
ダックスフンドは体の大きさ別に3種類に分けられ、毛質や毛色の種類も多様です。中でも特に人気の高いミニチュアダックスフンドは犬種ランキングで必ず上位に入るほどです。今回は、ダックスフンドの性格や大きさ、体重、寿命などの基本知識から、迎え方についてもドッグトレーナーが紹介します。
目次
ダックスフンドの基礎知識

| 英語表記 | DACHSHUND |
|---|---|
| 原産国 | ドイツ |
| サイズ | 小型犬 |
| 体高 | 13~25cm |
| 体重 | 約3〜12kg |
| 寿命 | 13年前後 |
一言で「ダックスフンド」といっても、大きさの違いで3種類に分けられています。
大きい順位に「スタンダード、・ダックスフンド」「ミニチュア・ダックスフンド」「カニーンヘン・ダックスフンド」という犬種が存在します。
ダックスフンドは英語読み
「ダックスフンド」と言う方と「ダックスフント」と言う方がいて、どちらが正しい読み方なのかわからないという方も少なくないと思います。実はどちらも正しい読み方で、英語読みかドイツ語読みかの違いです。つづりは英語でもドイツ語のまま「Dachshund」ですが、ドイツ語では最後の「d」が濁らずに「ト」と発音され、英語では濁って「ド」となります。
どちらが正しいという話ではないのですが、JKC(ジャパンケンネルクラブ)は英語読みで「ダックスフンド」と表記しているため、本稿でもダックスフンドで統一します。
ダックスフンドの歴史

ダックスフンドの原産地はドイツで、中世の頃から「ダッケル」や「テッケル」とも呼ばれ知られていました。
「ダックスフンド」はドイツ語で「アナグマ犬」という意味で、特徴となっている短い脚を利用して地下の狭い穴に潜り、アナグマやウサギ、キツネなどの狩りをする猟犬でした。
穴の中で耳に土が入らないように垂れ耳になったといわれていて、他の猟犬とは違い狭い穴の中でアナグマなどと戦うこともあります。
獲物に合わせてサイズの改良が行われ「ミニチュア・ダックスフンド」や「カニンヘン・ダックスフンド」が生まれました。
ダックスフンドの大きさや寿命
ダックスフンドの体高や寿命に大きな差はなく、体高13~25cm、寿命は13年前後といわれています。スタンダードダックスフンド
ダックスフンドの中では1番大きく、体重9~12kg、胸囲35cm以上です。ミニチュアダックスフンド
ダックスフンドの中でも1番メジャーな犬種かもしれません。体重4.5〜8kg、胸囲30~35cmです。カニンヘンダックスフンド
ダックスフンドの中で一番小さいサイズで、体重3.2~3.5kg、胸囲30cm以下です。ダックスフンドの性格
ダックスフンドは生まれつき友好的で活発、好奇心旺盛な性格で、とても賢い犬種です。猟犬として活躍してきた犬種のため、吠え癖や、噛み癖がつきやすい傾向があります。
頑固な面があるので、猟犬ならではのすぐれた嗅覚でみつけた臭いに夢中になり、一時的に指示を聞かなくなることもあります。
ダックスフンドの毛質と毛色
ダックスフンドには毛質の違いで「スムース」「ロング」「ワイアー」の3種類に分けられます。さらに毛質ごとに毛色が異なります。スムース

「レッド」「シェーデッド・イエロー」「イエロー」といった単色(全色において黒毛がある場合もあります)と2色の「ブラック・タン」「チョコレート・タン」と呼ばれる毛色が一般的です。
その他、黒やグレー、茶など複数の毛色が斑になっている「ダップル」や地の色にさし色が入った「ブリンドル」といった毛色もあります。
ロング
スムースと同様で、「レッド」「シェーデッド・イエロー」「イエロー」といった単色(全色において黒毛がある場合もあります)と2色の「ブラック・タン」「チョコレート・タン」と呼ばれる毛色が一般的です。
その他、黒やグレー、茶など複数の毛色が斑になっている「ダップル」や地の色にさし色が入った「ブリンドル」といった毛色もあります。
ワイアー
「ワイルドボア」「ドライリーフ」と呼ばれる色がほとんどです。
ダックスフンドのしつけ

