【トリマー解説】犬の換毛期はいつ?時期はずれの抜け毛の理由や対策方法
犬の換毛とは毛が生え変わることで、一般的に春から7月頃にかけてと、秋から11月頃にかけての年に2回が換毛期とされています。なかには春と秋に限らず、時期がずれたり犬種によっては通年通して抜け毛が多いこともあります。今回は犬の換毛期について、抜けやすい犬種や抜け毛対策、ブラッシングの注意点を国内海外で15年以上経験のある現役トリマーの大森が解説します。
犬の換毛期とは
春の換毛期には冬毛から密度の少ない夏毛に変わり、秋の換毛期にはこれからの寒さに耐えられるよう夏毛から保温性の高いふわふわとした冬毛に変わります。
このサイクルを繰り返すことで、季節ごとの気温や湿度の変化に対応しています。
犬の換毛期はいつ?
犬の換毛期は春から7月頃にかけてと、秋から11月頃にかけての年に2回です。犬の換毛期はずれることがある?
一般的に春と秋の季節の変わり目が「換毛期」とされていますが、季節の変化を感じにくい生活を送っていると、換毛期がずれることがあります。気温が一定に保たれた室内のみでの飼育や、散歩の機会が少ないと、犬自身が季節の変わり目を感知できないことが理由として考えられます。
適切な時期に換毛しないと、夏に冬毛が残っていたり、冬に冬毛が生えず、体温調整が難しくなるため、散歩は毎日行いましょう。
犬に換毛期がある理由
犬は体温調節をするために暖かくなる季節と寒くなる季節の移り変わりの時期に毛が生えてきたり、抜け落ちたりします。
冬は体を温かくする必要があるため、保温性があるアンダーコートが生えてきます。
それに対して夏は通気性を良くする必要があるため、アンダーコートが抜け落ちて通気性が良い構造になります。しかし、犬種によっては春と秋に限らず、通年通して抜け毛が多いこともあります。
換毛期に関わらず抜け毛が多い・少ない犬種
被毛がシングルコートの犬種は抜け毛が少なく、ダブルコートの犬種は抜け毛が多いといわれています。
そのため、ダブルコートである「柴犬」「ポメラニアン」「チワワ」「コーギー」「ダックスフンド」「ゴールデンレトリバー」「フレンチブルドッグ」「パグ」などは抜け毛が多い犬種といえます。
反対に、シングルコートである「プードル」「マルチーズ」「シーズー」「ヨークシャーテリア」「パピヨン」などの犬種は、まったく毛が抜けないわけではありませんが、抜け毛が少ないとされています。
シングルコート・ダブルコートとは
犬の毛には、1本の太く長い「主毛」とそれを囲む複数の「副毛」が生えています。主毛のことを「上毛」「ガードヘア」「トップコート」「一次毛」と呼び、副毛のことを「下毛」「ダウンヘア」「アンダーコート」「二次毛」と呼ぶこともあります。
シングルコートは主毛のみが伸びる被毛で、ダブルコートは主毛・副毛どちらも合わせ持ち、夏毛・冬毛といった生え変わり(換毛)がある被毛です。
犬の換毛期のお手入れ方法
よく表面をなでるだけでブラッシングを終えてしまう飼い主さんがいますが、それではブラシがアンダーコートに届かず、正しいブラッシングとはいえません。
表面だけではなく、地肌から毛先に向かってしっかりとブラッシングすることが大切です。
YouTubeのPETOKOTOチャンネルではトリマーの大森先生が犬のブラッシングについて解説した動画を公開しています。あわせてご覧ください。
犬の換毛期のシャンプー
この際、流れ落ちた毛で排水溝が詰まってしまうこともありますので、ネットなどを使うことをおすすめします。
YouTubeのPETOKOTOチャンネルではトリマーの大森先生が犬のシャンプーについて解説した動画を公開しています。あわせてご覧ください。
犬の換毛期の綿毛
犬の換毛期に後ろ足やおしりのあたりにふわふわした毛の塊ができる場合があります。これはアンダーコートが集まってできたもので、柴犬でよく見られる状態です。
綿毛が見られる場合はブラッシングの回数が足りていないか、前述した通り表面のオーバーコートまでしかブラッシングできていない可能性が考えられます。
毛をかき分けながらアンダーコートまでしっかりブラシを通すようにしてください。
ただし、強くブラッシングし過ぎてしまうと皮膚を傷付けて「擦過(さっか)」と呼ばれる状態になってしまう可能性があります。
力加減などブラッシングのやり方に不安がある場合は、トリミングサロンなどで相談してみてください。
