【獣医師執筆】ドッグフードは混ぜて与えても大丈夫?トッピングする時の注意点やおすすめごはんを紹介
ドッグフードは混ぜて与えても問題ありません。ただし、総合栄養食のドライフードやウェットフードであることが前提です。長期で与える場合や野菜・ささみのトッピング、手作りごはんを混ぜる場合の注意点について、獣医師の佐藤が解説します。
ドッグフードは混ぜて与えても大丈夫?
ドッグフードは違うメーカーやドライ・ウェットなどタイプの違うものを混ぜても大丈夫です。朝晩違うことも大丈夫です。ただし、長期で与える場合はどちらもオールステージで全犬種対応の総合栄養食であることが前提になります。年齢や犬種ごとに成分が調整されているフードを混ぜてしまうと栄養バランスが崩れてしまう可能性があるためです。
偏食や食べムラを改善するために混ぜてみようと考える飼い主さんも多いと思います。実際、ドライフードにトッピングとして手作りごはんタイプのペトコトフーズを混ぜたり、半々の割合で与えたり、トッピングする飼い主さんもたくさんいます。ごはんを食べてくれないとお悩みの方は、以下の動画も参考にしてください。
ドッグフードを混ぜる際の注意点
ドッグフードを混ぜる・トッピングする際は以下の3点に注意してください。
- 食事量は最適カロリー量から計算
- 定期的に体重とBCSを確認する
- 療法食に混ぜるのは原則NG
1. 食事量は最適カロリー量から計算
ドッグフードを混ぜる際の食事量は1日の最適カロリー量をもとに計算してください。必要なカロリーをもとに、それぞれのドッグフードのカロリーから与えるグラム量を調整しましょう。適切でない場合、カロリー不足・過多になり、痩せる・太る原因になります。毎日の最適必要量はペトコトフーズの「カロリー計算」(無料)で簡単に計算することができます。
愛犬のカロリー計算をする
2. 定期的に体重とBCSを確認する
1日の最適カロリー量から計算した食事量は、あくまで目安です。正確な食事量はその子の体質や健康状態、実際の運動量、季節などで変わります。栄養の過不足で痩せたり太ったりしないように、定期的に体重を量るようにしてください。量り方はこちらの記事を参考にするといいでしょう。体重の変化に加えて、適正体重を知ることも大切です。BCS(ボディコンディションスコア)で3になっている時が適正体重です。適正体重も食事量と同様に日々変化しますので、定期的にBCSを確認するようにしましょう。BCSの確認方法はこちらの記事を参考にするといいでしょう。
参照:『飼い主のためのペットフード・ガイドライン』(環境省)
以下の動画でも体重やBCSの確認方法を紹介していますので、併せてご覧ください。
3. 療法食に混ぜるのは原則NG
獣医師から療法食の指示がある場合は、混ぜずに療法食だけを与えるようにしてください。療法食は嗜好性が悪いことも多く、食べてくれないことが少なくありません。何も食べないくらいならペトコトフーズのような嗜好性の高いごはんも選択肢にはなります。かかりつけの先生に相談してみましょう。ドッグフードに混ぜて良いもの・悪いもの
飼い主さんの中には「この食材はドッグフードに混ぜていいの?」と気になる方も多いと思いますので、以下の代表的な食材についてそれぞれ解説します。
- 野菜
- ささみ
- 手作りごはん
- 水
- ミルク
- 白米
1. ドッグフードに野菜を混ぜても大丈夫?
ドッグフードに野菜を混ぜても大丈夫です。ドッグフードが総合栄養食であれば犬に必要なビタミンは十分に含まれていますが、「新鮮な野菜・旬の野菜を食べさせてあげたい」と思う飼い主さんも少なくないでしょう。以下の点に注意すれば与えても大丈夫です。- 犬が食べて大丈夫な食材か確認する
- 与え方に注意点がないか確認する
- 与える量は1日の最適カロリー量の10%以内
- 同じ食材を何日も続けて与えない
詳しくは、こちらの関連記事を参考にしてください。
2. ドッグフードにささみを混ぜても大丈夫?
