犬がしっぽを追いかける理由とは? 病気の可能性や噛みちぎってしまう恐れも

犬がしっぽを追いかける理由とは? 病気の可能性や噛みちぎってしまう恐れも

犬がしっぽを追いかける行動は一見かわいらしい行動です。しかし、中にはしっぽを追うだけでなく、舐めたり噛みちぎったりしてしまう犬もいます。犬がしっぽを追うのには病気など何らかの理由があり、理由に合わせた対策が必要です。今回は犬がしっぽを追う理由と対策について紹介します。

犬が自分のしっぽを追いかける理由

遊んでいる

子犬

しっぽを追かけるという行動は、子犬には良く見られる行動です。幼い子犬は自分の体のこともまだよく分かっていませんし、遊ぶことが大好きです。しっぽが自分の体の一部であることをまだ理解できてなく、ひらひら動く自分のしっぽが気になって追いかけてしまうこともあるでしょう。

筆者は保護活動をしており、子犬も何度か保護した経験がありますが、しっぽを追いかける子犬をよく見かけます。兄弟で保護すると存分に遊ぶ相手がいますが、1匹のみだと遊び相手がいませんのでこの行動が出やすいように感じます。また、兄弟がいても、自分は遊びたいのに眠っていたりして相手をしてくれないと、暇を持て余ししっぽを追いかける行動が見られます。

子犬が自分のしっぽを追いかけてもあまり心配しなくてもいいでしょう。ただし「兄弟がいるのに自分のしっぽばかり追いかけている」「何回も、何回も自分のしっぽを追かける」といった行動が見られるときは、単なる遊びではないかもしれませんので注意しましょう。


ストレス

自分のしっぽで遊ぶという行為は、2歳以上の精神的に大人になった犬ではあまり見られない行動です。もしかしたらストレスがたまってしまい、しっぽを追かけているのかもしれません。犬は人間と暮らしていますが、人間とは違う動物であること、犬も痛みや苦しみを感じる心を持った生き物であることを理解して接することが必要です。犬は人間の言葉を話せませんから、嫌なことがあっても飼い主さんに伝えることができません。

犬のストレスがたまる主な理由

  • 暑すぎる環境や寒すぎる環境、不衛生な環境など

  • 食事の量や栄養価が不足、飲み水が不衛生

  • 拘束の時間が長い(ケージにいる時間が長い、つながれっぱなしになっているなど)

  • 飼い主さんとのスキンシップ不足

  • 家族が不仲、飼い主さんがイライラしている(犬は群れで生活する動物なので家族が不仲であることは犬の心理にも影響します )

  • 遊びが足りない

  • 家の中に犬が落ち着ける場所がない

  • 新しい家族が増えたときの飼い主さんの愛情の変化(赤ちゃんにばかり注目する、子犬ばかりをかわいがるなど)

飼い主さんは愛犬の様子を観察し、ストレスが溜まっていないかチェックしてみましょう。


注目してほしい

犬

飼い主さんの注意をひくためにしっぽを追いかけている可能性もあります。飼い主さんが、犬がしっぽを追いかけている姿を見て「喜んでくれた」「褒めてくれた」などの経験があると犬は飼い主さんに振り向いてほしくて、同じ行動を繰り返しとることがあります。

普段放っておかれることが多いと、たとえ叱られても無視されるよりも注目してくれるほうを犬は選ぶことがあるのでむやみに叱るのも逆効果です。忙しくてかまってあげられないこともあるかもしれませんが、10分~15分程度の短い時間であっても愛犬に真剣に向き合う時間を作ってあげる満足してくれますよ。

何もすることがなくて暇を持て余し、自分のしっぽを追いかけてしまうこともあります。犬は人間の幼児程度の知能を持っており、知的好奇心も旺盛な動物です。人間なら退屈しのぎにテレビを見たり、本を読んだりすることもできますが、犬はそうもいきません。

暇を持て余している様子が見られたらしっぽを追ったり噛んだりする前に、「遊ぶ」「散歩に出かける」「ブラッシングなど犬が喜ぶお手入れをする」など、犬の相手をしてあげるか、暇つぶしができるようにしてあげましょう。犬はお気に入りのおもちゃをずっと大切にすることもありますが、新しいものにも興味を抱きます。使い古したおもちゃばかりでなく、新しいおもちゃもときどき用意してあげましょう。

