【トレーナー解説】犬が興奮する理由と落ち着かせる方法を解説
犬が興奮することには必ず理由があります。しかし、興奮する理由や興奮するタイミングは、犬種や犬の性格によって異なります。ドッグランに行くと我を忘れるかのように走り回ったり、暴れているかのような行動をするほどの興奮は危険が伴うため、落ち着かせるなどの対処法を取りましょう。犬はどんなときに興奮しやすく、落ち着かせるためにはどうしたら良いのでしょうか?ドッグトレーナーの西岡が解説します。
犬が興奮する理由とタイミング
犬が興奮するときは嬉しいときと警戒しているときです。
気持ちが高ぶり、1度興奮すると、犬自身でコントロールすることが困難になります。
愛犬を落ち着かせたいと思っている飼い主さんは、犬が「どんな状況で興奮するのか」「どんな気持ちから興奮しているのか」を観察しましょう。
犬の主な興奮行動
犬が嬉しくて興奮するときの行動
- 高い声で鳴く
- しっぽを振る
- 体をくねらせる
- 耳を倒す
- お腹を見せる
- 舐める
- 飛びつく
- うれしょんをする
- 座ったり伏せたりして落ち着かない
- 高い声で鳴く
- しっぽを振る
- 走り出す
犬が警戒して興奮するときの行動
- 吠える
- 毛を逆立てる
- しっぽを振る・立てる
- 耳を立てる(対象に向ける)
- 噛む素振りをする
- 挑発的な行動をする
チャイムの音に吠えるのも「自分のテリトリーに知らない人が来た」という「警戒吠え」が多いです。しかし、人が好きで嬉しくて吠えることもあるので、これは犬の性格や様子を見て判断しましょう。
犬や環境によって異なる興奮行動
基本的には、犬は嬉しくて興奮している時に見せる行動は似ていますが、嬉しい対象が「人なのか」「物なのか」「環境なのか」によって出る行動は変化します。また、犬の性格や犬種としての気質によっても変化するでしょう。例えば、飼い主さんの持っているものが欲しいとき(おやつやおもちゃなど)、ミニチュアピンシャーやトイプードルなどの小型犬の場合、ぴょんぴょん飛び跳ねる行動をしやすいです。
小型犬にとっては高い位置に欲しいものがあるために、飛び跳ねるという行動が出やすくなります。
一方、コーギーや柴犬は、興奮すると、突然走り出して止まらないといった行動を取りやすいです。
使役犬として広いフィールドを走っていたコーギーや柴犬のような犬種は「駆け回りたい!」という本能が騒ぐと考えられます。
犬が興奮することのリスク
犬が嬉しくて興奮しているときは、部屋を駆け回ったり、ぴょんぴょんジャンプしたりすることが多いため、関節を痛めやすくなります。
警戒の興奮では攻撃行動に出ることもあり、相手にケガをさせる可能性もあります。
興奮時は飼い主の声も届かないことがほとんどで、屋外でうっかりリードが手から離れた場合、交通事故に合う危険性もあるため、愛犬を守るためにも興奮させない対策が必要です。
犬の興奮を落ち着かせる方法としつけ
興奮した犬を落ち着かせるのはなかなか難しいもの。まずは、「興奮させない」ことが大切です。
日頃から愛犬がどんなタイミングで興奮するのかを理解しておくことで、興奮する前に対策をとることができます。
散歩中の他の犬に興奮する場合
散歩中に他の犬を見ると興奮する犬の場合、犬に引っ張られても動かず、犬が落ち着くのを待ってください。興奮が落ち着いてから歩き出し、また興奮して走り出そうとしたら止まって、落ち着くのを待ちましょう。
何度か繰り返しているうちに、犬は自分が落ち着いたら、動けることを理解します。
犬が他の犬を見ると攻撃的になる場合は、愛犬が他の犬を見つける前に飼い主さんが気付き、おやつやおもちゃをあげるなど、犬に気が付かせないようにしましょう。
チャイムに興奮する場合
宅配物や訪問者が来たときに必ず鳴るインターフォンやチャイム音。これまでの経験から、犬はチャイム音が鳴ると知らない人が来ることを知っています。以下のような対策をしてみましょう。
- 誰かに協力してもらいチャイムに慣らす練習をする
- チャイムが鳴ったら吠えるのではなく、クレートに入るなど別のルールを教える
- チャイムを鳴らさない、または来客を犬に気付かせないようにする
チャイムの音に慣らす方法は、以下の関連記事で詳しく解説しています。
飼い主さんの帰宅に興奮する場合
帰宅時に飼い主さんに飛びついたり、後を追ったりと忙しない犬の場合は「無視」がおすすめです。興奮した状態の犬の体を撫でたり声をかけたりすると、余計に興奮するため、犬が落ち着いてから撫でたり遊んであげるようにしましょう。
ドッグランで興奮する場合
呼び戻しができるようにしつけを行うことが何よりも大切です。それでも興奮する場合は、リードをつけた状態で「伏せ」をさせ、落ち着くまで待ちます。
興奮した犬を落ち着かせるには、興奮状態を断ち切ることが一番です。
飼い主さんは慌てず冷静に、名前を呼んだりコマンドを言ったりして、犬から興奮行動を切り離すようにしてください。呼び戻しができないうちは、ロングリードをつけて遊ばせるなどの対策も大切です。
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原因がわからない犬の興奮は病気が原因かも
運動不足や留守番が長くて寂しい思いをしている犬は、幸せの沸点が低く、興奮しやすい傾向にあります。
興奮した犬の前後の行動を見ても、興奮となる原因がわからない場合には病気の可能性が考えられます。
たとえば、自分のしっぽを追いかけ続けたり、突然発作のように鳴いたり暴れたりするような行動がみられる場合には「てんかん」や「認知症」の可能性があるため、獣医師に相談してみましょう。
関連記事
まとめ
犬が興奮するのは、嬉しいとき、もしくは警戒しているとき
犬は1度興奮すると、自分でコントロールすることが難しい
興奮した場合はコマンドで興奮から切り離す
日頃から気持ちのコントロールの練習をすることもおすすめです。
遊びの中でも一度中断して「待て」をさせてみて「待て」ができたらまた遊んであげることを繰り返し、少しずつ「待て」の時間を伸ばしていくことで、犬自身である程度自分の気持ちをコントロールできるようになってくるでしょう。
オンとオフの練習は他のしつけをするときにも役立ちます。
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