ドッグフードにささみを混ぜても大丈夫です。犬はもともとも肉食だったこともあり、鶏肉を好むワンちゃんも多いです。特にささみは脂質が少なく、オススメの部位。加熱して1日の最適カロリー量の10%以内で与えてください。結石の心配がある子や食べムラがある子には、茹で汁をトッピングしてあげるといいでしょう。3. ドッグフードに手作りごはんを混ぜても大丈夫?
ドッグフードに手作りごはんを混ぜても大丈夫です。1日の最適カロリー量の10%以内で与えるようにしてください。メインを手作りごはんにしたい場合は、犬の栄養学をしっかり勉強してからにしましょう。栄養に過不足がある状態が続くと犬は病気になってしまいます。4. ドッグフードに水を混ぜても大丈夫?
ドッグフードに水を混ぜても大丈夫です。離乳期の子犬やシニア犬(老犬)にドライフードを与える場合は水を混ぜてふやかしたほうが食べやすくなり、水分摂取にもつながります。ただし、水分は食材から摂取したほうが吸収率が高くなりますので、水分摂取を目的にする場合はウェットタイプのごはんをオススメします。5. ドッグフードにミルクを混ぜても大丈夫?
ドッグフードにミルクを混ぜてはいけません。犬は牛乳に含まれる乳糖を分解するのが苦手でお腹を壊してしまう可能性があります。犬用のミルクやヤギミルクであれば与えても大丈夫です。与える量は1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。6. ドッグフードに白米を混ぜても大丈夫?
ドッグフードに白米を混ぜても大丈夫です。犬は肉食から雑食に進化することで、タンパク質だけでなく炭水化物からも効率的にエネルギーを作り出すことができるようになりました。食べ過ぎは肥満の原因になりますので、与える量は1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。ドッグフードを混ぜる・トッピングする場合のおすすめごはん
犬の食べ物は「エサ」と呼ばれていた時代から、家族の「ごはん」と呼ぶ時代へ変わりました。私たちと同じように、犬も栄養バランスの良いごはんを食べることで健康を維持することができます。ごはん選びをする際は、以下の2点を気を付けていただくといいでしょう。
1. 総合栄養食を適量与える
犬が必要とする栄養は人間と同じではありません。そこで生まれたのが「総合栄養食」と呼ばれるごはんです。おやつなど「一般食」や「副食」と呼ばれるごはんだけ食べていると体を壊してしまいますので、「総合栄養食」のごはんを選ぶようにしましょう。総合栄養食を食べていても与える量が少なければ痩せてしまいますし、多ければ太ってしまいます。パッケージに書かれた食事量は目安ですので、ボディ・コンディション・スコアで「3」の「理想体型」を維持できる量を与えるようにしてください。
2. 添加物の少ない新鮮なごはんを選ぶ
犬のごはんと聞いて「カリカリ」と呼ばれる茶色い豆粒を想像される方も多いと思いますが、正しくは「ドライフード」と呼ばれる加工食品です。保存しやすく食いつきも良いことから犬のごはんとして一般的になりましたが、高温加熱によって食材本来の栄養が失われ、添加物も多く含まれることから見直しが進んでいます。新鮮な野菜を犬や猫に与え続けることで、様々ながんに罹るリスクを軽減することが研究で判明していたり、市販のドライフードを製造する工程の1つである高温加熱処理が、タンパク質の品質劣化を招き、熱に弱いビタミンを破壊し、さらには発がん性物質を生成してしまうことが、研究により判明しています。そこで生まれたのが素材本来の旨味や香りが楽しめ、余計な添加物も入っていない「フレッシュフード」と呼ばれる新鮮なごはんです。ペトコトフーズもその一つで、子犬からシニア犬(老犬)まで毎日のごはんにすることができます。もちろん総合栄養食で、主食としても、トッピングとしてもご利用いただけます。
実際に従来のドライタイプのドッグフードよりも、水分がより多く含まれた手作り品質のごはんを食べている犬の方が寿命が3年も長くなることが研究により明らかになっています。新鮮で美味しく、健康なごはんを選ぶことが長生きできる秘訣です。
ペトコトフーズの公式HPを見る
まとめ
ドッグフードは混ぜても大丈夫
総合栄養食を混ぜるのが前提
トッピングは10%以内に
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