【獣医師執筆】犬がピスタチオを食べるのはNG!理由や食べた場合の対処法を解説

【獣医師執筆】犬がピスタチオを食べるのはNG!理由や食べた場合の対処法を解説

Share!

栄養豊富なピスタチオは健康食として知られ「ナッツの女王」とも呼ばれています。「おいしいし体に良さそうだから、ちょっとだけ……」と犬に与えたくなる人もいるかもしれません。でも、犬にピスタチオをあげるのは控えましょう。その理由や食べてしまった場合の対処法を紹介します。

犬にピスタチオを与えるべきでない理由

ピスタチオ

下痢や嘔吐

ピスタチオのようなナッツ類は硬く、犬にとっては消化しにくい食べ物です。下痢や嘔吐など消化器症状を引き起こす可能性があります。


肥満

ピスタチオには脂質が多く含まれています。脂質には体の中で作ることができない必須脂肪酸が含まれており、体の細胞膜やホルモンを作る上では欠かせない栄養分ですが、過度に吸収してしまうと肥満などの原因になってしまいます。




アレルギー

ピスタチオを含むナッツ類は、アレルギー反応を引き起こしてしまうことがあります。重篤なアレルギー症状が現れると、最悪の場合死に至る危険性もあります。

食物アレルギーには、生まれつきの体質による先天性アレルギーと、長い期間同じ食材を食べることで発症する後天性アレルギーがあります。

初めて食べる食材を与える際は少量からスタートさせてあげましょう。アレルギーには以下の症状になる可能性が挙げられます。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 皮膚の痒み
  • 元気がない
  • 目の充血

上記のような症状があれば、すぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。一方で、アレルギーテストで陽性が出たから食べられないと思う飼い主さんも多いですが、それは間違いです。症状が出ていなければ食べさせても問題ありませんので、特定の食材を食べさせてアレルギー反応が出るか確認してみてください。




犬はピスタチオアイスやクッキーもNG

ピスタチオアイス

ピスタチオアイスやピスタチオクッキー、ピスタチオケーキ、ピスタチオクリームなどのスイーツにもよく使われていますが、そういったものを与えるのもやめましょう。

人間が食べるアイスやクッキーには糖分のほか、バターや牛乳なども多く使われています。体調不良や肥満につながるので、与えないようにしましょう。


犬がピスタチオ以外に食べてもいいナッツは?

ナッツ

ナッツ類は基本的に犬に与えないほうが良いでしょう。特にマカダミアナッツや野生種のビターアーモンドは、中毒症状を引き起こす可能性があります。その他のナッツも、肥満の原因になったり、下痢や嘔吐など消化器症状を引き起こす可能性があるので、与えないようにしましょう。


犬がピスタチオを食べてしまった場合の対処法

犬

ピスタチオを一粒食べてしまったからといってそれほど心配する必要はありませんが、もし気になる症状が出た場合は、速やかに獣医師に相談してください。

できれば食べたものの残りやパッケージを持っていき、いつ、どれくらい食べたのかをきちんと獣医師に説明できるようにしましょう。

もし、殻付きのピスタチオを食べてしまった場合は注意が必要です。可食部の実よりも硬い殻は、消化に時間がかかります。うんちとして出てくれば良いのですが、最悪の場合、開腹手術が必要になる場合もあります。小型犬であれば、腸に詰まる腸閉塞になる危険もあるので、早めに獣医師に相談しましょう。

まとめ

ピスタチオ

肥満、アレルギーなどのリスクがあるため与えないほうが良い
もし殻付きのピスタチオを食べてしまった場合は要注意
ナッツ類は基本的に与えるべきでない
私たち人が当たり前に食べているものの中には、犬にとって危険な食材があります。人の場合と同じように体に良さそうと与えるのではなく、正しい知識をもとに与えるようにしましょう。

専門家相談のインスタライブ開催中!

食のお悩み相談会

ペトコトのInstagramアカウント(@petokotofoods)では、獣医師やペット栄養管理士が出演する「食のお悩み相談会」やトリマーやトレーナーへの相談会を定期開催しています。愛犬について気になることがある方は、ぜひご参加ください。

アカウントをフォローする