ダックスフンドはもともと猟犬として誕生したため「吠え」と「噛みつき」のしつけはしっかりと行う必要があります。
「遊んでほしい」「ごはんがほしい」といったときに吠える、いわゆる「要求吠え」に応えると「吠え癖」になりやすくなります。「噛み癖」についても子犬の時の甘噛みから止めさせ、噛んでもいいもので遊ぶようにしましょう。
ダックスフンドのケア・カット
ダックスフンドはダブルコートといって2層の毛(上毛と下毛)で覆われています。アンダーコートとオーバーコート(トップコート)ともいいます。上毛は、太く硬い毛で一年中生えている被毛で、上毛には換毛期(被毛が生え変わる時期)というものはなく、自然に抜け落ちる毛です。また、一定の長さまで伸びたらそれ以上、毛は伸びません。毛が伸びない代わりに毛が抜け、新しい毛に生え変わります。
月に一回が目安です。本来ダックスはトリミングを必要とする犬種ではなく、グルーミング犬種と呼ばれ、足先周りを整える程度でカットをしなくても良い犬種です。
そのため、カットの頻度としては、月に一度程度、シャンプーに合わせて行ってあげると良いでしょう。
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ダックスフンドの体型・体重管理
健康な毎日を過ごすためには、適切な体型・体重を保つことが欠かせません。定期的に体重を量ることは重要ですが、適正体重は成長とともに変化します。同時に「ボディ・コンディション・スコア」(BCS)という評価指標を利用することで適正な体型・体重を維持することができます。
参照:『飼い主のためのペットフード・ガイドライン』(環境省)
ダックスフンドがごはんを食べない場合の対処法
ミニチュアダックスフンドがごはんを食べない場合、原因として「1. 病気」「2. 老化」「3. 食事量が多すぎる」「4. 運動量が少ない」「5. わがまま(偏食)」「6. ごはんが美味しくない」「7. 食事に集中できない」という7つが考えられます。ダックスフンドがかかりやすい病気
ミニチュアダックスフンドは非常に人気の高い犬種です。一方で、さまざまな特異的疾患を持つ代表的な犬種としても知られています。具体的には「椎間板疾患」「脊髄梗塞」といった整形外科疾患、「炎症性ポリープ」や「IBD(炎症性腸疾患)」「巨大食道症」といった消化器疾患、「網膜萎縮」や「網膜変性」といった眼科疾患。「組織球腫」や「術後縫合糸反応性肉芽腫」などの腫瘍性疾患があります。
皮膚科診療においては「マラセチア性皮膚炎」「円形脱毛症」「淡色被毛(カラーダイリューション)脱毛症」「耳介脱毛」「脈管炎」など特異的な疾患が多い犬種です。
整形外科の病気
椎間板疾患(椎間板ヘルニア)
脊髄神経の圧迫による痛みで歩行を嫌がったり、麻痺によって歩行障がいや排せつ障がいが見られます。脊髄梗塞
脊髄の中を通っている血管が詰まる急性の病気で「発熱」のほか「立てない」「歩けない」といった足の麻痺が見られます。消化器の病気
炎症性ポリープ
大腸のポリープ疾患で慢性的な血便や軟便などの症状が見られます。IBD
炎症性腸疾患ともいわれ、原因不明の慢性消化器疾患です。主な症状として嘔吐、下痢、食欲不振が見られます。眼科の病気
網膜萎縮
光を感じる網膜が正常に働かなくなる病気です。最初は夜間、目が見えにくくなる程度ですが、次第に日中でも見えなくなり、最後には失明します。網膜変性
網膜が委縮し、栄養が届かなくなることで失明する遺伝性の病気です。腫瘍性の病気
組織球腫
良性腫瘍で大きさは1〜2cmほどで、痛みやかゆみはなく気が付かないうちに自然治療していることが多くあります。しかし、悪性か良性かは見分けるのが難しいので病院で検査してもらいましょう。術後縫合糸反応性肉芽腫
避妊手術や去勢手術などで使用される手術用の糸に過剰に反応してしまい炎症を起こして腫瘍ができ、しょう液や膿汁が漏れたりします。皮膚の病気
マラセチア性皮膚炎
もともと犬の皮膚に常在しているマラセチアが、他の病気になったときに併発して起こることが多いです。症状としては、皮膚のベタつき・脱毛・フケ・かゆみが見られます。円形脱毛症
全身にできる可能性があり、原因としてはアレルギー皮膚炎・カビ・細菌感染などがありますが、精神的なストレスから起こる場合もあります。カラーダイリューション脱毛
淡色被毛脱毛症とも呼ばれ、毛の中にあるメラニンが不均等にあることで、生えてきた被毛が弱く、すぐに切れてしまう病気です。その部分だけ生えてきていないように見えます。耳介脱毛
原因はわかっていませんが、内分泌障がいが関係している場合もあります。かゆみはなく、耳の毛が脱毛し色素沈着が見られます。脈管炎
血管に起こる炎症です。耳の縁の血行が悪くなり、耳の先の脱毛から始まりかさぶたができ、痛みを伴います。進行すると耳のふちの厚みが薄くなり、欠けたようになります。その他の疾患
遺伝性疾患として若齢で甲状腺機能低下症を発症するリスクが高いことが報告されています。ダックスフンドと暮らす飼い主さんの声
女性 飼育歴:15年
- 年齢:14歳/15歳
- 性別:オス/オス

