犬はじゃがいもを食べて大丈夫!与えていい量や皮や芽の危険性を解説【獣医師監修】

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じゃがいもは犬が食べても大丈夫な食べ物です。エネルギー源になる炭水化物を豊富に含みますが、食べ過ぎれば肥満になってしまいます。今回は与えていい量や皮・芽・アレルギーなどの注意点、じゃがいもを使ったおやつレシピまで、小動物栄養学博士のニック獣医師監修のもと、ペット栄養管理士が解説します。

犬はじゃがいもを食べて大丈夫

じゃがいも

じゃがいもはカリウム、ビタミンB1、ビタミンC、食物繊維などを含み、犬が食べても大丈夫な食材です。豊富に含まれる「じゃがいもデンプン」は犬にとって重要なエネルギー源になります。


じゃがいもに含まれる栄養素

じゃがいもはさつまいもと比較して糖質が少なく(約64%)、食物繊維が多い(約150%)のが特徴です。ビタミンCはリンゴ(6mg)の約2倍含まれています。

じゃがいも(蒸し) さつまいも(蒸し)
エネルギー 76kcal 131kcal
糖質 18.1g 31.9g
カリウム 420mg 480mg
ビタミンB1 0.08mg 0.11mg
ビタミンC 11mg 29mg
食物繊維 3.5g 2.3g
※各100g当たり、参照:「食品成分データベース」(文部科学省)

栄養素
特徴
カリウム 過剰な塩分を排出してナトリウムとのバランスを保ち、血圧を安定させる効果があります。腎臓が弱っている場合は過剰になり心臓にダメージを与えてしまいます。摂取量に注意が必要です。
ビタミンB1 ビタミンB1はチアミンとも呼ばれ、補酵素として糖質のエネルギー変換をサポートします。不足すると神経や心臓に障害が起こります。
ビタミンC 強い抗酸化作用を持ち、がん予防やアンチエイジングの効果が期待されます。生体内の異物を解毒する作用や、免疫機能を向上させる作用もあります。犬は体内で合成することが可能です。
食物繊維 腸内細菌のエサとなって腸内環境を改善したり、食後の血糖上昇をゆるやかにして糖尿病を予防したりします。水溶性は満腹感の持続や下痢の改善、不溶性は便秘の改善などの効果が期待できます。


犬にじゃがいもの皮を与えても大丈夫?

じゃがいもの皮は食物繊維などの栄養素を含みますが、ソラニンやチャコニンなどの毒素も含みますので皮はむくようにしましょう。特に光が当たって緑色になった皮やその周辺には毒素が多く含まれます。緑色になったじゃがいもを犬に与えるのは止めましょう。

※参照:「ジャガイモによる食中毒を予防するために」(農林水産省)

Dr. Nick's Comment! じゃがいもは非常に有用なデンプン由来のエネルギー源で、総合栄養食の一部として利用することもできます。皮を剥き、十分に火を通したじゃがいもはとても消化が良く、多くの犬が美味しく味わうことができます。じゃがいもの食物繊維は正常な犬の腸内細菌層を育み、健康的なうんちを作ります(※1,2)
※参照1:Panasevich MR, Kerr KR, Dilger RN, et al. Modulation of the faecal microbiome of healthy adult dogs by inclusion of potato fibre in the diet. Br J Nutr 2015;113:125-133.
※参照2:Bednar GE, Patil AR, Murray SM, et al. Starch and fiber fractions in selected food and feed ingredients affect their small intestinal digestibility and fermentability and their large bowel fermentability in vitro in a canine model. J Nutr 2001;131:276-286.

犬にじゃがいも食べさせるときの注意点

芽が出たじゃがいも

犬にじゃがいもを食べさせる際は、以下の点に注意が必要です。

  1. 芽や皮に含まれる毒素
  2. 家庭菜園のじゃがいも
  3. アレルギー

1. 芽や皮に含まれる毒素に注意

じゃがいもの芽にはソラニンやチャコニンなどの毒素が多く含まれます。芽が出ている場合は根本の周辺部も含めて取り除きましょう。毒素は皮にも含まれ、特に緑の皮に多く含まれます。皮はむくようにして、緑に変色したじゃがいもは犬に与えないようにしてください。

じゃがいもを保存する際は、発芽を遅らせるエチレンガスを出すりんごと一緒にしたり、新聞紙などで包んで光が当たらないようにしたりするのがオススメです。

2. 家庭菜園のじゃがいもに注意

家庭菜園などで作られた未熟で小さいじゃがいもは毒素を多く含んでいる場合があります。実際に小学校で栽培されたじゃがいもによる食中毒は、1998年から8年の間に全国で8件報告されており、この期間に市販のじゃがいもによる食中毒は報告されませんでした。

※参照:「児童が栽培したジャガイモで食中毒」(東京都健康安全研究センター)

