犬のグルーミングをトリマーが解説!トリミングとの違いや愛犬が喜ぶやり方を紹介

犬のグルーミングは犬を清潔に保つために必要なケアです。トリミングは聞いたことがあるけどグルーミングはないという飼い主さんも多いのではないでしょうか。「トリミングとグルーミング」の違いや、グルーミングの頻度ややり方を国内海外で15年以上経験を持つ現役トリマーの大森先生がグルーミングについて解説します。

犬のグルーミングとは

犬のグルーミング

グルーミングは英語で「grooming」と表記します。groomはお手入れや身づくろいを意味する動詞ですが、名詞では厩(きゅう)務員を意味し、もともとは馬の手入れ、つまり「毛づくろいをする」という意味で使われていました。

犬のグルーミングとトリミングの違い

グルーミングは「全身をお手入れし、清潔に保つこと」で、トリミングは「毛をカットしてキレイに整えること」です。グルーミングの中の一つがトリミングなので、人によってはグルーミングとトリミングを同じ意味で使っている場合もあります。

犬のグルーミングの目的

犬のグルーミングの目的

グルーミングの主な目的を三つ紹介します。

1. 健康管理・維持

グルーミングは、愛犬の健康状態を知るために大切な毎日のケアです。体全体をブラッシングすることで皮膚に刺激を与えて血行促進や新陳代謝の活性化になりますし、日々の変化を知ることができます。全身をお手入れすることで、皮膚の異常や腫瘍の有無など、病気の早期発見にもつながります。

2. コミュニケーションの構築

体をなでてあげることは、愛犬との絆を深める大切なスキンシップです。小さい頃からなでて触れてあげることによって犬も喜びを感じ、社会化として人に対しての安心感につながります。

3. 本来の美しさを発揮

被毛の美しさを保つためにブラッシングが欠かせないのはもちろんのこと、シャンプーをすることで体に付いた汚れなどを洗い流して清潔に保つことができます。グルーミングによって、犬本来の美しさを発揮させることができます。


グルーミング犬種とは

グルーミング犬種

グルーミング犬種とは本来カットをしなくても良い犬種のことを言います。ただし、グルーミング(お手入れ)は特定の犬種ではなく全犬種で必要となります。

主なグルーミング犬種

  • チワワ(スムースコート・ロングコート)
  • シーズー
  • マルチーズ
  • ダックスフンド(スムースコート・ロングコート、スタンダード・ミニチュア・カニーヘン)
  • ポメラニアン
  • 柴犬
  • ウェルシュ・コーギー(ペンブローク、カーディガン)
  • シェルティ(シェットランドシープドッグ)
  • ゴールデンレトリーバー など

一代雑種(ミックス)はどうなの?

ミックス犬と呼ばれる一代雑種は、体の大きさや毛質が1匹1匹違い、成長過程でも大きく変わってきます。カットはせずとも、日々のブラッシングや定期的なシャンプーなどグルーミングは必要です。

例えば、
  • マルプー(マルチーズ×プードル)
  • チワプー(チワワ×プードル)
  • シュナマル(シュナウザー×マルチーズ)
など、トリミング犬種同士の一代雑種も多いです。一代雑種はそれぞれのカットスタイルに決まりがありませんので、トリマーと相談しながら決めると良いでしょう。

また、トリミング犬種以外が必要に応じてカットをすることも可能です。基本的には日々のブラッシングなどのお手入れで問題ないですが、お尻まわりや足の毛などの部分カットから、必要に応じて全身カットも可能です。

毛の生え変わりの時期

毛が生え変わる時期のことを換毛期と言います。毛が二層になっている「ダブルコート」の犬種は年に2回(春と秋)生え変わりの時期があり、毛がよく抜けます。

主な犬種としては、
  • 柴犬
  • ダックスフンド
  • チワワ
  • コーギー
  • ポメラニアン
  • ペキニーズ
  • シベリアンハスキー
などが挙げられます。これらの犬種は、こまめにブラッシングをして毛の生え変わりを手助けしてあげましょう。

