【ドッグトレーナー監修】ラブラドールレトリバーの特徴・性格は?寿命や体重、里親からの迎え方など
ラブラドールレトリバーは、大型犬の中でも人気犬種のひとつ。持ち前の賢さと友好的な性格、人を威圧しない外見などの理由から、盲導犬としても活躍しています。今回は、人々を魅了するラブラドールレトリバーの性格や特徴、しつけの仕方などをドッグトレーナーの西岡が紹介します。
ラブラドールレトリバーの基礎知識
英語表記 | Labrador Retriever |
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原産国 | イギリス |
サイズ | 大型犬 |
体高 | 54~62cm |
体重 | 25~36kg |
寿命 | 10~15歳 |
ラブラドールレトリバーは、以前はガンドッグと呼ばれる狩猟犬として、狩猟の手伝いをしていました。現在では盲導犬や警察犬として活躍している犬種です。
「レトリバー」と「レトリーバー」の違いは?
レトリバーやレトリーバーなど、さまざまな呼ばれ方をしていますがどちらも正しい呼び方です。英語表記のものをそのまま日本語で訳しているため、発音の違いで呼び方が異なります。ラブラドールレトリバーの歴史
ラブラドールレトリバーの詳しい起源については定かではありません。
1800年頃、ニューファンドランド島からしお鱈を運ぶ船で、この犬種の先祖となる「セント・ジョンズ・レトリバー」がイギリスへ送られ、ヨーロッパへ紹介されました。
その後イギリスで改良され、ラブラドールレトリバーが誕生しました。長い間、寒さの厳しい海中で、撃ち落された魚を捕らえる仕事をしていました。
ラブラドールレトリバーの毛色
全体的な毛色は「ブラック」「イエロー」「チョコレート」の3つに分けられます。胸に小さな白いまだらがみられることがあります。日本では「ブラック」と「イエロー」の割合が多く「チョコレート」は珍しい毛色です。
ブラック
イエロー
チョコレート
ラブラドールレトリバーは毛色で性格が異なる?
詳しいことはわかっていませんが「ブラック」や「チョコレート」の毛を持つラブラドールレトリバーは、イエローの毛色と比べると、より活発であるという声が多いようです。反対に、イエローの毛色は落ち着いた子が多いようです。盲導犬に用いられる毛色も、イエローが多いといわれています。
ラブラドールレトリバーの特徴
全体的にバランスが取れていて、骨太でしっかりした体つきをしています。
また、水や寒さなどから体を保護する、柔らかいアンダーコートを持っていて、胴が短く幅広い胸が特徴的です。
ラブラドールレトリバーの性格
ラブラドールレトリバーは非常に聡明かつフレンドリーで、人に対して献身的で、喜ばれることを好みます。そのため番犬には向いていません。優しさは生まれもった性格で、攻撃的でも過度にシャイでもありません。
ラブラドールレトリバーは泳ぎが得意
もともと狩猟犬として水辺で活動していたため、足の指と指の間が発達して、水かきがあります。
また、根本が太く先がだんだん細くなり、毛が密集している「オッターテール」と言われるカワウソに似た尻尾が、力強いかじの役割も果たします。
盲導犬としても活躍
人懐っこい性格と、威圧感のない顔つきで適度な体の大きさをしているラブラドールレトリバーは「盲導犬に最も向いている」といわれています。ゴールデンレトリバーも盲導犬として活躍していますが、長毛でお手入れが大変なため、短毛のラブラドールレトリバーが選ばれることがあります。
F1レトリバーとは?