運動不足

犬の運動不足は問題行動を引き起こします。運動が足りないと自分のしっぽを追いかけるだけでなく、無駄吠えいたずら、破壊行動などが現れる場合もあります。十分な運動ができている犬はおうちではおとなしく過ごすことができます。散歩もいつも同じコースだと飽きてしまって刺激がないので、ときどきは違う場所に行ってみるのもいいでしょう。


お尻のあたりが不快

犬の後ろ姿

激しく、クルクル回っているというのではなく、比較的ゆっくりとお尻のあたりを気にしている様子でクルクル回っているときは、何か気になるものや不快感がお尻やしっぽも辺りにあるのかもしれません。かゆい、なめたい、しっぽに変なものが付いている気がするなどの理由でクルクル回っている可能性もありますから、しっぽやお尻、背中、肛門などをチェックしてあげましょう。


常同障害

常同障害とは犬の心の病気の一つです。何かが気になって同じことを何回も繰り返してしまうなどの症状が見られる人間の強迫性障害に少し似ていて、意味のない行動を繰り返し行ってしまうという症状です。ストレスがたまっている、不安な気持ちがあるなどから同じ行動を繰り返してしまうのですが、よくある常同障害の症状の一つに「自分のしっぽを追いかける」という行動があります。その他には足をなめる、穴を掘るなどの行動を繰り返し行いますがどれも意味はなく、ストレスを解消しようとしているのです。

何度もしっぽを追いかけるという行動が見られるときは常同障害であることも考えられます。常同障害とまで診断されるのはかなり症状が進行した状態です。そうなってしまう前に、同じことを何度繰り返す様子が見らたら、ストレス要因を探して排除する、獣医に相談するなどの対策をしましょう。

しっぽを噛みちぎってしまうことも

ベッドで丸くなるダックスフンド

しっぽを追いかけるという行動が、「ちょっと暇だったからしっぽで遊んだ」という程度の一時的なものであれば心配する必要はありませんし、子犬にはよく見れれる行動です。しかし、2歳以上で精神的にも大人になった犬はあまりしっぽを追いかけませんので、成犬がしっぽを追いかけるという行動はよくないことが多いでしょう。

筆者は愛犬が成犬になってからしっぽを追いかけてクルクル回る様子は見たことがありません。しっぽを追いかけるのは何かしら理由があると思ったほうがいいですね。そして何度もしっぽを追いかける場合は注意が必要です。運動不足や暇すぎることが原因でしっぽを追いかけているのを放置しておくと心の病気に発展しかねませんので、ストレスの原因を取り除くようにしましょう。また対策をしても症状が改善せず、しっぽを追いかけることをやめさせることができないと、自分でしっぽを噛みちぎってしまうこともありますので早めに獣医師に相談することをおすすめします。

しっぽを追いかけるのをやめさせるには

おすわりする犬

愛犬がどんな理由からしっぽを追いかけているのかを理解することが大切です。その上で適切な対応していきましょう。

飼い主さんの気をひきたい

飼い主さんの注意をひきたいためにしっぽを追いかけるときは、それを無視することでやめさせることができます。飼い主さんが喜んでくれた、声をかけてくれたという経験の元にしている行動ですから、やめさせるにはその場を無言で離れるなど、しっぽを追いかける行為に興味を示さないことです。


体力が有り余っている

暇であることや運動不足などストレスが原因のときは、放置せずにストレスを取り除く努力をしましょう。自分で何がストレスか判断できないときは専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

暇を持て余す=体力を持て余している」という場合が多いので、散歩の回数を増やす、ドッグランに行く、ボール遊びなどのゲームを取り入れるなどエネルギーを発散させるようにすると、お家にいる時間は休息の時間となるので暇を持て余す状態ではなくなります。犬種や大きさ、年齢により必要な運動時間は異なりますが、犬は外に出て運動することが健全な生活をするためにはとても大切です。

病気の場合

病気の場合には獣医師さんの指示に従い、薬やエリザベスカラーを着けるなどの対応をしましょう。

愛犬のサインを読み取れるのは飼い主さんだけ

歩く子犬

犬が自分のしっぽを追いかけてクルクル回る様子はどこかコミカルでかわいいと感じますが、放っておくのは良くない可能性があります。何らかのストレスが原因であることが多いので、愛犬の普段の生活を見直してみたほうがいいでしょう。犬は言葉を話せませんので、彼らの発する行動から気持ちを読み取ってあげたいですね。
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