
犬は黒豆を食べても大丈夫? おせちの黒豆は糖分が多すぎるのでNG
黒豆というと、おせちに入った煮豆をイメージする人が多いのではないでしょうか。もともと、黒豆は黒大豆という大豆の種類の一つです。そんな黒豆は、犬が食べても大丈夫です。しかし、生で与えてはいけません。また、お砂糖の含まれるおせちの黒豆を与えることも犬にとってよくありません。黒豆を犬に与える際の注意点などを解説します。
犬は黒豆を食べても大丈夫。ただし注意点も

黒豆は大豆の仲間です。大豆は、ドッグフードに使用されていることもあり、黒豆自体は犬が食べても大丈夫な食べ物です。ただし、生の黒豆や、おせちの黒豆を与えるのはやめましょう。
生で与えた場合の危険性
生の黒豆には、膵臓のタンパク質の分解酵素であるトリプシンの働きを阻害するトリプシン・インヒビターという成分が大量に含まれています。摂取すると、消化不良や下痢などの症状を起こす可能性があります。この成分は熱に弱いので、豆が軟らかくなるまで加熱しましょう。大豆アレルギーに注意
黒豆は大豆の仲間です。そのため大豆アレルギーを持っている愛犬には与えないでください。また、初めて与える際は少量にし、摂取後に様子を見られるときに与えましょう。初期症状として皮膚の疾患が現れる可能性が高いので、フケが出たりずっと肌をかゆがっていたりしていたら、早めに病院に相談してください。
以下は主な症状です。
- 下痢
- 嘔吐
- 肌をかゆがる
- 目の充血
食物性アレルギーの場合、原因となるものを取り除いてあげれば問題ありませんが、アレルギーは摂取後すぐに症状が現れる訳ではなく1カ月後という場合もあります。そのため何の食材が原因か分かりづらいことが多いので、アレルギー症状が疑われたら動物病院で検査をすることをおすすめします。
おせちの黒豆は糖分の過剰摂取に注意
黒豆といえば、やはりおせちに入った煮豆を思い出す人が多いのではないでしょうか。おせちの黒豆は、生の黒豆を砂糖と醤油で煮込んで作られます。軟らかいので愛犬が食べても大丈夫と思うかもしれませんが、おせちの黒豆は砂糖がたっぷり使われていて、犬にとっては糖分の過剰摂取につながります。おせちの黒豆を犬に与えることはやめましょう。
黒豆茶を飲んでも大丈夫?
黒豆を使った加工品の一つ黒豆茶。緑茶やほうじ茶には、カフェインが含まれているため、犬が飲むことはできませんが、黒豆茶はカフェインが含まれていないため、犬も少量であれば飲むことができます。とはいえ、最近は黒豆にほかの原料を足したブレンド茶なども登場しています。必ず「どんな原料が使われているか」「カフェインは含まれていないか」を確認してから犬に与えるようにしてください。
与える量に注意
黒豆は過剰に摂取すると下痢や嘔吐などの原因となる、胃腸の負担になりやすいレクチンやフィチン酸、サポニンといった成分が入っています。火を通した黒豆といえども、与え過ぎには注意してください。総合栄養食へのトッピングやおやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。1日の最適カロリー量はペトことオリジナルのドッグフード「PETOKOTO FOODS」の「フード診断」(無料)で簡単に計算することができます。
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黒豆の栄養成分

カリウム
カリウムはミネラルの一つで、細胞内の浸透圧を維持したり、細胞の活性を維持したりする役割があり、体内の不要なナトリウムを輩出してくれます。疲労回復にも良い効果を与えてくれ、欠乏すると「低カリウム血症」を発症することも。とても大事な成分であることに間違いはないのですが、過剰に摂取すること「高カリウム血症」の原因にもなるので、注意が必要です。リン
リンは歯や骨を丈夫に保ったり、神経や筋肉を正常に保ったりする効果があります。一方で、過剰に接種すると結石ができやすくなったり腎疾患のもとになったりします。葉酸
葉酸は赤血球の生産を助けるビタミンです。代謝に関与しており、DNAやRNAなどの核酸やたんぱく質の生合成を促進し、細胞の生産や再生を助けることから、体の発育にも重要なビタミンです。食物繊維
食物繊維には、便質を改善し便通を促す不溶性繊維と、腸内の不要なものを排出する水溶性繊維があります。まとめ

加熱した黒豆は少量なら犬が食べても大丈夫!
ただし大豆アレルギーに要注意
生の黒豆は消化不良や下痢の原因に
おせちの黒豆はNG
気になることがあれば専門家に聞いてみよう!

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