犬を花火大会に連れて行くのは危険!? 大きな音に怖くて震える犬の心理と行動

犬を花火大会に連れて行くのは危険!? 大きな音に怖くて震える犬の心理と行動

夏の一大イベントといえば「花火大会」。愛犬と一緒に楽しみたいと思う一方で、花火を怖がる犬が多いのが現実。全国でそれぞれ特徴のある花火が打ち上がる花火大会は、旅行のプランに入れている人も多いと思います。しかし、愛犬を花火大会に連れて行くのにはリスクがあります。注意点や対策をしっかり確認しておきましょう。

犬を花火大会へ連れて行く危険性


花火大会は、たくさんの人で混雑します。普段よりも見通しも悪く、足元にいる犬に気が付かない人もいるでしょう。

また、犬自身が花火や人混みを怖がることもあります。せっかくの楽しいイベントも思わぬトラブルになってしまうことがありますので、事前に犬と一緒に行く花火大会の危険性を確認しておきましょう。

大きな音や人混みが苦手な犬の危険性


花火の大きな音や人混みが苦手な犬を花火大会に連れて行くのは危険です。

パニックを起こす

怖いものがたくさん集まる状況で、逃げることも隠れることもできない場合、犬はパニックを起こしてしまいます。パニックになってしまった犬は、いくらしつけができていても「いつも通りの行動」はできません

名前を呼んでも聞こえませんし、犬自身もどうしていいかわからなくなっています。場合によっては、首輪やハーネスから抜けて必死にその場から逃げようとします。

小型犬や抱っこができる中型犬だとしても、パニック時には腕から飛び降りて逃げようとします。

飛び降りた際に骨折、逃走による迷子、人に蹴られる・踏まれるなどのケガ交通事故なんてことも起こり得ます。

逃走する・迷子になる


人混みは平気な犬でも、花火が急に始まって大きな音がしたらびっくりして走り出してしまうこともあります。

また、人混みの中でうっかりリードから手が外れてしまったら、一瞬で迷子になってしまいます。怖いものがいっぱいの中、暗闇で飼い主とはぐれた犬はさらにパニックになってしまう可能性があります。

ストレスを感じる

犬がストレスを感じているかどうか、わかりやすいのは「震え」「しっぽを内股に挟む」といった行動です。しかし、犬のストレス反応はそれだけではありません。

口を開け「ハアハア」と荒い呼吸(パンティング)をしますが、これは暑いときだけではなくてストレスを感じているときにも見せる行動です。その他にもいくつかあるので紹介します。

  • 耳を後ろに倒す
  • 目を見開く
  • 落ち着きがない
  • 呼んでも反応しない(いつもできる行動ができない)
  • あくびをする
  • 座る・伏せる
  • 鼻を舐める

あくびや座る・伏せる、鼻を舐めると行った行動は、犬が自分自身を落ち着かせるためにとる行動(カーミングシグナル)です。

緊張の度合いは犬によって異なりますが、飼い主が愛犬の気持ちにいち早く気付いてあげられるよう、日頃からよく観察しておきましょう。


怖がりでなくても起こり得る危険性


「うちの子は怖がりじゃないから大丈夫!」と考えるのは要注意です。たとえ怖がりでなくて、きちんとしつけができていてもイベント会場では危険が伴います。

誤飲の危険性

花火会場には屋台や出店が立ち並び、会場に来るほとんどの人が食べたり飲んだりしています。食べこぼしや、食べ終わったゴミが落ちていることも多いでしょう。

そんな誘惑いっぱいの会場では、誤飲の危険があります。特に、拾い食いの癖がある犬は要注意です。

暗闇の中、愛犬がどんな物を拾い食いしているか確認することは困難です。万が一体調が悪くなってもすぐに動物病院に行くのも(混んでいるために)難しく、病院に着いても何を食べてしまったかがわからないと適切な処置ができません。


熱中症の危険性


夜だからと安心するのは危険です。夜であっても湿度が高く風がない日や人の熱気、水分補給ができない熱中症になってしまう可能性は十分にあります。


ケガをする・させる危険性

人混みの中を歩かせる場合、蹴られたり足を踏まれてしまったりする可能性があります。また、ガラスや串など飲んだり食べたりしたゴミによってケガをしてしまうこともあります。

愛犬は落ち着いていたとしても、パニックを起こしてしまった犬と出会い、興奮してケンカをしてしまうかもしれませんし、何かのきっかけで人や他の犬を噛んでしまう可能性もないとはいえません。


