自宅でできる愛犬のお手入れ・ケアまとめ!現役トリマーが解説

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自宅で愛犬のお手入れを行うことは、愛犬の健康・清潔さを保つだけでなく、コミュニケーションの一環にもなります。難しいケアはプロにお任せすることを前提に、自宅でできる愛犬のお手入れ8選を、国内海外で15年以上の経験を持つ現役トリマーの大森先生が紹介します。

自宅で愛犬のお手入れするときの心構え

お風呂に入る犬

自宅でのお手入れはコミュニケーションの一環

自宅でのお手入れの目的は、完璧に行うことではなく、愛犬とのコミュニケーションです。

毎日愛犬に触れることで、普段気づかないイボや肌荒れ、歯石など病気の早期発見につながります。

できることを少しずつ、上手くできないことをプロにお任せしてみると、お互いストレスなく、楽しくお手入れができます。

先に「お手入れ=楽しいこと」にしよう

いきなり愛犬を保定し、道具を見せて意気込んでお手入れを開始しようとすると、愛犬が逃げたり、場合によってはトラウマになったりする恐れがあります。

無理にやらないこと、長時間やらないことがとても大切です。

まず、ブラッシングを行うならブラシに慣れる前に手や体を触ってあげて、その延長でブラシに持ち替えてブラッシングすることから始めてみてください。

爪切りを行うなら、足先を日常的に触る、耳掃除も耳を日常的に触る、歯磨きも口周りや口の中をまずは指でガーゼなどを巻き、マッサージしてあげることから始めてみてください。

道具を使わなくても、お手入れの最初の段階はできます。徐々に慣れてもらい、道具を使いながら、そしてより正確なお手入れの仕方を段階を踏んでいくといいでしょう。

1. 犬の目ヤニ取り

チワワ

目ヤニ取りの必要性

チワワやパグといった目が出ている犬種は涙が多いです。

目やにが目の周りに残っていると雑菌が繁殖しやすく、目の病気を招く恐れがあるため、こまめに拭き取り、目の周りを清潔に保ちましょう

目ヤニ取りの方法

濡れたタイプの目ヤニであれば、ティッシュやコットンでも簡単に拭き取ることができます。

乾燥した目やにや、まつ毛やまぶたにこびりついてしまった目ヤニを取る際は、ガーゼやコットンなど濡らしてパックするようにしばらく押し当て、目やにをふやかしてから優しく拭くと簡単にきれいに取ることができます。


2. 犬のブラッシング

ブラッシングされる犬

ブラッシングの必要性

犬にブラッシングをする目的は、毛をとかすことだけではありません。皮膚に刺激を与えることによって血行促進や新陳代謝、死毛などが取り除ける効果が期待できます。

皮膚に刺激を与える意味でも、ブラッシングは大切なことといえます。

ブラッシングを嫌がる場合

ブラッシングを嫌がる場合、まずは撫でることから始めましょう。時間をかけて徐々に手からスリッカーに変えてくといいでしょう。

ブラッシング方法



  1. 落ち着いてできるように保定する
  2. 体をスリッカーでブラッシング
  3. 手足をスラッカーでブラッシング
  4. 首回りと頭をブラッシング
  5. コームでブラッシング残しをチェック
  6. 顔まわりをコームでブラッシング


3. 犬の耳掃除

耳掃除される犬

耳掃除の必要性

犬の耳を清潔に保つことで、外耳炎などの病気を予防することができるだけでなく、異常があった場合の早期発見につながります。

耳掃除を嫌がる場合

綿棒を使わずに、ガーゼやコットンなどを指に巻き軽く拭く程度で大丈夫です。

どうしても、嫌がってしまう場合は危険のため、無理にやらずにプロにお任せしてください。

耳掃除の方法



  1. 耳の汚れ、匂いをチェック
  2. 体を保定する
  3. 耳の中の毛を抜く(必要な犬種のみ)
  4. 耳の中を丁寧に拭く


4. 犬の爪切り

爪切りされる犬

爪切りの必要性

お散歩に行けば、爪が削れて爪切りをしなくていいと思っている人もいますが、それは間違いです。

お散歩に行くと削れることで爪の伸びは遅いですが、削れ方もバラバラで、狼爪(ろうそう)など地面につかない爪もあります。そのため、定期的に爪切りをする必要があります。

爪切りを嫌がる場合

足先は触られるのが嫌がる子が多いため、愛犬が安定してくれる保定をして、素早く爪を切ってあげることが大切です。

どうしても、嫌がってしまう場合は危険ですので、無理にやらずにプロにお任せしてください。

爪切りの方法



  1. 犬の姿勢を決め、必要なら保定する
  2. 爪切りで切る
  3. ヤスリをかける

爪切りで出血した場合の止血

爪切りで出血した場合、黄色い粉状の止血剤(※クイックストップとも呼びます)を指に少量取り、直接付けます。

この際、出血した爪に止血剤を擦るように付け、そのあと指で出血した爪を押さえてあげると良いでしょう。


5. 犬のシャンプー・ブロー

シャンプーされる犬

シャンプー・ブローの必要性

犬のシャンプーは体を清潔に保つための大切なケアです。

シャンプー・ブローを嫌がる場合

最も多い理由は、シャワーの音や、温度、ドライヤーの音や風量、熱さが主に挙げられます。

克服方法としては、シャワーを使わずバケツにお湯を入れて体を洗ってあげるか、体にシャワーヘッドをつけるようにして洗い流すと良いでしょう。次第に慣れ、シャワーでも洗えるようになります。

