【トレーナー・獣医師監修】鳥猟犬ってどんな犬たち?他の猟犬との違いや代表的な犬種を紹介
犬の役割の一つに「鳥猟犬」という分類があります。猟犬の中でも鳥をターゲットにするのが鳥猟犬ですが、他の猟犬とは仕事の内容や犬種としての特性が異なります。今回は、鳥猟犬の歴史や特徴、種類を紹介します。
鳥猟犬とは
鳥猟犬の歴史
15世紀に火縄銃が発明される前まで、狩猟といえば獲物を見つけ、追い詰め、仕留めるというメインの仕事を犬たちが担っていました。その後、銃が使われ始めるとスポーツとしての狩りがヨーロッパの貴族の間で流行し、狩りの主役は人間、犬はアシスタントとして使われるようになります。獲物を銃で仕留めるのは人間の役目となり、獲物を見つけることと拾ってくることが犬に求められました。これが鳥猟犬の始まりなのだそうです。鳥猟犬の特徴
鳥猟犬はその他の猟犬に多く見られるような血気盛んな性格ではありません。サイトハウンドやセントハウンド、またはテリアのような猟犬は自ら獲物を追い詰めていきますが、鳥猟犬の場合実際に獲物を打ち落とすのはハンターの役割です。その他の猟犬のように追うことはなく、「獲物を見つけたよ!」とお知らせして、その後ハンターが仕留めた獲物を拾ってくる仕事でした。基本的にはハンターの補助であり自らの牙で仕留めることはないため、猟犬でありながら攻撃性は低く、人間との共同作業に喜びを見出せる性格です。家庭犬として人気が高いのもそんな性格からでしょう。
鳥猟犬の訓練
鳥猟犬になるための訓練として、最初の一歩はパピーのころからさまざまなことに好奇心を持たせることなのだそうです。家庭犬としてももちろんそうですが、とにもかくにも信頼関係が第一なので、遊びながらいろいろなことを学んでいくのですね。鳥猟犬の中にも役割がある
一口に鳥猟犬といっても、実はその中で役割が細分化されています。どんな犬種がどのような役割を請け負っていたのか、ご紹介していきます。ポインター
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イングリッシュポインターやジャーマン・ショートヘアード・ポインターはこの役割を担っていました。
セッター
Photo by bell1021musashi422さん Thanks!
イングリッシュセッターやアイリッシュセッターがいます。
スパニエル
「フラッシングドッグ」とも呼ばれ、ハンターが獲物を撃ちやすいように鳥を飛び立たせて補助するという仕事をしていました。
アメリカンコッカースパニエルや、アメリカンウォータースパニエルが代表的です。身近なところではキャバリア・キングチャールズ・スパニエルもよく見かけますね。意外にもパピヨンも別名をコンチネンタル・トイ・スパニエルといい、スパニエルの血を引いています。
また、狆は正式にはスパニエル種ではないものの「見た目がスパニエルっぽい」という理由でかつてはジャパニーズ・スパニエルと呼ばれていたそうです。実際には狆は猟犬として活躍することはなく、最初から愛玩犬として愛されていた犬種です。
レトリーバー
また、彼らは物を柔らかく咥える「ソフトマウス」という技術を習得することができ、獲物を傷つけることなく持ち帰ることが可能です。この種に介助犬として活躍する犬が多いのも、持ち物を運ぶという介助犬の仕事においてソフトマウスはうってつけなのでしょう。反対に物を強く噛みすぎることを「ハードマウス」といいます。おもちゃやフリスビーをすぐ穴だらけにしてしまう子はハードマウスなのかもしれません。
鳥猟犬との暮らし
温厚で平和主義、人間に協力するのが大好きな鳥猟犬たち。非常に賢くしつけが入りやすいことから家庭犬としても人気が高いです。とはいえ猟犬として活躍する犬たちなので、力も強い上かなりの運動量が必要です。日々の散歩や遊びに十分な時間を取ることが望ましいでしょう。
そんな彼らだからこそ海、山、川などで一緒にアウトドアをするとお互いにとても楽しめそうですよね。
運動が大好きで賢い子たちなので、アジリティーでも活躍できるかもしれません。家族に迎えてみると、たくさんの新しい世界を見せてくれそうですね。
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