動物保護団体を支援しよう! 寄付の仕方、犬猫を迎える際の注意点を解説

動物保護団体を支援しよう! 寄付の仕方、犬猫を迎える際の注意点を解説

近年、日本でも保護犬・保護猫への関心が高まりつつあり、殺処分数は年々減少しているといいます。その結果を生み出している大きな要因は、保護団体さんの精力的な活動といえるでしょう。「動物保護団体」といっても、対象は保護犬・保護猫だけではなく、団体形態や活動内容はさまざまです。今回は保護犬・保護猫を対象にした動物保護団体の種類や支援方法、関わる上での注意点をOMUSUBI事務局が解説します。

動物保護団体の主な活動

譲渡会の様子

犬猫の保護・レスキュー

保護団体さんは家族のいない犬猫を保護し、新しい家族を探すことを主な目的にしている場合が多いです。

保健所や愛護センターなど行政施設からの引き出し(※)、ペット市場の流通から漏れた犬猫の保護、多頭飼育崩壊や虐待現場からのレスキューなど保護経緯はさまざまです。

※保健所や愛護センターでは収容期間や収容能力に限りがあるため、保護団体さんが代わりに保護すること


里親を探すための譲渡活動

多くの保護団体さんが「大変な思いをした子たちを幸せな家族と結んであげたい」という信念を持ち、譲渡会イベントを独自で開催したり、ブログで情報発信したりするなど、譲渡活動を行っています。

現在ではOMUSUBIなど里親マッチングサイトを利用し、相性の良い家族に出逢うために広く情報発信を行う保護団体さんも増えてきました。実際に応募があった場合は、面会や家庭訪問など正式譲渡に向けて里親候補の家族と連絡を取り合っていきます。

日本ではまだ保護犬・保護猫から迎えるという選択肢が浸透しておらず、新しい家族が見つかりづらいのが現状です。それでもさまざまな企業の取り組みや著名人の呼びかけで、少しずつ認知されるようになってきました。


不幸な猫を増やさないためのTNR活動

TNRとは「Trap(捕獲)」し、「Neuter(不妊去勢手術)」を行い、「Return(元の場所に戻す)」ことで、不幸な猫を増やさないための活動を指します。

野良猫を見ると「自由で羨ましい」と思うかもしれませんが、自然災害や交通事故、心ない人間の虐待の対象になるなど、外の環境はとても過酷です。しかし、すべての猫たちに飼い主を探すのは現実的ではありません。

TNRは野良猫をこれ以上増やさず、一世一代限りの命を豊かに過ごせるように実施されている活動なのです。

TNRされた猫は、再び捕獲されないように耳をカットして目印が付けられます。その形が桜の花びらに似ていることから、「さくらねこ」と呼ばれています。元の場所に戻した後は、地域の人たちがご飯やトイレの世話をする「地域猫」として一生を過ごします。


動物に優しい社会を目指す啓発活動

社会問題を解決するためには、多くの人が無理なく「自分にできること」を意識して動くことが大切です。動物愛護の精神を広めたり、適切な犬猫との関わり方を伝えることも、動物保護団体の大切な活動です。

数は多くありませんが、啓発活動を主軸に置いて活動を行う団体もいます。また、イベントやチャリティーなどを開催して募金を集め、それを犬猫の保護団体さんに寄付する活動をしている団体もあります。


動物保護団体の種類

猫二匹

保護活動を行う方々がどんな団体形態を選択するかは、一人ひとりの「得意」とも密接に関わっています。例えばスタッフの経験やシェルター場所の特性によって「犬(または猫)のみ」「短頭種のみ」など保護対象を限定していることもあります。

保護団体さんの形態は「非営利法人」「任意団体(非法人)」「併設団体」の3つに分けることができます。

非営利法人

法人格を保有し活動している保護団体さんです。NPO法人や一般社団法人など、法人として活動することで社会的な信頼を得られ、組織として活動しやすくなります。

基本的に事業報告書や収支計算書の提出を義務付けられています。保護シェルターを保有している団体も多いです。

任意団体(非法人)

法人格を持たない任意団体は、有志のボランティアによって組織化されていることが多いです。

規模は団体によってかなり異なり、2〜3人で活動している団体もあれば、数十人単位のボランティアで活動しているところもあります。

シェルター運用していることもありますが、「預かりボランティア」といい、団体ボランティアスタッフがそれぞれの自宅で犬猫を保護していることもあります。

併設団体(ペットサロンやカフェ)

最近では保護猫カフェやペットサロン、その他商業施設と併設して保護活動を行うところもあります。

日本ではあまり寄付が習慣化されておらず、運営資金を寄付や支援のみに頼る状況はリスクが高い状況です。そこで、犬猫への継続的な支援をするため、経済的な基盤を構築することが重要視され始めています。

例えば、保護犬猫マッチングサイト「OMUSUBI」に登録している「ネコリパブリック」さんも、カフェを運営し「自走」をテーマに活動されています。


保護犬猫を保護団体さんから迎える方法

指を甘噛みする子犬

譲渡会・イベントに参加する

保護猫の里親になるためには、愛護団体が主催する「譲渡会(里親会)」に参加してみましょう。

実際に保護犬・保護猫に会うこともできますし、保護団体さんのスタッフに疑問点なども相談する機会にもなります。


里親マッチングサイトで探す

最近ではさまざまな里親マッチングサイトがあります。サイトごとに特徴が異なるので、自分に合ったスタイルで検索してみると良いかもしれません。

審査を通過した保護団体さんのみ利用できるOMUSUBIでは、6つの質問に答えることで相性の良い犬猫が表示される機能もあります。他には、犬猫に限らずさまざまな動物の募集情報が載っているサイトや、保護団体さんが運営するサイトもあります。


