【獣医師執筆】犬は黒豆を食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

【獣医師執筆】犬は黒豆を食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

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黒豆というと、おせちに入った煮豆をイメージする人が多いのではないでしょうか。もともと、黒豆は黒大豆という大豆の種類の一つです。そんな黒豆は、犬が食べても大丈夫です。しかし、生で与えてはいけません。また、お砂糖の含まれるおせちの黒豆を与えることも犬にとってよくありません。黒豆を犬に与える際の注意点などを解説します。

犬が食べていい黒豆の栄養成分

黒豆の栄養成分

カリウム

過剰な塩分を排出してナトリウムとのバランスを保ち、血圧を安定させる効果があります。結石を作りにくくする作用もあります。腎臓が弱っている場合は過剰になり心臓にダメージを与えてしまいます。腎臓病の犬は特に摂取量に注意が必要です。

リン

リンは歯や骨を丈夫に保ったり、神経や筋肉を正常に保ったりする効果があります。一方で、過剰に接種すると結石ができやすくなったり腎疾患のもとになったりします。

葉酸

葉酸は赤血球の生産を助けるビタミンです。代謝に関与しており、DNAやRNAなどの核酸やたんぱく質の生合成を促進し、細胞の生産や再生を助けることから、体の発育にも重要なビタミンです。

食物繊維

食物繊維には、便質を改善し便通を促す不溶性繊維と、腸内の不要なものを排出する水溶性繊維があります。

犬に黒豆を与える際の注意点

黒豆

黒豆は大豆の仲間です。大豆は、ドッグフードに使用されていることもあり、黒豆自体は犬が食べても大丈夫な食べ物です。ただし、生の黒豆や、おせちの黒豆を与えるのはやめましょう。

01【犬に黒豆を与える際の注意点】人用はNG

黒豆といえば、やはりおせちに入った煮豆を思い出す人が多いのではないでしょうか。おせちの黒豆は、生の黒豆を砂糖と醤油で煮込んで作られます。

軟らかいので愛犬が食べても大丈夫と思うかもしれませんが、おせちの黒豆は砂糖がたっぷり使われていて、犬にとっては糖分の過剰摂取につながります。おせちの黒豆を犬に与えることはやめましょう。


02【犬に黒豆を与える際の注意点】生はNG

生の黒豆には、膵臓のタンパク質の分解酵素であるトリプシンの働きを阻害するトリプシン・インヒビターという成分が大量に含まれています。摂取すると、消化不良や下痢などの症状を起こす可能性があります。この成分は熱に弱いので、豆が軟らかくなるまで加熱しましょう。


03【犬に黒豆を与える際の注意点】アレルギー

黒豆は大豆の仲間です。そのため大豆アレルギーを持っている愛犬には与えないでください。また、初めて与える際は少量にし、摂取後に様子を見られるときに与えましょう。

食物アレルギーには、生まれつきの体質による先天性アレルギーと、長い期間同じ食材を食べることで発症する後天性アレルギーがあります。

初めて食べる食材を与える際は少量からスタートさせてあげましょう。アレルギーには以下の症状になる可能性が挙げられます。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 皮膚の痒み
  • 元気がない
  • 目の充血

上記のような症状があれば、すぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。一方で、アレルギーテストで陽性が出たから食べられないと思う飼い主さんも多いですが、それは間違いです。症状が出ていなければ食べさせても問題ありませんので、特定の食材を食べさせてアレルギー反応が出るか確認してみてください。




04【犬に黒豆を与える際の注意点】与え過ぎ

黒豆は過剰に摂取すると下痢や嘔吐などの原因となる、胃腸の負担になりやすいレクチンやフィチン酸、サポニンといった成分が入っています。火を通した黒豆といえども、与え過ぎには注意してください。

前提として、犬は総合栄養食のごはんを食べていれば、それ以外は与える必要はありません。

おやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。毎日の最適カロリー量はペトコトフーズの「カロリー計算」(無料)で簡単に計算することができます。

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犬は黒豆茶を飲んでも大丈夫?

黒豆を使った加工品の一つ黒豆茶。緑茶やほうじ茶には、カフェインが含まれているため、犬が飲むことはできませんが、黒豆茶はカフェインが含まれていないため、犬も少量であれば飲むことができます。

とはいえ、最近は黒豆にほかの原料を足したブレンド茶なども登場しています。必ず「どんな原料が使われているか」「カフェインは含まれていないか」を確認してから犬に与えるようにしてください。


まとめ

犬
加熱した黒豆は少量なら犬が食べても大丈夫!
ただし大豆アレルギーに要注意
生の黒豆は消化不良や下痢の原因に
おせちの黒豆はNG
味付けなしで湯がいた黒豆であれば、少量を犬が食べても問題はありません。正しい知識と与え方で愛犬との食事の時間を楽しみましょう。

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