犬の換毛期のサマーカット
サマーカットをしても毛が短くなるだけで、抜ける毛が少なくなるということはありません。
ただ、短くなることで地肌が見え、ブラッシングがやりやすくなります。
夏場には快適そうに見えるサマーカットですが、被毛によって「向いている犬種」と「不向き犬種」がいるため、サマーカットは必ずトリマーさんに相談してからにしましょう。
犬の換毛期にかゆみやフケが出たら注意
原因はさまざま考えられますが、蒸れてかゆくなったり、ブラッシングで禿げたり、地肌が傷付いて「擦過(さっか)」になっている場合があります。
慢性的にかゆがったりフケが出たりする場合は、動物病院を受診してください。
トリマーがおすすめする犬の換毛期対策グッズ
ここでは、トリマーの大森先生がおすすめする抜け毛対策グッズを紹介します。【犬の換毛期対策グッズ】01:マンダリンブラザーズ SKIN TIGHT SUITS
サイズ | XS/S/M/MD/L/LD/XL/XXL/3L/4L/5L |
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カラー | ブラック/グリーン/ピンク/ホワイト/オレンジ/マスタード ネイビー/グレー/ミントグリーン/パープル |
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【犬の換毛期対策グッズ】02:ファーミネーター
オリジナルの精巧なファーミネーター刃に加え、刃に付いた抜け毛を簡単に除去できるワンプッシュボタンがついています。持ち手は人間工学に基づいて設計されたデザインです。
サイズ | 本体:幅7.5X奥行き6.5×高さ15cm 刃幅:6.7cm |
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材質 | [刃]ステンレス[本体]ポリプロピレン[柄]合成ゴム |
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【犬の換毛期対策グッズ】03:抜け毛クリーナー
電気や粘着テープを使わず、繰り返し使用できるので経済的です。取れた毛が自動的にダストBOXに溜まり、捨てやすい仕様なのも嬉しいポイント。
カラー | イエロー |
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素材 | [本体]ABS樹脂、[ローラー・ブラシ]ナイロン |
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【犬の換毛期対策グッズ】04:ダイソン ペットグルーミングキット
ペットをブラッシングしながら抜け毛やフケを吸引する優れものです。
毛が飛ばないので楽ですし、ダイソンの掃除機を使っている方は一石二鳥のアイテムです!
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【犬の換毛期対策グッズ】05:ルンバ&ブラーバ
どれだけブラッシングを頑張っても毛は目立ちますよね。
そんな時におすすめなのがルンバ。AIが障害物を認識してくれたり、毛もきちんと吸い込んでくれます。ブラーバを使えば、床拭きまでしてくれるので、忙しい毎日に最高のパートナーです。
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犬の換毛期はお部屋の掃除もしっかりと!
こまめなブラッシングをすることが一番ですが、掃除しやすいように毛が付きやすい家具にはナイロン素材のシートを掛けたり、犬用の服を着せてあげたりするのもおすすめです。
ただし長時間の着用は毛玉の原因となるため、注意が必要です。
まとめ
犬の毛が生え変わる時期のことを「換毛期」といいます
「換毛期」は1年に2回ですが、年中抜けることもあります
換毛期の対策はブラッシングが基本です
短毛でもブラッシングで換毛の手助けをしましょう
こまめな掃除、服やシャンプーで対策しましょう
換毛期だけでなく、年中毛が抜ける犬種も多いです。愛犬を清潔に保つため、ブラッシングなど日々のケアを大切にしてあげましょう!
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