犬の死因で一番多い疾患とは?突然死に考えられる原因などを解説
子どもの数よりも犬猫を飼う人が増えてきた近年。適切な飼育をしていても、病気やケガなどは完全には防ぐことができません。人よりも短い寿命である犬たちと少しでも長く一緒にいられるようにするためには、どんなことに気を付けなければいけないのでしょうか。今回は犬の死因で多い疾患や、注意すべき病気について解説します。
犬の死因で多い疾患
1位:腫瘍
アニコム損害保険会社が2017年に発刊した「家庭どうぶつ白書」によると、犬の死因で最も多い疾患は「腫瘍」でした。
年齢によって死因となる疾患にバラツキはありますが、どの年齢でも共通して腫瘍の数値は高いといえます。
2位:循環器
10歳以上になると、循環器が死因となる割合がひときわ増えます。
循環器の疾患とは主に心疾患を指し、心臓が正常な動きをせずに全身に悪影響を与える病態をいいます。
3位:泌尿器
泌尿器疾患は5歳以降に目立ちます。
泌尿器疾患とは主に腎臓病を指します。腎臓病は、徐々に腎臓の機能が低下していき、初期では分かりやすい症状がないため、飼い主さんが気づきにくい病気です。
定期的な健康診断で早期発見・早期治療を行うことが重要になります。
犬の死亡割合の年齢推移
年齢で見ると、7、8歳以降に徐々に死亡割合は高くなり、10歳以降になると急激に高くなります。
シニア期に入ったら、特に定期的な健康診断や愛犬の小さな変化にもすぐ対応することで、早期発見・早期治療を心がけましょう。
犬の突然死の場合に考えられる原因
お留守番中の熱中症
近年ペットの熱中症による死亡率が上がっています。「少しの間だからと車内で待たせても大丈夫だと思った」「冷房をつけたから安心」「夏場でも昼間にお散歩をする」など人間と同じ感覚でいると熱中症になる恐れがあります。
夏場のお留守番で、特に気を付けたいことは「エアコンを付けたから大丈夫」と思わないことです。
エアコンの故障や突然の停電など、機械はいつ止まってしまうかわかりません。エアコンだけでなく、窓も開けておいたり、別の部屋に移動することができたりするなど、暑さ対策には念には念を入れましょう。
誤飲事故
拾い食いの癖がつくと危険なのが誤飲事故です。飼い主さんが誤飲したことに気づけなかった場合、処置対応が遅れることになります。日頃から、拾い食いをさせないための工夫としつけが大切です。
フィラリア症
循環器疾患の1つのフィラリア症。予防できる感染症ですが、フィラリアが原因で死に至るケースは少なくありません。「蚊がもういないから」と自己判断でフィラリアの投薬を止めることなく、かかりつけの獣医師の指示のもと、予防を行いましょう。
まとめ
愛犬と少しでも長く楽しい時間を過ごすためには、人間同様に日々の食事や運動、定期的な健康診断が大切です。
ペットたちは体の不調を言葉で伝えることができません。飼い主さんがいち早く愛犬の異変に気付いてあげましょう。