保護犬・猫の譲渡について

保護された猫

譲渡までの流れ

譲渡までの流れは保護団体さんの譲渡条件や方針によって異なります。OMUSUBIに協力下さっている保護団体さんの場合は、主に以下の手順を踏む団体が多いです。

主な手順

  1. 書類審査(譲渡条件の確認)
  2. お見合い/面会の実施
  3. トライアル(1週間~1カ月の間、試験的に飼育)
  4. 保護団体さんによる飼育状況の確認・里親から飼育状況報告
  5. 正式譲渡

譲渡条件に注意

里親になるには各保護団体さんの定める譲渡条件(飼育条件)を満たしている必要があります。

団体によって、「高齢者不可」「単身者不可」などの規定があったり、交通費の負担などを求められることもあったりしますので、譲渡条件はよく確認した上で応募してください。

譲渡条件についてはさまざまな議論がありますが「保護犬・保護猫が新しい家族で幸せになれるように」という願いの元、決められていることがほとんどです。

「高齢」の条件に該当していも後見人がいればOKだったり、単身者の場合もペットシッター利用によって譲渡可能になったりするケースもあります。譲渡条件を尊重した上で、保護団体さんと相談してみましょう。


動物保護団体を支えるために

人と犬の後ろ姿

寄付や募金を行う

動物を救うにはお金が必要であり、寄付や募金は保護活動を支えるために重要です。支援する際には信頼できる団体であるかどうかをよく確認した上で行うようにしましょう。

支援物資を送る

保護団体さんのサイトなどで必要な物資の支援を求めていることもあります。

指定住所に支援物資を送る方法もありますが、「Amazonほしい物リスト」を使って簡単に送ることもできます。Amazonほしい物リストに掲載されているものは、その団体が確実に欲しいものであるため、ここから支援すると喜ばれるでしょう。

支援をする際は当たり前ですが残り物や期限切れの商品を送るのはやめましょう。支援をする際は「今これは必要かな?」と相手側の気持ちになって行うといいですね。


ボランティア参加

保護活動のボランティアは常に人手不足の状態です。定期的にボランティア参加してくれる方がいればとても助かるでしょう。

シェルターの清掃、犬猫のケア、事務作業、SNS運用など、得意やボランティア可能な時間によってできることはたくさんあります。

「少ししか参加できない」「動物アレルギーだからシェルターに行けない」など躊躇する理由もあるかもしれませんが、譲渡会・イベントでの1日限定ボランティアや、ブログ更新や里親さんとの調整などがありますので、ぜひ相談してみましょう。

NPO法人等は有給スタッフの求人も

法人として運営し、常勤スタッフを必要とする規模の場合、有給でスタッフ募集をしている保護団体さんもいます。保護活動はやるべきことがたくさんあるので、給料があることでさらに注力することができるのも事実です。

現時点では有給求人を出している保護団体さんは多くはありませんが、今後職業として選択できるようになる機会が増えると、保護団体さんの活動スピード・クオリティーは上がっていくかもしれません。

SNSでの拡散

動物保護団体が発信する情報をSNSで拡散するのも大切な支援の一つです。現代ではSNSで保護犬猫の情報を見て譲渡が決まったり、支援物資が届いたりします。ボタン一つでできる支援なので、自分の言葉で伝えてあげると良いですね。

しかし、情報や内容をよく確認せず、勝手な解釈で拡散しないようにしましょう。思い込みで先走った結果、団体に迷惑がかかることも珍しくありません。

保護団体の実態や抱える課題

グレーの猫二匹

保護団体による多頭飼育崩壊

弱っている犬猫を目の前にする現場にいると、無理をしてでも保護し、結果的に保護団体さん自体が多頭飼育崩壊に陥るケースもあります。

そのような事態を避け、保護した子たちの環境を守る責任を果たすため、保護団体さん側が保護を断ることもあります。ときどき「見殺しにするのか」と非難を浴びせる方もいるそうですが、助けたいジレンマを抱えているのは保護団体さんであることを覚えておきたいですね。

悪質な保護団体

寄付金を目当てに詐欺を働く団体や、保護犬・保護猫に適切なケアをしていない保護団体も残念ながら存在します。現在は飼育環境の数値規制や資格はないため、信頼できる保護団体さんかどうかをさまざまな情報と自分の目を元に、しっかりと見極める必要があります。

OMUSUBIには、OMUSUBI事務局の審査を通過した保護団体さんのみが募集登録しています。自分の判断では心配な場合は、第三者の評価を元に検討してみると良いかもしれません。

まとめ

人と犬の手

保護団体さんとは犬猫を保護し、新しい家族を探すことが主な目的
保護犬猫は譲渡会やマッチングサイトで迎えることができます
里親になるには、保護団体さんが設ける譲渡条件を満たしている必要があります
保護団体さんを支援する方法はさまざまあります

日本でも保護犬・保護猫の認知が高まりつつありますが、実際に保護をしている保護団体さんの状況までに目を向けられることはありません。

ボランティア頼みの現状も、関わる人が少しずつ増えることによって洗練されていくのではないでしょうか。保護団体さんは接客業を行なっているわけではないので、里親になりたいと思った時は、希望側も活動に対して理解を持ち、協力することが大切です。




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