土佐犬の飼い方|性格・寿命・大きさ・しつけ・かかりやすい病気などを解説
土佐犬は日本で最強といわれている犬種です。歴史的に闘犬として有名ですが、現在はペットとして家族の一員になっている土佐犬もいます。ただし、かまれたことによる死亡事故も起きており、適切な飼育ができないと危険な犬種でもあります。今回は土佐犬の性格などの特徴や、必要なしつけなど飼い方について解説します。
土佐犬の歴史
原産は日本(高知県)で、四国犬を基礎として、ブルドッグ、マスティフ、ジャーマン・ポインター、グレートデーンなどとの交配が行われました。マスティフのような耐久力と闘争心のある闘技犬として固定化され、日本で最強といわれています。闘犬とは
日本における闘犬の歴史は古く、14世紀頃からといわれています。娯楽の目的で犬同士を戦わせる競技として行われてきました。ルールは国や地域によって違うようで、ひどい場合ルールがなく、死ぬまで戦わせることもあるようです。日本では細かいルールがあり、「NPO法人全土佐犬友好連合会」によると基本的には時間内、無声で戦う意思を持ち続けた方が勝ちとされています。
動物福祉の進む国では闘犬が禁止になっています。日本では現在、北海道(土佐犬を除く)、東京都、神奈川県、石川県、福井県の5県で「闘犬等取締条例」が制定され、闘犬を禁止しています。
第一条 犬、鶏、牛その他の動物を互に闘わせてはならない。
第二条 前条の闘いを見せる目的で公衆を集めてはならない。
第三条 前二条の行為を教唆し又はほう助してはならない。
第四条 前三条の行為をした者は、五万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
土佐犬は危険? 過去には死亡事故も
残念ながら、これまで土佐犬による死亡を含む咬傷事件、他の犬を咬み殺してしまう事件や、土佐犬に追われ海で溺死してしまう事故が起こっています。事故の多くは、畜犬登録や狂犬病予防などがされていないなと管理が不十分だったり、脱走や放し飼いの結果といった飼い主の飼い方に問題があることが少なくないようです。土佐犬の性格や特徴

土佐犬は飼い主や家族には忠実で、優しくとても甘えん坊、警戒心が強くビビりです。大型犬らしく普段は穏やかで無駄吠えも少ないと思いますが、吠えた時の声は野太くて声量もとても大きいです。毎日運動をたくさんする必要があるので、犬に割ける時間が少ない人が飼うのは難しいと思います。
身体がとても大きく力が強いので、しっかりシツケをしなければ制止できなくなります。連れて歩いているだけで大型犬が苦手な人は怖がってしまうので、散歩の時間や場所、リードの持ち方には気を使います。うちのもシツケが上手くいっているかと言うとそうでもなく葛藤の毎日ですが、様々な表情を見せてくれとても甘えん坊で可愛い犬です。
可愛いだけでは飼っていけないなと痛感しながら向き合う毎日ですが、大型犬だからこそ共に過ごす時間も増やすようになるので、出来ることが増えるのはとても嬉しいと感じております。現在の土佐犬は闘犬の血が流れていることが普通と思うので、個体により性格にも差はあると思いますが、愛情を注いで飼い主が気を付けて過ごせば痛ましい事故は起こりえないと信じています。(co__caco__laさん)
土佐犬の体重は約90~91kgほどで、体高は55~60cmほどです。寿命は10~12年といわれています。外見は垂れた耳と尻尾、角張ったマズル(鼻)が特徴です。体は頑丈で筋肉質、短い被毛の皮膚は噛まれても痛くないようにたるんでいます。
忍耐力があり、落ち着きと勇気を持った性格です。飼い主に対しては忠誠心が強くおとなしいですが、知らない人や犬に対しては攻撃的になりやすいので、しつけは責任をもって行いましょう。
土佐犬の毛色
