます。代表の大久保と愛犬コルクも初登山で大山に登ったそうで、感想を聞くと「僕もコルクも気持ちよく登ることができました。急な階段は腰を痛めるため抱っこをしましたが、大変な道もなく初心者にオススメです。見晴台からは江ノ島や伊豆の海が見れて最高です。」とのことでした。
詳細はこちら ▶ 大山観光電鉄
八ヶ岳:南八ヶ岳、入笠山、編笠山
山梨県と長野県に跨る山塊で、南北30 km余りの山体で、大火山群です。長野県と山梨県にまたがる山々のことを指し、多くの温泉や高原が広がっていることから避暑地でもあります。
入笠山はケージなしで犬もゴンドラに乗れたり、ペット用のゴミ箱があったりとペットフレンドリーな山として初心者にもオススメです。
詳細はこちら ▶ 日本アルプス登山ルートガイド
大菩薩嶺(山梨県甲州市)
菩薩嶺は、日本百名山のひとつで登山初心者も楽しめる標高2057mの山です。バスで上日川峠まで行き、大展望の大菩薩峠を通り大菩薩嶺の山頂に行く日帰りコースがおすすめです。詳細はこちら ▶ 大菩薩観光協会
生藤山(東京都西多摩郡)
生藤山(しょうとうさん)の標高は990mです。4月下旬はサクラ、晩秋は紅葉、冬の陽だまりハイクと、いつ歩いても楽しめるそうです。愛犬をモデルに写真を撮りに行っても楽しそうですね。歩行時間は6時間程度です。詳細はこちら ▶ 藤野観光協会
丸山(埼玉県秩父郡)
標高は960mです。芦ヶ久保(あしがくぼ)駅から歩行時間4時間程度と初心者向きの山です。詳細はこちら ▶ 横瀬町ホームページ
ペトコト代表大久保が家族で犬連れ登山してきました
7歳でシニア期に入った愛犬コルク(コーギー)と、生後半年の息子、そして妻、両親とともに高尾山へ行ってきました。
高尾山には1号路〜6号路までコースがあり、今回僕たちは6号路のコースを選びました。自然の中を歩き、薬王院を参拝したりケーブルカーに乗ったりとコルクも楽しそう。
山のルール、マナーを守り安全に楽しく、愛犬と登山を楽しみましょう!
愛犬との登山はマナーを守ろう!
登山はハイキングに比べれば少しハードルが上がりますが、春夏秋冬と一年を通して楽しむことができます。
どんな準備が必要かは犬によっても異なると思いますので、まずは気軽に行けるところからチャレンジして、飼い主さんも愛犬も少しずつ慣れていくと良いですね!
初心者の方は1人と1匹で行くよりも、パートナーや友人など同伴者がいると心強いと思います。安全第一で楽しんでください。
愛犬とのお出かけにおすすめなごはん
キャンプや旅行の楽しみといえば、美味しいごはん。愛犬にも美味しいごはんを用意してみませんか?
レトルトパウチのPETOKOTO FOODSなら、常温でフレッシュな食材を使用したドッグフードを持ち運びできます。
常温のまま2年保存できますので、多めにストックしておけば災害発生時の非常食としても利用できます。
愛犬とのお出かけのお供にぜひいかがでしょうか?