愛犬が迷子になってしまったら…? 迷子犬を見つけた場合はどうする?【弁護士解説】

愛犬が迷子になってしまった! もしくは、街で迷子の犬を見つけた! そんなときはどうすれば良いのでしょうか。警察や保健所など、どこに連絡をすればいいのかや探し方、迷子にさせないためにできること、迷子犬を保護をする上での注意点についてなど、弁護士の杉浦先生の解説も交えながらご紹介します。

愛犬が迷子になってしまった場合の対処法

斜め上を見ているトイプー

愛犬が迷子になってしまったら、焦って何をしたら良いのかわからなくなってしまうと思います。とにかく一旦落ち着き、まず何をするべきなのか解説します。

愛犬がいなくなった場合にすべきこと

まずは保健所や警察などに連絡し、誰かに保護されていないかを確認しましょう。保護されたときに連絡が来るように伝えておくことも大切です。

  • 保健所に連絡する
  • 警察に連絡する
  • 近隣の動物病院に連絡する
  • インターネットで情報収集する

いなくなってしまった愛犬の探し方

迷子のポメラニアン

犬が迷子になった場合、いなくなった場所を中心に捜索するのが基本です。いなくなってから時間が経てば経つほど犬の行動範囲は広がり、それだけ見つけにくくなります。最初の12時間における素早い行動がポイントです。

どこを探す?

家から飛び出して迷子になった場合は家の近辺を、お出かけの際に飛び出してしまった場合は、飛び出した場所の近辺を探しましょう。名前を呼びながら探すと、犬のほうが飼い主を見つけてどこからともなく現れてくれるかもしれません。

普段散歩でよく行く場所にも行ってみましょう。河川敷、公園、ドッグランなど、犬が馴染みの場所に隠れているかもしれません。

探す際に必要なもの

犬を探すときは、大好きなおやつ、リードと首輪を用意しておきます。小型犬の場合、怪我をしていたときのためにキャリーバッグを用意しておくと安心でしょう。他の人が見たときに「犬を探しているんだな」ということがわかり、トラブルを避けることにもつながります。複数人で探している場合は、携帯電話で連絡を取りながら効率的に探しましょう。

夜の場合は懐中電灯も必要です。昼間見つからなかった場合は、夜間に改めて探すというのも手です。

迷子犬チラシを作る

近隣を探してもすぐに見つからない場合、迷子犬チラシを作りましょう。チラシには、愛犬の写真に加え、最低限以下のことを記載しておくことをおすすめします。

  1. 犬の特徴(犬種、性別、不妊手術の有無、鑑札やマイクロチップの装着の有無)
  2. 犬の名前
  3. 失踪場所
  4. 謝礼
  5. 連絡先

これを印刷業者に頼んで500~1000枚ほど印刷します。パソコンのプリンターでは雨水でにじんでしまいますので、お金がかかっても印刷業者に頼んだほうが無難です。大きさは、ポスティング用ならB6~A5サイズ、貼付用ならB5~A4サイズが良いでしょう。

迷子ペット専門の探偵に頼む

迷子になったペットの捜索を専門にしている業者さんもいますので、どうしても見つからない場合は相談してみることもおすすめです。

犬が迷子になる原因

飼い主待ちのワンコ

「気をつけていたはずなのに、愛犬がいない!」とならないように、犬が迷子になる原因を考え、実際に起こってしまわないように注意しましょう。

ノーリード

愛犬の散歩をする際、ほとんどの方はリードを付けていますが、まれにノーリードで散歩している方も見かけます。どれだけ大人しい子でも、どれだけトレーニングされている子でも、「絶対」はありません。想定外の音や出来事に、びっくりして急に走り出してしまうことは起こり得ます。

咬傷事故が起きてしまった場合、どんな理由があっても飼い主さんの管理責任が問われます。愛犬を信頼することとリードをすることは全く別の問題ですので、外出する際は必ずリードを付けましょう。


首輪が外れた

リードを付けて散歩していたのに、首輪が緩んで犬が首輪から抜けてしまったため、脱走するというパターンもあります。今一度、首輪と犬の骨格が合っているかどうかを確認しましょう。首輪の代わりにハーネス(胴輪)を用いれば、外れる心配がより一層少なくなります。


音に驚いた

犬が大きな音に驚いて走り出し、そのままいなくなってしまうというパターンは、残念ながらよくある話です。リードをしていても、急に走り出してリードが手から離れてしまう可能性もあります。

や花火といった突然の大きな音が予想される場合は、あらかじめ家の戸締まりをしっかりと再確認し、犬が脱走しないよう注意しておきましょう。


屋外犬の係留が外れた

屋外犬は、多くの場合丈夫なリードや鎖によって固定具につながれていますが、こうした係留アイテムが破損して犬が逃げ出してしまうというパターンもあります。たとえば「固定具が根本から抜けてしまう」「係留紐が切れてしまう」「首輪の金具が壊れてしまう」などです。

敷地外にいた人が、逃げ出した犬の吠え声に驚いて怪我をしたり、触ろうとして咬傷事故が起きたりした場合、飼い主さんの管理責任が問われる可能性があります。

犬を屋外で飼うことは、迷子になるリスクがあるだけでなく、病気やストレスなどのリスクもあります。家族である愛犬ですから、きちんと目の届く屋内で飼育するようにしましょう。