14歳と15歳のミニチュアダックスフンドを飼っています。胴長短足で全力疾走する姿は何年見ていても飽きず、とってもかわいいです。
しかし元々猟犬なので、吠え癖、噛み癖は幼い頃にしつけないとトラブルの元になります。

男性 飼育歴:18年
- 年齢:18歳6カ月
- 性別:オス
ビビりで、人に心を開こうとしません。お客さんが来ても愛想が悪いです。
散歩も嫌いでした。また、いたずら好きでちょっと目を離すとテーブルに乗って、家族の晩御飯を食べつくしたり、ありとあらゆるものを噛んでダメにしました。でも、忠誠心はとても強いです。
ダックスフンドの迎え方

一度家族に迎えたら、子犬から老犬になっても大切に、命に責任を持ちましょう。白髪だって生えるし、病気もするかもしれません。お金がかかるのは家族に迎える時だけではないことを踏まえ、もう一度よく考えましょう。
保護犬から迎える

保護され、里親を探している犬は雑種だけでなく、血統書のある犬も多くいます。PETOKOTO代表・大久保の愛犬コルクも、もともと足が内股という理由でペットショップの競り市で捨てられていた元保護犬でした。
ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI(お結び)」も、ぜひ覗いてみてください。
OMUSUBIで保護犬猫を探す
ブリーダーから迎える
ブリーダーからでは、自分の好きな毛質や毛色の子犬を見つけやすく、子犬の親犬も見ることができるのもブリーダーならではです。ペットショップで迎える
ダックスフンドの一般的な価格は10~20万円ほどで、毛質の種類やカラーによって値段が変わります。生後2~3カ月の子犬が多く、4カ月を過ぎると値段は下がっていくことがほとんどです。
ダックスフンドと楽しい暮らしを!

「ダックス」といっても大きさ・毛質・毛色とたくさんの種類があります。またどのダックスも、もとは猟犬だったということを理解しましょう。
吠えや噛みつきといった行動が出やすいので、ちゃんとしつける必要があります。一緒に楽しくトレーニングしていきましょう!
非常時の備えにも!おいしく長期常温保存できるウェットタイプ
お出かけやもしもの備えにもおすすめなのが、ペトコトフーズの「常温ウェット」シリーズ。保存料無添加ながらレトルト加工により、常温で約2年間保存可能な総合栄養食です。
チキン・ビーフ・ポーク・フィッシュの4種類があり、すべて国産の良質でフレッシュな食材を使用。食いつき抜群で、子犬からシニア犬まで主食にもトッピングにも使えます。
ポイント
保存料不使用なのに常温で2年間保存できる安心設計
獣医師監修・ヒューマングレードの自然食材のみを使用
フレッシュな食材の香りと旨みが広がるから食いつき抜群!
皮膚や被毛の健康をサポートするオメガ脂肪酸、腸内環境に働きかけるシールド乳酸菌・ビフィズス菌・オリゴ糖など、健康を支える成分もたっぷり。旅先の携帯食としても、防災リュックに常備しても、安心できる1品です。
愛犬のごはんは素材の旨味と栄養が詰まったフレッシュフードがおすすめ
ペトコトフーズの冷凍フレッシュフードは、素材本来の旨味や香りが楽しめるように、低温スチーム加熱で丁寧に調理し、急速冷凍で鮮度をそのまま閉じ込めた、保存料・添加物不使用の総合栄養食です。
グルテン・グレインフリーかつ、新鮮な国産肉や野菜を10種類以上使用。愛犬の健康を考えて開発された「フレッシュフード」で、毎日の主食やトッピングにも活用できます。
ポイント
偏食・少食だった愛犬が食べてくれたと好評
涙やけや毛艶の改善を感じたという声も多数
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※お腹が弱いワンちゃんには、しっかり解凍してから与えるようにしてください。
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