より盲導犬や介助犬としての能力を引き出すために、ゴールデンとラブラドールを組み合わせて作り出された「F1レトリバー」と呼ばれる犬種が存在します。交雑を行うことで、短毛のゴールデンレトリバーを生み出したり、遺伝的にかかりやすい病気を避けたりすることができます。
ラブラドールレトリバーの育て方・しつけ
ラブラドールレトリバーは、非常に賢く初心者の方でも飼いやすい犬種です。
子犬の頃はやんちゃなので、しっかり対策をしましょう。また、太りやすい犬種なので散歩はしっかり行い、食事も気を付けることが重要です。
散歩に関しては、動くことが大好きな種類ですので、毎日1時間の散歩を2回することが理想的です。
ほかの犬種よりトイレや基本的なしつけは、比較的簡単に教えることができます。
本能的に物をくわえる習性をもっているため、散歩中などに拾い食いさせないようにしつけることが大事です。
くわえていいもの・悪いものを決めて、しっかりとしつけていきましょう。
ラブラドールレトリバーのお手入れ・ケア
愛犬に触ることで体の異変に気づけることがあるため、コミュニケーションの一貫としても毎日軽くでもブラッシングしてあげてください。換毛期の場合は、体に抜け毛がたまらないよう頻繁にブラッシングしてあげましょう。
ラブラドールレトリバーの体型・体重管理
健康な毎日を過ごすためには、適切な体型・体重を保つことが欠かせません。定期的に体重を量ることは重要ですが、適正体重は成長とともに変化します。同時に「ボディ・コンディション・スコア」(BCS)という評価指標を利用することで適正な体型・体重を維持することができます。参照:『飼い主のためのペットフード・ガイドライン』(環境省)
ペトコトのYoutubeチャンネルでは獣医師の佐藤先生が体重の測り方やボディコンディションスコアの確認方法を解説していますので、ぜひ参考にしてください。
ラブラドールレトリバーの食事・ごはん(ドッグフード)
犬の食べ物は「エサ」と呼ばれていた時代から、家族の「ごはん」と呼ぶ時代へ変わりました。私たちと同じように、犬も栄養バランスの良いごはんを食べることで健康を維持することができます。ごはん選びをする際は、以下の2点を気を付けていただくといいでしょう。
1. 総合栄養食を適量与える
犬が必要とする栄養は人間と同じではありません。そこで生まれたのが「総合栄養食」と呼ばれるごはんです。おやつなど「一般食」や「副食」と呼ばれるごはんだけ食べていると体を壊してしまいますので、「総合栄養食」のごはんを選ぶようにしましょう。総合栄養食を食べていても与える量が少なければ痩せてしまいますし、多ければ太ってしまいます。パッケージに書かれた食事量は目安ですので、ボディ・コンディション・スコアで「3」の「理想体型」を維持できる量を与えるようにしてください。
2. 添加物の少ない新鮮なごはんを選ぶ
犬のごはんと聞いて「カリカリ」と呼ばれる茶色い豆粒を想像される方も多いと思いますが、正しくは「ドライフード」と呼ばれる加工食品です。保存しやすく食いつきも良いことから犬のごはんとして一般的になりましたが、高温加熱によって食材本来の栄養が失われ、添加物も多く含まれることから見直しが進んでいます。そこで生まれたのが素材本来の旨味や香りが楽しめ、余計な添加物も入っていない「フレッシュフード」と呼ばれる新鮮なごはんです。ペトコトフーズもその一つで、子犬からシニア犬(老犬)まで毎日のごはんにすることができます。もちろん総合栄養食です。
ドライフードに混ぜてトッピングするだけでも美味しくなります。トッピングプランもありますので、ぜひ一度試してみてくださいね。
ペトコトフーズの公式HPを見る
ごはんを食べない場合の対処法
ラブラドールレトリバーがごはんを食べない場合、原因として「1. 病気」「2. 老化」「3. 食事量が多すぎる」「4. 運動量が少ない」「5. わがまま(偏食)」「6. ごはんが美味しくない」「7. 食事に集中できない」という7つが考えられます。対処法について、以下の関連記事を参考にしてください。ラブラドールレトリバーのかかりやすい病気
ラブラドールレトリバーの代表的な病気として、関節異常によって脚を引きずる「股関節形成不全」や、シニアに多くみられる「悪性腫瘍」、銅の蓄積を原因とした慢性肝炎「銅蓄積肝障害」「白内障」「胃捻転」などがあります。
太りやすいため、食事管理にも気を配りましょう。
ラブラドールレトリバーの迎え方
一度家族に迎えたら、子犬から老犬になっても大切に、命に責任を持ちましょう。
白髪も生えれば、病気にもかかるかもしれません。お金がかかるのは家族に迎える時だけではないことを踏まえ、もう一度考えた上で迎えることを検討してください。
保護犬から迎える
保護され、里親を探している犬は雑種だけでなく、血統書のある犬も多くいます。
ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI(お結び) by ペトコト」も、ぜひ覗いてみてください。
OMUSUBIで保護犬猫を探す
ブリーダーから迎える
好きな毛色や、血統など気にするのであれば信頼できるブリーダーから迎えるという方法もあります。実際に見学に行き、どんな環境で飼育されているのかを確認することも必要ですが、飼う上でのアドバイスも直接聞くことができます。
ペットショップから迎える
ペットショップでは生後2~3カ月ごろの販売が多く、4カ月を過ぎてくると値段がだんだんと下がってくることがほとんどです。月齢や血統、ペットショップによって大きく異なりますが、一般的な価格の相場は30万前後です。
ラブラドールレトリバーと楽しい暮らしを!
ラブラドールレトリバーは非常に聡明かつフレンドリーな性格です
非常に賢く初心者の方でも飼いやすい犬種
動くことが大好きなため、毎日1時間の散歩を二回することが理想
体重が約25~36kg、寿命は10〜15年前後
股関節形成不全、悪性腫瘍、白内障、胃捻転、太りすぎに注意
物を回収する習性と、フレンドリーな性格のラブラドールレトリバーとキャッチボールの相性は抜群です。
愛犬のストレス発散・運動になり、さらに飼い主も楽しむことができます。泳ぎも得意な犬種なので、海やプールにも喜んでくれるでしょう。
遊びの中で愛犬との絆を深めてみてはいかがでしょうか。
参考文献
- 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ(JKC)
- 「消化器疾患と食事に関する最近の話題」(ペット栄養学会誌)