【獣医師執筆】犬はそうめんを食べても大丈夫!与え方の注意点を解説

【獣医師執筆】犬はそうめんを食べても大丈夫!与え方の注意点を解説

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つるりとしたのど越しのそうめん。ゆで時間も短く、暑い時期のお手軽ランチとしても人気です。そんなそうめんは、犬が食べても大丈夫な食べ物でしょうか?今回は、そうめんに含まれる成分や犬に与えるときの注意点を解説します。

犬はそうめんを食べても大丈夫

そうめん

そうめんの主原料は「小麦」「水」「塩」であることがほとんどです。手延べそうめんであれば、ここに植物性油を使用します。特筆すべき成分が多く含まれているわけではありませんが、水分は多く摂取できるので夏の暑い時期に、水分補給を兼ねて食べるのには良いといえるでしょう。

そうめんに含まれる成分は、それぞれの商品によって異なりますが、今回は茹でたそうめんに含まれる一般的な成分について紹介します。

そうめんの成分(茹で、100gあたり)
エネルギー(kcal) 127
水分(g) 70.0
たんぱく質(g) 3.5
脂質(g) 0.4
炭水化物(g) 25.8
リン(mg) 24
食物繊維(g) 0.9



犬にそうめんを与える際の注意点

そうめん

犬は基本的にそうめんを食べても大丈夫ですが、気を付けておきたい点がいくつかあります。与え方や量を間違えてしまうと、犬の命を危険にさらしてしまうかもしれません。犬にそうめんをあげる前に、必ず読むようにしてください。

犬にそうめんを与える際の注意点01:アレルギー

小麦アレルギーは、人間にとって代表的な食物アレルギーの一つですが、犬も小麦アレルギーを発症してしまう恐れがあります。

アレルギー症状は湿疹とかゆみが主ですが、嘔吐や下痢、喘息、口周りの腫れなどを引き起こすこともあります。

ひどい場合だとアナフィラキシーショックになり、かゆみやむくみ、じんましん、血圧低下、不整脈、ショック状態、虚脱、呼吸困難、失禁、脱糞、嘔吐、意識障害、痙攣を引き起こします。

この症状は命に関わる危険な状態で、対処が遅れると死に至ることもあります。症状は食べた直後に反応するとは限らず、1か月後に表れる場合もあるので注意が必要です。




犬にそうめんを与える際の注意点02:与える量

小麦アレルギーを持っていない限り、犬はそうめんを食べても大丈夫ですが、そうめんには栄養素があまり含まれていないため、そうめんをあげすぎてしまうと栄養が偏ってしまいます。あくまでも主食ではなく、「おやつ程度」に与えるようにしましょう。

おやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。1日の最適カロリー量は「ペトコトフーズ」の「フード診断(無料)で簡単に計算することができます。

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犬にそうめんを与える際の注意点03:短く切って

与える際は、できるだけ短く切ってあげましょう。普段食べ慣れていない細長いそうめんを勢いよく口にしてしまうと、喉をつまらせて嘔吐の原因となってしまう可能性があります。

犬にそうめんを与える際の注意点04:味付けは禁止

めんつゆには塩分が多く含まれており、過剰摂取による血漿(けっしょう)高カリウム濃度が続くと犬の場合は心疾患、心不全につながる恐れがあります。また、薬味としてよく使われるネギは犬にとっては有害な食べ物なので絶対に与えてはいけません。

わさびなどの香辛料も胃炎や下痢の原因になってしまうので危険です。


犬にそうめんを与える際の注意点05:腎臓病

腎不全など腎臓に問題がある場合、そうめんに含まれる塩のカリウムが正常に排出できず高カリウム血症になってしまうことがあります。不整脈など重篤な心臓病につながる可能性もありますので注意が必要です。毎日大量に食べなければ問題ありません。


まとめ

舌をペロッとする犬

犬はそうめんを食べても大丈夫!ただし小麦アレルギーには要注意
そうめんは栄養成分がほとんどないため主食としては与えないようにしましょう
与える際は、味付けしていないそうめんを短く切って、おやつ程度に
暑い日に食べたくなるそうめん。基本的に総合栄養食のドッグフードを毎日与えていれば積極的に与える必要はありません。正しい知識と与え方で愛犬と楽しい食事の時間を楽しみましょう。

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