【獣医師執筆】犬は餅の誤飲に注意!喉に詰まらせる危険性や応急処置を解説
犬がお餅を食べると喉に詰まらせる危険性があります。食卓に置かれた餅を丸飲みしてしまったり、来客の多いお正月に飼い主さんの見ていないところで誰かが与えてしまったりする誤飲事故に注意が必要です。今回はお餅の注意点について解説します。
犬はお餅を食べても大丈夫?
お餅の原材料であるもち米自体は、犬も消化できる食材です。ただし、ご飯と違ってお餅は喉に詰まらせる危険性があり、人でも毎年多くの方が亡くなっています。犬にはお餅を与えないようにしましょう。
犬に餅を与えることの危険性
犬がお餅を食べた場合、以下のようなリスクがあります。「食べても大丈夫な食材だから、注意して与えれば大丈夫」という油断は禁物です。犬にお餅を与えることの危険性01:喉につまる可能性
お餅は噛み切りづらかったり飲み込みづらかったりするため、人と同じように犬もお餅を喉につまらせてしまう危険性があります。特に犬の場合は、食べ物をよく噛んで食べるという習性はなく、ある程度の大きさであれば噛まずに飲み込んでしまいます。そのため、喉や消化器官でつまらせてしまう可能性が高いのです。噛む力が弱くなっているシニア犬(老犬)であれば、なおさら危険です。
犬に餅を与えることの危険性02:アレルギー
一般的にお米はアレルギー反応が起きない食べ物とされていますが、ゼロではありません。初めて食べてから2〜3回目までは、アレルギー反応に注意する必要があります。犬の場合、多くは体の痒みが症状ですが、下痢や嘔吐が出る可能性もあります。犬にお餅を与えることの危険性03:脱酸素剤
市販されているお餅の場合、傷みにくいよう脱酸素剤とともに個別包装されていることがあります。脱酸素剤の主成分は鉄粉で間違って食べてしまっても問題が起こる可能性は低いですが、袋自体が食道を傷付けたり腸閉塞の原因になったりします。犬が誤食してしまった場合は、動物病院に相談してください。
年末年始は動物病院がお休みしていることも少なくありません。緊急の連絡先や救急対応をしている病院の連絡先を控えておくようにしましょう。
犬が餅を誤飲した場合の対処法
飼い主さんが無理に吐かせるなどの処置をすると重病化する恐れもあります。餅を誤飲して喉に引っかかっている可能性がある場合は必ず動物病院に連絡して指示を受けてください。いつもと違う様子が見られる場合は食べた餅の種類と量を把握した上で、すぐに動物病院に連絡してください。獣医師が的確な判断をするため、飼い主さんの説明が重要です。
犬も食べられるお雑煮の作り方
お正月気分を愛犬と一緒に楽しみたい方の中には、お雑煮を手作りする方もいるようです。ただし、お餅には注意点もありますので代わりにご飯を使ってお雑煮風にしたり、さつまいもでお団子を作ったりするのも良いかもしれません。
お餅やお餅の代わりを用意せず、野菜やお肉だけでも十分喜んでもらえるでしょう。味付けはせず、素材の味を生かすようにしましょう。お雑煮に入れる野菜は地域ごと、家庭ごとに異なると思いますが、犬にとって有害なネギ類を入れないよう注意しましょう。
まとめ
お餅は喉につまらせるリスクがあるためNG
袋に同封される脱酸素剤の誤飲にも要注意
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