猫はシナモンを食べても大丈夫? 毒性がある成分の危険性や匂いが嫌いな理由を紹介

猫はシナモンを食べても大丈夫? 毒性がある成分の危険性や匂いが嫌いな理由を紹介

特徴的な香りで知られるシナモン。料理にはもちろん、クッキーなどのお菓子やドリンク、パンなどにも使われる身近なスパイスの一つです。さらに「桂皮(ケイヒ)」の名前で、漢方薬としても知られています。また滋養強壮や血行の促進、鎮静効果があるといわれ、体にも良さそうなイメージですが、実は猫にシナモンを与えるのはNG。シナモンの成分や猫に与える影響などを紹介します。

猫がシナモンを食べるのはNG

シナモンロール

カルシウムや鉄分など魅力的な成分を含むシナモンですが、クマリンが猫に与える影響を考えると、シナモンを猫に与えることはやめておきましょう。

好奇心旺盛な愛猫が飼い主さんの目を盗んでシナモンを食べてしまった……なんてことも、もしかするとあるかもしれません。その場合はしばらく様子を見て、気になる症状が表れたら獣医師に相談しましょう。


シナモンロールやシナモンクッキーは肥満や糖尿病の可能性も

シナモンロールやシナモンクッキーでティータイムを楽しむ飼い主を、うらやましそうに眺める猫もいます。そんな姿を見て「ちょっとだけなら」と、与えるのはNG。

シナモンロールやシナモンクッキーには、シナモンだけでなくバターや砂糖もたっぷり含まれています。砂糖やバターは、猫の肥満や糖尿病につながる可能性があります。猫には猫専用のおやつを用意してあげましょう。


シナモンの成分

料理やスイーツ、ドリンクなどさまざまな食品に使われるシナモン。でも、そのシナモンにどんな成分が含まれているか、詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。シナモンに含まれる成分と猫に与える影響をみていきましょう。

シナモンの成分(粉、100gあたり)
エネルギー(kcal) 364
たんぱく質(g) 3.6
脂質(g) 3.5
カルシウム(mg) 1200
カリウム(mg) 550
マグネシウム(mg) 87
マンガン(mg) 41.00
鉄(mg) 7.1

カルシウム

シナモンには100gあたり1200mgのカルシウムが含まれています。ちなみにカルシウムが豊富なイメージがある牛乳の含有量は、100gあたり110mg。シナモンのカルシウム含有量は牛乳の10倍以上にもなるのです。

カルシウムには骨や歯を丈夫にするだけではなく、神経や筋肉の活動を円滑に進むようにサポートをする役割もあり、別名「天然の精神安定剤」とも呼ばれています。


鉄分

貧血予防を意識して鉄分を摂る人も多いと思います。もちろん、猫にとっても鉄分は必要な成分です。タンパク質と一緒に摂取すると吸収力が高まります。

マンガン

シナモンには、マンガンが多く含まれています。マンガンは、猫の関節軟骨の形成や神経機能に大きく影響する大切なミネラルの一種です。マンガンが不足すると、発育不全につながる恐れがあります。


クマリン

シナモンには高い抗酸化作用があるクマリンという成分が多く含まれています。積極的に摂取したい成分と思う人がいるかもしれませんが、実は注意が必要です。

クマリンは、肝毒性(肝臓に対して毒性を保有しており有害であること)を持っています。そのため、人間だとシナモンの一日当たりの摂取量は0.6~3gが目安。過剰摂取に気を付けなければなりません。人間より体が小さい猫は当然、クマリンによる影響が大きくなります。そのため、猫がクマリンを摂取することは好ましくありません。

猫はシナモンの匂いが嫌い?

猫

「スパイスの王さま」とも呼ばれるシナモンは、特有の匂いを持っています。シナモンならではのこの香りを好む人がいる一方で、「あの匂いが苦手でシナモンは食べられない」という人も少なくありません。

シナモンの独特の匂いは、猫にとって人以上に刺激的に感じてしまうもの。実は、シナモンの匂いが嫌いな猫は多くいるようです。そのため、シナモン系の香料を使った猫よけやマーキング防止スプレーなども販売されています。

アロマテラピーに使う精油にも注意

リラックス効果があるといわれるシナモンの香りは、アロマテラピーなどに使われることもあります。しかしアロマテラピーに使われる精油は、植物の成分をぎゅっと濃縮させたもの。そのため天然由来のものであっても、猫にとってはダメージが大きいのです。猫の体に少しついてしまった精油を舐めたり、家でアロマを炊いたりしたことが原因で猫の体調が悪くなってしまうことがあります。

シナモンに限らず、精油の扱いには注意が必要です。アロマテラピーは猫を飼う家で使用しないようにするか、どうしてもという場合は、猫が出入りしない部屋で使用するようにしましょう。


シナモンはだめでも、猫も飲める漢方薬がある

猫

漢方の一種「桂皮(ケイヒ)」としても知られるシナモン。「良い効果がありそうなのに、猫にはだめなのね」とがっかりした人もいるかもしれません。でも、シナモン以外にも多くの種類がある漢方薬は、猫が摂取しても大丈夫なものがあります。

例えば、猫が大好きなマタタビも漢方薬の一種です。最近は、人間の病院と同じく、西洋医学に加えて東洋医学を取り入れて、治療に漢方薬を使う動物病院もあります。気になる人は、一度問い合わせてみましょう。


猫にシナモンを食べさせないで


私たち人間にとっては体に良い食べ物でも、猫に悪影響を及ぼす食品はシナモン以外にも多くあります。
確かに、シナモンは少量食べてしまったからといって、すぐに大きな症状が出るケースは少ないでしょう。しかし愛猫の健康を考えると、シナモンを与えることはやめておきましょう。

※猫に健康的な食べ物は、栄養がバランス良く摂れるように配合された総合栄養食としてのキャットフードです。雑食動物の人と違って猫は肉食動物です。人の体に良いからといって猫にも良いとは限りません。逆に悪影響となったり、必要な栄養の吸収を阻害したりすることもあります。

ただ、食事は飼い主と愛猫の絆を強くする大切な時間でもあります。同じものを食べたいと思ったり、欲しそうにしている愛猫に少しわけてあげたいと思ったりすることもあるでしょう。
そんなときは必ず与えても大丈夫なのかを調べ、適切な与え方や量(あくまでおやつとして)を守り、様子を見ながら与えるようにしてください。

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