盗難

第三者の悪意よって盗難されることがあります。飼い主が用事を済ませている間に、犬をどこかにくくりつけて待たせておいたり、車の中に放置したりしていると、心無い第三者が盗んでいく危険性があります。盗難されやすい状況が発生しないように気をつけましょう。

脱走

しっかり締めたつもりのドアや窓などから、犬が自力で脱走してしまうパターンもあります。ケージの扉や部屋のドアなど、通常「締めていれば大丈夫!」と思い込んでいる場所も、もう一度点検してみましょう。

犬が迷子にならないようにするためには

笑顔のフレブル

愛犬が迷子になることは、できるだけ防ぎたいですよね。そのために飼い主である私たちができることをいくつかご紹介します。ぜひ今日から始めてみましょう。

ドッグタグ

犬の名札である、ドッグタグを付けましょう。ドッグタグは、安価で作れること、また連絡先が一目瞭然であることがメリットです。文字は誰が見てもわかりやすい字体や大きさにしておくことも大切です。


マイクロチップ

動物愛護法の改正により、ペットショップやブリーダーなどの動物取扱業者は、犬猫へのマイクロチップの装着が義務付けられました。しかし、人から譲り受けた場合などは、飼い主さんによる努力義務となりますので、万が一のことを考えて装着しておくべきです。

しかし、マイクロチップを装着していても、専用端末を所有している動物病院や保健所でないと読み取ることができません。マイクロチップ頼りにせず、迷子札など他の方法と併用することも大切です。


鑑札

犬を迎えた際に、市町村窓口で届けを出すと受け取れるのが犬鑑札です。鑑札を犬に装着することは、法律で義務付けられています。住所などの飼い主情報が登録されるため、転居の際も必ず届け出を出す必要があります。愛犬を迷子にしないためにも、必ず鑑札を装着しましょう。


呼び戻し

犬が迷子になることを防止する一つの方法として、呼び戻し」の訓練ができているかどうかが挙げられます。日頃から呼び戻しができていれば、散歩中に急に逃げてしまったなどのリスクを回避することができます。

愛犬と飼い主とで信頼関係を築き、どういう状況であっても呼び戻しが確実にできるようにしておくことも大切です。


迷子防止タグを使う

最近では、BluetoothやGPS機能を使い、迷子になった際の捜索の手がかりとする商品も増えてきました。ただ、「それがあれば大丈夫」ということにはなりませんので、あくまで保険の一つとして利用するようにしましょう。

  • Bluetoothによる迷子犬探し商品(MAMORIO/Loc8tor Pet/Tabcatなど)
  • GPSによる迷子犬探し商品(あんしんGPS/Pingなど)

迷子犬を見つけた場合の対処法

毛布にくるまれているパグ

迷子犬らしき犬を見つけた場合にまずすべきことをまとめました。慌てず落ち着いて対処しましょう。

迷子犬を見つけた場合まずすべきこと

  • 身元確認(鑑札・ドッグタグなど)
  • 安全な場所/方法でつなぐ
  • フードや水を与える
  • もし怪我をしている場合、動物病院で診てもらう

飼い主を見つけるためにすべきこと

  • 警察に連絡
  • 近隣をリードを付けて歩いてみる
  • 迷子犬チラシを作って貼る
  • SNSなどを使って情報収集、拡散

【弁護士解説】迷子犬を家族に迎え入れることはできる?

お手をするラブラドール

迷い犬を見つけた場合、自分のペットにすることは可能なのか、弁護士の杉浦智彦先生に解説していただきました。

まず、絶対にやってはいけないことは、迷子のペットをそのまま勝手に連れ帰ってしまうことです。残念ながら法律上、ペットは「物」と考えられています。

そのため、勝手に連れて帰ってしまうのは、置き引きと同じく犯罪なのです。飼い主さんの名札がついていたり、鑑札がついていたりする場合は、それは他の飼い主さんが管理しているペットを盗んでしまっていることになるので、窃盗罪になります。

名札がなくても、たとえば首輪をしていたり、飼い犬のようであれば、占有離脱物横領罪という犯罪が成立することになります。迷い犬を見つけたら、まずは、最寄りの警察にそのペットを連れて行きましょう。ここで警察官の指示に従って、書類を作成してもらうことになります。

よく「飼い主さんが見つからないときは、飼いますか」と聞かれることもありますので、その質問にも回答しておきましょう。その後飼い主が見つかれば、無事そのペットは飼い主のもとに行くことになります。もし連絡がない場合は、警察が一時預かりをして、自治体に引き渡すことになります。

ここで、自治体としても殺処分にならないよう、飼い主や里親を探します(見つけたあなたが「飼いたい」と希望していれば、ここで連絡が来ることになります)。しかし、それでも飼い主や里親などが見つからない場合、法令により2週間で処分できることになってしまうので、その後は残念ながら保健所に送られてしまうのが現状のようです。尊い命が失われないように、飼い主さんは責任を持って飼うようにしてくださいね。


まとめ

犬

愛犬が迷子になってしまったら、まずは保健所や警察に連絡を
愛犬が迷子にならないよう、マイクロチップやドッグタグなどを付けておく
迷子犬を見つけたら、警察に連れていくこと

愛犬が迷子になってしまった場合の対処法をご紹介しましたが、一番大切なことは、そもそも愛犬を迷子にさせないこと。迷子になる原因を作らないことも、飼い主としての務めです。仮に迷子になってしまった場合も、すぐに愛犬が自分のところへ帰って来られるように、ドッグタグなどの対策を忘れないでくださいね。

更新日:2020年6月11日
公開日:2015年12月26日