毛色の種類は一般的な茶色の「レッド」、金色がかった色で、わずかに黒の差し毛の混ざった「フォーン」、黒色の「ブラック」、レッドよりも少し色が薄く落ち着いた毛色の「アプリコット」、主とする地色に他の色の差し毛がまんべんなく混じった「ブリンドル」などがあるようです。レッド
ブリンドル
土佐犬の育て方
安易な気持ちで土佐犬を家庭犬として飼うことはオススメできません。飼い主に対して忠誠心が強くても、闘犬として生まれた犬ですので、攻撃性や咬みつきといったことを制御するのは決して簡単なことではありません。特定犬とは
地域によっては「特定犬」として指定されている犬を飼うときのルールがあります。茨城県では動物の愛護及び管理に関する条例として、定められた犬はオリの中で飼うこと、特定犬を飼育していることがわかる標識(ラベル)を掲示することとされています。- 人に危害を加えるおそれのあるものとして定める8犬種
- 体高60センチメートルかつ体調70センチメートル以上の犬(雑種含む)
- 県知事が指定した犬
茨城県で定められている8犬種
- 秋田犬
- 紀州犬
- 土佐犬
- ジャーマンシェパード
- ドーベルマン
- グレートデーン
- セントバーナード
- アメリカンスタッフォードシャーテリア(アメリカン・ピッド・ブル・テリア)
土佐犬のしつけ方
土佐犬は大型犬であり、とてもパワーのある犬種です。そのため毎日、朝夕60分程度の散歩が必要です。力でコントロールすることが難しいので、しつけができるまでは口輪をするなど対策が必要です。土佐犬のお手入れケア
土佐犬はトリミング犬種ではないため、日頃からブラッシングやシャンプーをしたほうが良いでしょう。体臭予防や皮膚のケアにつながります。肛門腺絞りは大型犬の場合、自ら出せることが多いため、必要はありませんがサロンでしても良いでしょう。爪切りや耳掃除などは定期的にしてあげましょう。土佐犬の迎え方
一度家族に迎えたら、子犬から老犬になっても大切に、命に責任を持ちましょう。思うようにしつけが上手くいかないかもしれませんし、病気もするかもしれません。お金がかかるのは家族に迎える時だけではないということをもう一度よく考えましょう。土佐犬の価格/値段
一般的な価格の相場は20万円ほどですがどこから迎えるか、血統や毛色によっても値段が変わってきます。保護犬の里親になる
保護され新しく里親を探している犬は雑種だけでなく、血統書のある犬も多くいます。しかしその多くは成犬であり、子犬が欲しい場合は見つけるのが難しいです。保護犬を引き取る場合、保健所からと保護犬を譲渡している団体から引き取る場合があります。ブリーダーやペットショップからの購入を考える前に一度覗いてみてはいかがでしょうか。保護犬の里親募集サイト「OMUSUBI」(お結び)も、ぜひ覗いてみてください。
ブリーダーから迎える
土佐犬はブリーダーから迎えることがほとんどです。闘犬として育てたいのか、ペットとして飼いたいのかによっても選ぶポイントは変わってきます。血統や毛色、性格など実際にブリーダーさんと相談して決めるのがいいと思います。土佐犬と楽しい暮らしを!
家族には優しくても、攻撃性の高い犬種であることには変わりません。地域によっては、特定犬として飼うルールがある場合がありますのできちんと確認しましょう。家族の一員として迎えたなら、事故が起きないようにしつけ管理をして、楽しい土佐犬ライフを送りましょう。OMUSUBIなら子犬からシニア犬まで探せます!

保護犬・保護猫の里親募集サイト「OMUSUBI」(お結び)では、審査を通過した信頼できる複数の保護団体が保護犬の里親さんを募集しています。生後数カ月からシニア犬まで、幅広い犬種が里親を待っています。興味のある人はぜひ利用してみてくださいね。
初稿:2017年7月12日 公開