野良猫の保護をするには?保護の仕方や注意点を解説

Share!

捨てられたと思われる猫と出会ってしまったとき、どのようにすればよいのでしょうか。「警察に電話?」「動物病院につれていく?」「そもそも保護の仕方がわからない」など、たくさんのことが頭をよぎるかと思います。今回は野良猫の保護の仕方や気をつけるべき点などをご紹介します。

野良猫を保護するには

野良猫

人慣れしている猫の場合

人と暮らしていて、捨てられて間もないと思われる場合や、人からご飯をもらって生きている猫たちは人慣れしていて、人間を怖がらないこともあります。

野良猫生活をしていながら、人に対して警戒心が薄いということは、虐待の被害に遭いやすいといえます。このような子は保護し、新しい飼い主さんと一緒に暮らすことが望ましいでしょう。

人慣れしている子の保護は難しくありません。なにしろ人間を怖がらないので、すんなり抱っこされたり、すんなりキャリーに入ってくれたりするからです。

人に慣れていても、キャリーで移動させられることには慣れていない場合が多いため、おいしいおやつやご飯を用意しておき、キャリアケースの中に入れてあげると良いでしょう。

人慣れしていない場合

猫が人に慣れていない場合、または警戒心が強い場合には、すんなりと捕まることは難しいです。

猫は運動神経が抜群ですので、警戒している猫を何の準備もなく捕まることはほぼ不可能です。

人慣れしていない子を保護する場合には捕獲機を使用します。捕獲機は猫が好むようなご飯を取り付けておき、猫がそのご飯を取ろうとすると自動的に扉が閉まるというものです。

捕獲機を使えば、なかなか人に触らせてくれない子でも捕まえることができます。捕獲機は購入することもできますが、動物愛護団体で保有していることが多く、保護したい旨を話すと貸してくれるところもあります。

また動物愛護に関心が高い動物病院や行政でも貸し出しをしている場合があるため、相談してみてください。

野良猫を保護したら必要になるもの

子猫

野良猫を保護したら、自宅に迎えるにしろ、里親募集をするにしろ、ある程度の期間は自分のお家の中に猫がいるスペースを作ってあげる必要が出てきます。

基本的には猫を飼う際に必要なものをそろえておくと良いでしょう。

  • トイレ
  • 食器
  • 爪とぎ
  • キャリー
  • ケージ

ケージについては、先住猫がいない場合は必ずしも必要ではないかもしれませんが、猫に新しい環境に慣れてもらうためにはケージがあったほうが良いでしょう。

猫は狭く暗い場所にいると安心感を覚えます。最初はケージに布をかけてあげるなどして、落ち着ける環境を整えてください。

また、ケージはうるさい場所や人通りが多い場所ではなく、静かな猫が落ち着ける場所に設置してあげると、猫の緊張感が和らぐでしょう。

先住猫がいる場合

先住猫がいる場合は、保護した猫を家に連れ帰ったら、必ずいったんはケージに隔離して様子を見ます。

外で暮らしていた猫はノミやダニ、寄生虫がいることが多く、先住猫も感染する恐れがあります。病院に連れて行って、駆虫等の処置をするまではケージで隔離した方がいいでしょう。

野良猫を保護したらやるべきこと

黒猫

乳飲み子の場合は動物病院へ

動物病院には猫用のミルクを置いている所もありますし、血糖値が下がって命が危ないような場合にはブドウ糖を投与してくれます。

病院へ行けない場合は、牛乳でもいいので与えてください。牛乳は下痢を発症させる危険がありますが、空腹で死亡するよりはマシです。

体調が悪そうな場合も動物病院へ

また怪我をしていたり、病気で具合が悪いような様子がある場合も、すぐに病院に連れていきましょう。

できれば事前に病院に連絡して猫の様子を伝えて、すぐに対処してほしい旨を伝えておくと診察がスムーズに進みます。

体調面に問題なさそうな場合

保護した猫が健康そうで、とりあえず体調面で問題がなさそうな場合は、いったんお家に連れ帰り、様子を見ても良いでしょう。

ただし、野良猫生活をしていた子はノミやダニ、寄生虫だけでなく、猫エイズなどの感染症にも感染している可能性があります。

それらは人間にも感染することがあるため、できるだけ早く病院に連れて行ってください。

その際、できればうんちを持っていってください。寄生虫にはさまざまな種類があり、それぞれに合った駆虫薬を使う必要があるためです。

病院によっては自分で飼わない子を診てくれない場合があるので、事前に確認をしておきましょう。

猫を保護したら基本的な医療を受けさせる

猫を保護したら、この先の健全な飼い猫生活のために、基本的な医療を受けさせましょう。

猫を保護したときの基本的な医療
  • 検便・血液検査をする
  • おなかの虫の駆虫をする
  • ノミ・ダニがいた場合はそれらの駆虫をする
  • 体調を見ながらワクチン接種をさせる
  • 猫風邪などをひいている場合は治療をする
  • 生後6カ月以上の場合は避妊・去勢手術を受けさせる

病院代はいくらかかる?