3. アレルギーに注意

じゃがいもを初めて食べてから数回までは、アレルギー症状が出ないか様子を見るようにしてください。体を痒がったり、嘔吐・下痢が見られる場合はアレルギーの可能性がありますので獣医師に相談しましょう。

なお、アレルギー検査で陽性が出た食材は食べられないと考える飼い主さんが少なくありませんが、実際にアレルギー症状が出ていなければ与えても問題ありません。誤解から愛犬の食の選択肢を狭めてしまわないように、以下の記事も参考にしてください。


Dr. Nick's Comment! 犬にじゃがいもを与える際は、芽や皮を取り除く必要があります。最近の品種はソラニンがほとんど含まれないように改良されていますが、犬がじゃがいもの皮を多く食べてしまうと嘔吐や下痢を引き起こし、神経系にも影響を与えます。例えば、運動失調や失神、てんかん発作などが起こる可能性があります。(※)
※参照:Clipsham R. Brunfelsia australis (yesterday, today, and tomorrow tree) and Solanum poisoning in a dog. J Am Anim Hosp Assoc 2012;48:139-144.

じゃがいもの加工品は与えて大丈夫?

人間用に味付けされたフレンチフライやポテトチップス、じゃがバターなどは犬にとってカロリーや塩分が多すぎる場合がありますので、与えるのはやめましょう。ニンニクやタマネギなど、犬にとって有害な味付けがされている場合もありますので、誤食に注意が必要です。


犬にじゃがいもを食べさせるときの方法

じゃがいも

生のじゃがいもは消化に良くありませんので、茹でたりレンジで加熱したり、柔らかくして与えるようにしてください。一口大のサイコロ状にカットしたり、マッシュしたりするとより食べやすくなります。

与えていい量

じゃがいもは炭水化物を多く含みますので、与え過ぎると肥満につながります。総合栄養食へのトッピングやおやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。

1日の最適カロリー量はペトことオリジナルのドッグフード「PETOKOTO FOODS」の「フード診断」(無料)で簡単に計算することができます。

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犬がじゃがいもの芽や皮を食べてしまったら

チワワの横顔

どれくらい食べると危険かは体重やその子の体質によって変わります。不安な場合、少しでも気になる症状がある場合は、獣医師に相談してください。獣医師が的確な判断をするためには、「いつ・何を・どれくらい」食べたのか、状況を詳しく伝えることが大切です。

症状

じゃがいもの中毒成分を摂取すると、主に以下のような中枢神経系の刺激が見られます。

  • 散瞳
  • 頻脈
  • 口内乾燥
  • 呼吸困難
  • 腸閉塞
  • 尿閉および抑うつ
  • 麻痺
  • てんかん
  • 昏睡および死

軽度から重度の胃腸炎(口腔刺激、悪心、嘔吐およびしばしば血様性下痢)が見られることもあります。大量に摂取すると、昏睡状態になったり、最悪の場合亡くなってしまうこともあります。

じゃがいもを使った犬のおやつレシピ

リゾット

じゃがいもを使ったトマトリゾット

◾️材料◾️

ささみ 30g
プチトマト 3個
舞茸 10g
にんじん 10g
じゃがいも 10g
100cc
炊いたご飯 30g
オリーブオイル 少々

◾️作り方◾️

  1. 野菜は小さめに切り、ささみは適当な大きさに切っておく。
  2. 鍋にオリーブオイルを入れて火にかけ、ささみを炒める。
  3. 2の色が変わったら、1の野菜を全て入れて、さらに炒める。
  4. 3に水を入れ、材料が柔らかくなるまで煮る。
  5. 4にご飯を入れて、ご飯が好みの柔らかさになったら火を止め、人肌程度に冷ましたら出来上がり。

以下の記事で、動画や詳細を確認いただけます。


まとめ

じゃがいも
消化に良く、腸内環境を整えるのにおすすめ
芽や皮に含まれるソラニンに注意
与えすぎは肥満の原因に
じゃがいもは栄養豊富な野菜で、食物繊維が多いことから腸内環境を整えるのにオススメです。必ず芽を取って皮をむき、加熱してから与えるようにしてください。食べ過ぎは肥満の原因になりますので、その子にあった量を与えることが大切です。

参考文献



PETOKOTOFOODS
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この記事を監修している専門家

ニック・ケイブ(Nick Cave)獣医師

ニュージーランド・マッセー大学獣医学部准教授、米国獣医栄養学専門医

ニック ケイブ先生
マッセー大学獣医学部小動物内科にて一般診療に従事した後、2000年に獣医学修士を取得(卒業論文は『食物アレルギーの犬と猫の栄養管理』)。2004年よりカリフォルニア大学デービス校で栄養学と免疫学の博士号を取得し、小動物学臨床栄養の研修を修了。同年、米国獣医師栄養学会より米国獣医栄養学専門医に認定。2005年より小動物医学および栄養学の准教授、獣医栄養学の専門医としてマッセー大学に戻る。家族、2匹の犬、猫、そしてヤモリと暮らしている。

公開日:2016年9月4日 公開