トラブル

花火大会には犬が苦手な人や小さな子どもから年配の方まで幅広い年齢の人がいます。犬には悪気がなくても、急に舐めたり、吠えたりすることで相手に恐怖心を与えてしまう場合があります。

特に、小さな子どもは舐められてびっくりして泣いてしまうなど、たとえ噛まれていなくても、トラブルになりやすいです。

犬が花火の音を怖がる理由


犬は人よりも聴覚が鋭く、自然界に無い音や突然の大きな音を本能的に回避しようとします。

特に、花火や太鼓、雷というのは「聞こえる音」だけでなく、「体に響く音(振動)」というのも怖い理由の一つだと考えられます。

人間でも花火など響く音が苦手な人がいるように、人よりも体の小さい犬たちはかなりの振動を感じているのではないでしょうか。

犬によっては、子犬のころは平気だったのに急に怖がるようになったという子もいるでしょう。

こういった後天的な犬の場合には、過去に花火の音がしたときに嫌な経験をしたことが原因である可能性があります。

直接花火の音が怖いのではなく、花火の音が鳴ったときに起こった嫌な出来事を思い出して怖がっていると考えられます。


花火の音を怖がるときの対処法


1番いいのは、花火の音が聞こえない場所に移動してあげることです。しかし、住んでいる場所が花火大会の会場に近いなど、現状難しい場合もあると思います。

怖がっている犬に対して、「どうやったら安心させてあげられるか」を考える必要があります。

犬によって「安心する条件」は異なります。怖がっているからと抱っこすればいいというわけではありません。

抱っこが嫌いな犬を抱っこすれば、安心するどころか余計にストレスを与えてしまうことになりますので愛犬の好きなこと、落ち着く場所や状況を日頃からよく観察しておくことが大切です。

まず飼い主が落ち着く

怖がっている愛犬を落ち着かせてあげるためには、まず飼い主が落ち着くことが大切です。犬は人の気持ちに敏感です。飼い主が怖がっていると犬も不安になってしまいます。

まずは、飼い主が落ち着くこと。それから、優しい声をかけながら撫でたり、抱いたりしてあげてください。触られるのが嫌いな子なら声をかけてそばにいてあげるだけでもいいです。

クレートなど安心できる環境作り


犬はもともと巣穴を掘って暮らしていたため、狭くて暗い場所が落ち着きます。しかし、知らない場所ではいくら狭くて暗い場所であっても、安心することはできません。

そこでおすすめなのがクレート(バリケンネル)です。持ち運びができ、耐久性があるため飛行機での移動にも使用できます。
※飛行機会社によって使用できるクレートのサイズなどは異なりますので、飛行機利用を考える方は必ず確認してください

クレートトレーニングを日頃からしておくことで「ここにいれば安心だ」と犬にわかってもらうことができます。

雷の光や大きな音がしている場合には、大きめのバスタオルで覆ってあげるといいでしょう。


気がそれることをしてあげる


「怖い」のレベルにもよりますが、おやつやおもちゃなど、その子が好きなことで気をそらしてあげましょう。

びっくりしただけならすぐに楽しいことに夢中になれるでしょう。本当に怖がっている犬の場合には、声をかけてもおやつを目の前に出しても無視します。

おやつのレベル(好きなものランキング)を上げれば食べられるのか、大好物でも怖すぎて食べられないのか。食べられるなら、食べさせてあげましょう。

怖くて食べられない子には無理にあげず、落ち着いてからご褒美としてあげます。怖い経験で終わらせないことが大切です。好きなものランキング(犬の嗜好性ランキング)は事前に把握しておくといいでしょう。


グッズを使う


犬の不安を緩和し、雷対策としても売られているサンダーシャツを使用してみたり、花火の音を少量から聞かせて慣れさせてあげることも方法の一つです。

しかし、花火や雷、太鼓といった音は体に響く音なのでCDを使って慣れさせるのも限度があるでしょう。


まとめ


大切な家族だからこそ、愛犬も一緒に花火大会に連れて行きたいという気持ちはわかりますが、万が一のことを考え愛犬はお留守番させるという選択をするのも飼い主として大切なことです。

花火大会には行かなくても、花火の音でパニックになってしまう犬は一度ドッグトレーナーや獣医師に相談することをおすすめします。

愛犬が花火の音に怖がらず、一緒に花火を見たいという人は、ルーフバルコニーや屋上など安全に見られる場所から見るようにしましょう。抱っこして見るときは腕の中からの飛び出しや転落に注意してくださいね。


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