犬のグルーミングの種類・役割

グルーミングには、ブラッシングやトリミングだけでなく、さまざまなケアが含まれます。

ブラッシング

犬のブラッシング

犬のブラッシングは抜け毛、死毛などを取り除き、被毛を綺麗に維持するためにとても大切です。

コーミング

犬のコーミング

ブラッシングの後は、コームで毛の根元から毛先に向かって毛をとかし、毛がもつれていないか確認します。これをコーミングと言います。コーミングをすることで毛玉ができにくくなります。

爪切り

犬の爪切り

爪を切らないとどんどん伸びて怪我や骨格変形の原因となるため爪切りは欠かせません。

耳掃除

犬の耳掃除

犬の耳掃除をしないと汚れがたまり、ニオイや痒み、外耳炎など病気の原因になる可能性があります。

歯磨き

犬の歯磨き

歯磨きをしないと歯石がたまり、口臭や歯周病などの原因になります。

肛門腺絞り

肛門腺絞り

犬は排泄の時に肛門腺に分泌物がたまります。その溜まった分泌物を絞り、健康で清潔な状態に保ってあげる必要があります。

シャンプー

犬のシャンプー

犬のシャンプーは、皮膚、被毛を清潔に保ち体を清潔にするために大切なケアです。

犬のグルーミングの頻度

グルーミングの頻度

ブラッシングは基本的に毎日行いましょう。なでてあげる感覚と同じようにブラッシングすることで、スキンシップの一環にもなります。

爪切りやシャンプーなどは、月に1回が目安です。個体によって爪の伸び具合、肛門腺の溜まり、体の汚れ具合はさまざまです。

シニア犬(老犬)の場合

シニア犬の場合、シャンプーやトリミングは体に負担がかかってしまうため頻度を少なくした方が良いかもしれません。ニオイが気になる場合は、パウダーシャンプー(水を使わないシャンプー)をしたり、爪切りも何回かに分けて細かく行ったり、トリマーと相談しながらケアしてあげてください。

グルーミングの注意点

パピー(子犬)が初めてサロンに行く場合は、一般的にワクチンの接種を事前に行っている必要があります。ワクチン接種後すぐのグルーミングは犬に負担が掛かってしまうため、2週間ほど空けてからのグルーミングをおすすめしています。

犬のグルーミングにかかる費用と時間

グルーミングにかかる費用と時間

ペットサロンでグルーミングをお願いした場合の一般的な費用と時間を紹介します。地域やお店により異なりますので、必ずご利用になるサロンに確認するようにしてください。

  • 小型犬:約2500円~、約30分〜1時間
  • 中型犬:約3500円~、約1〜2時間
  • 大型犬:約5000円~、約1〜3時間

上記の金額・時間は、グルーミング全般として以下の項目を実施した場合の目安として算出しています。

  • 爪切り
  • 足裏バリカン
  • 耳掃除
  • ブラッシング
  • 肛門絞り
  • シャンプー
  • ブロー(毛を乾かすこと)

また、サロンにより金額は差がありますが、オプションメニューとして「爪切りだけ」「足裏バリカンだけ」など単品でオーダーを受けてくれるサロンもあります。その場合の時間は1項目約10分を目安にすると良いでしょう。

その他に「毛玉取り」や「パック」「マイクロバブル」などもありますので、ご利用のペットサロンでご確認ください。

グルーミングが愛犬の健康管理に!

犬のグルーミング

グルーミングとは「全身をお手入れし、清潔に保つこと」
トリミングは「毛をカットしてキレイに整えること」(グルーミングの中の一つがトリミング)
グルーミングは愛犬の健康状態を知るためにも大切
グルーミングは特定の犬種ではなく全犬種で必要
愛犬の健康のために、日々のケアで体をチェックし早く異変に気付いてあげることが大切です。おうちでのチェックはもちろん、ペットサロンも活用しながら愛犬がいつでもキレイで健康に過ごせるようにしてあげましょう!