ハチワレの猫

猫を保護したときにかかる基本的な医療費がいくらくらいになるのかご紹介します。

  • 検便:1000円程度
  • お腹の虫の駆虫:500〜2000円程度(どんな寄生虫がいたかによって駆虫薬の値段も変わってきます)
  • ノミ・ダニの駆除:1000円程度
  • ワクチン接種3種(であれば):4000~6000円程度
  • 避妊手術:20000~30000円
  • 去勢手術:15000~20000円
  • 猫風邪の治療:3000円〜数万円

猫風邪の治療は程度によって、金額が大きく異なります。

動物病院には人間の病院のように決まった診療費というものがなく、動物病院それぞれの病院が決めた価格のため病院によってかなり値段が変わってきます。

心配な場合はワクチンや避妊・去勢手術がいくらなのか事前に聞いてから行くと良いでしょう。また、病院によっては野良猫の治療を安くやってくれる場合があります。

猫を保護したらシャンプーは必要?

猫は健康であれば基本的に匂いがしない動物であり、自分でグルーミングして体をきれいにしているので、よほど具合が悪い場合・皮膚病に感染してる場合を除いてシャンプーの必要はありません。

知らない場所に連れてこられただけでもストレスなのに、シャンプーは猫にとって大きな負担となるため、下痢で汚れているなどの場合を除き、特にシャンプーは必要ないでしょう。

おうちに慣れるまでは、なんとしてもシャンプーをしなければならない場合を除いては、無理にシャンプーをしない方が良いです。

気になるようであれば、ブラッシングをしてあげるだけでも汚れは落ちますし、毛並みも整います。また、猫が火傷しない程度に冷ました蒸しタオル(レンジでチンすればすぐにできます)で拭いてあげるとふわふわになりますよ。

保護したけど飼えないときは

野良猫

里親募集する

保護したけど、自分では飼えないという場合、里親募集をするという方法もあります。信頼できる知人にあたってもいいですし、インターネットの里親募集の掲示板を利用しても良いでしょう。

ただし残念ながら虐待目的で保護猫をもらい受けようとする人もいますし、猫を飼えない状態であるにもかかわらず応募してくる人も珍しくありません。

猫をちゃんと飼ってくれる人を探すのは楽ではないかもしれませんが、せっかく助けた猫のこの先の一生を左右する里親さんですので、きちんと飼ってくれるかどうかの確認をしてください。

猫を里親さんに渡す場合は、必ず里親さんになる人のおうちまで猫を届けるようにしましょう。

また猫をもらい受けに来た人が、帰る途中で猫を捨ててしまったという悲しい事例も発生しています。里親さんを決める場合は十分に検討してください。

愛護団体に相談する

猫を保護したけど、どうすれば良いかわからないときなどは愛護団体に相談すると良いでしょう。

ただし日本の愛護団体は、ボランティアさんたちが自己資金を持ち出しながらギリギリの資金で、猫が幸せになることだけを唯一の報酬として頑張っている場合がほとんどです。

「保護したけど自分は飼えないから引き取ってください」と丸投げをするのではなく、あくまでも保護したのは自分であり、保護した子に責任を持つべきは自分であることを忘れずに愛護団体に協力を仰いでください。

動物保護のボランティアさんたちは常に精一杯頑張っていますが、猫を保護した人が猫を助けたいという気持ちを持ち続けていれば、保護の仕方を教えてくれたり、里親募集を協力してくれたりとできる限り力になってくれるはずです。

動物愛護センターに連絡する

動物愛護センター(保健所)に連絡をするという方法もあります。ただし、殺処分ゼロを達成している自治体は日本では数えるくらいしかありません。

つまり愛護センターに収容された場合、殺処分のリスクが伴います。

該当の地域の愛護センターが殺処分ゼロで保護猫の譲渡活動に力を入れていることがはっきりしていれば愛護センターに相談、連絡するという手段もありますが、そうでない場合は、安易に愛護センターに猫を引き渡すことはおすすめできません。

野良猫の保護は誰でもできますが、責任が伴います

猫

日本には捨て猫や野良猫が溢れています。どの子も好きで野良猫になったわけではありません。

一人ひとりの人たちが「助けてあげたい」という心を持ち、実際に行動すればたくさんの野良猫が幸せになれるのではないでしょうか。

目の前の野良猫一匹に救いの手を差し伸べることは、何も特別なことではなく、本気で助けたいと思えば誰でもできることです。

そして最後まで自分の行動とその子の命に責任を持つことが大切だと思います。