いきなり、顔からではなくお尻から少しずつ濡らしていくといいでしょう。

また、皮膚の状態、毛質などその子に合ったシャンプーを色々と試しながら、シャンプーを見つけることから始めてください。

ブローのドライヤーも顔に正面から風が直接当たると嫌がるので、横からなど風の風量も調節しながら乾かしていくことをおすすめします。

シャンプーの方法



  1. ブラッシングで汚れを落とす
  2. シャワーで体を濡らす
  3. 顔を濡らす
  4. シャンプーで体を洗う
  5. 顔を上向きにして洗う
  6. リンスを同様に(顔以外)
  7. シャンプーを洗い流す
  8. タオルで水分を拭き取る
  9. 毛を乾かす(ブロー)

ブローの方法



  1. タオルドライをしっかりする
  2. ドライヤーを当てる前に温度を確認する
  3. 30cm以上離して当てる
  4. 乾かしながらブラッシング


6. 犬のバリカン

バリカンされる犬

バリカンの必要性

足裏の毛が伸びたことで床が滑りやすくなり、肉球が滑り止めの役目をせず、足腰、関節などに負担がかかってしまうため、足裏をバリカンをしてあげることが大切です。

トイプードルなどの毛が伸びるワンちゃんの場合、特に足裏の毛が伸びやすいです。おしっこやうんちをした時にお腹や肛門周りが汚れやすくなるため、バリカンをしてあげます。

バリカンを嫌がる場合

バリカンの音や振動を怖がって嫌がる場合もあります。まずはバリカンそのものに慣れさせることから始めましょう。

最初は体にバリカンを当てない状態でスイッチを付け、音に慣れさせます。次にスイッチを付けない状態でバリカンを体に当て、道具が怖いものではないことを知ってもらうようにしてください。

どうしても、嫌がってしまう場合は危険ですので、無理をしないでください。バリカンによって、皮膚を切ってしまったり、怪我を負ったりする恐れがあるため、難しい場合はプロにお任せしましょう。

バリカンの方法



  1. 保定する(安全な足の位置を確認する)
  2. バリカンをあてる角度を確認
  3. 小さい肉球から大きい肉球へ向かって動かす


7. 犬の肉球ケア

手をなめる犬

肉球ケアの必要性

犬とって肉球はとても大事な役割を担います。

そんな肉球も、私たちの手のひらや足の裏と同様に、外傷、かゆみ、乾燥などによるトラブルに見舞われることもあるため、日々のケアが重要となります。

肉球ケアを嫌がる場合

臭いやベタつきを嫌がる犬もいるため、注意が必要です。

どうしても愛犬が舐め取ってしまう場合は、散歩などのお出かけの少し前に塗ってあげると、保湿を保てるためおすすめです。

肉球ケアの方法

適量の肉球クリームを手に取り、愛犬の足にやさしく塗ってあげましょう。

表面だけでなく、指の隙間などにも塗ってあげることで保湿を保ちます。


8. 犬の歯磨き

歯磨きする犬

歯磨きの必要性

犬は歯垢を放置すると3〜5日で歯石になります。口臭がひどくなるだけでなく、歯周病になったり、歯周病からさまざまな内臓疾患につながったりする可能性があります。

歯磨きをすることで、それらの病気のリスクを予防することができます。

歯磨きを嫌がる場合

犬によっては簡単に歯磨きをさせてくれる子もいますが、最初から無抵抗という子はまれでしょう。

以下の手順を参考に、焦らずにゆっくり慣らすようにしてください。

  1. 歯ブラシを見せる
  2. 歯ブラシで体をタッチ
  3. 歯ブラシで歯をタッチ

歯磨きの方法



磨き方は基本的に人と同じです。歯の表面を磨くのではなく、毛先が歯と歯茎の隙間である歯周ポケットに入るように磨いてください。

ペンを持つように磨くのが良いと思います。歯磨きの後は、うがいをさせる必要はありませんし、その後にごはんやおやつを与えてもかまいません。

まずは犬歯だけ磨いて、綺麗に磨かせてくれたら大げさに褒めてあげましょう。歯の裏側を磨くのは非常に難しいです。

裏側はあまり歯石がつかないのでそこまで磨く必要はありませんが、少しだけ口を大きめに開けて磨くと良いでしょう。


まとめ

お手入れ後の犬

自宅でのお手入れは完璧に行う必要はありません。無理やり行うことで、愛犬との信頼関係が崩れる恐れがあります。

お互いが楽しくできるコミュニケーションの一環としてお手入れをしてあげてください。

自宅で行うことが難しい場合はプロにお任せしましょう!