8月8日の「世界猫の日」って? ネコの日との違いや私たちができることを紹介
8月8日は「世界猫の日」です。まだ歴史が浅いので知らない方も多いかもしれません。日本では2月22日を猫の日としていますが、世界の猫の日は8月8日。どんな由来があるのでしょうか。また、世界猫の日とはどんな日なのでしょうか。制定された理由や、私たちが今できることを紹介します。
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「世界猫の日」は8月8日

猫の日というと、日本では2月22日を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。これは全国の愛猫家からの公募により選ばれた「日本の猫の日」で、「2=にゃん」と語呂合わせをしているようです。
それとは別に8月に制定されている「世界猫の日」というものがあるのです。制定理由は明らかになっていません。
誰が決めたの?
「世界猫の日」が制定されたのは2002年。カナダに本部がある「ifaw」(国際動物福祉基金)が制定しました。英語で世界猫の日は「International cat day」(インターナショナル・キャット・デイ)や「World Cat Day」(ワールド・キャット・デイ)といいます。
世界各地にある「猫の日」
日本の猫の日「2月22日」は1987年に制定されていますが、世界にはさまざまな猫の日があります。- 2月17日:イタリア、トルコ
- 3月1日:ロシア
- 4月4日:台湾
- 6月4日:アメリカ(猫をハグする日)
- 8月17日:アメリカ(黒猫の日)
- 10月27日:イギリス(黒猫の日)
- 10月29日:アメリカ(猫の日)
- 11月17日:イタリア(猫の日)
「世界猫の日」が制定された意味を考えてみる

「世界猫の日」を制定した理由は言及されていませんが、制定した「ifaw」(国際動物福祉基金)が何を目的に存在する団体なのかが「世界猫の日」が制定された目的を考える上でのヒントになるでしょう。
ifaw(国際動物福祉基金)とは
国際動物福祉基金の英語名は「International Fund for Animal Welfare」です。1969年にカナダで設立され、使命として「世界中の野生動物やペットを取り巻く環境改善」を掲げています。助けを必要としている犬猫などペットや家畜、野生動物、被災動物を救う活動を世界40カ国以上で展開している団体です。
猫の殺処分数を減らしたい
猫を愛する人間としては猫の殺処分と聞くと本当に悲しい気持ちになりますが、多くの猫たちが世界中で毎日殺処分されているのは紛れもない真実です。日本の犬や猫の殺処分数は、犬が7687匹、猫が3万757匹で合計3万8444匹(平成30年度 環境省)となっています。数年前まで毎年10万匹以上殺処分されていたことから比べれば少なくなってはきていますが、それでもこれだけの犬や猫が殺されているのです。犬や猫は本来野生動物ではないので、ほとんどが人間の身勝手さによる殺処分といえるでしょう。
ペット大国のイギリスでも殺処分はあります。2013年の殺処分数は犬が1~1万3000匹、猫が1万7000~2万匹とされています。
アメリカは動物保護の関心も高いですが、殺処分数はかなり多いです。1年間に殺処分される犬と猫は270万匹にものぼるとされ(アメリカの殺処分数は集計をとっている団体によりかなり差があり、370万匹~800万匹という説もあります)、保護された犬のうち31%、猫の41%が殺処分されているといわれています。
日本でも猫の殺処分数はかなり多いですが、世界的に見ても犬よりも猫のほうが多く殺処分されている現状が分かります。
ifawの使命から考える「世界猫の日」の意味
ifawがどういう団体であるかを考えると、この団体が世界猫の日を制定した意味が見えてくると思います。ifawの使命は猫を含む動物を救済することです。そして、世界中で多くの猫が殺処分されている現実。この現実を踏まえて、ifaw「世界猫の日」を制定したのではないかと推測できます。
世界的な猫を取り巻く環境と「世界猫の日」を設立した団体の存在意義を考えると、ifawは世界猫の日を「猫のことを考え、敬い、救う日」として制定したのではないでしょうか。
海外の世界猫の日を紹介するサイトでは、ifawの活動内容とともに、「世界猫の日には猫に興味関心を持ち、保護猫を救おう」という内容で紹介されているところもあるようです。
「世界猫の日」に私たちができること

「世界猫の日はこうする」ということは何も決められていません。前述した通り「厳しい環境にいる猫や保護猫を救うことに関心を持ってほしい」という願いが込められていると考えられる「世界猫の日」ですが、それを個人個人で考え行動するために、こうしようという決まりはないのだと思います。
そのため、世界猫の日をどのように過ごすかは自由ですが、少しだけ保護猫や野良猫のことを考えていただけると嬉しいです。
保護猫カフェに行ってみる
猫の保護と譲渡を目的にした保護猫カフェを訪れてみてはいかがでしょうか。猫の里親になれなくても、そこでコーヒーを飲み、買い物をするだけでも猫を救うことになります。保護猫募金が付いた買い物をする
収益の一部を保護猫に寄付するという猫グッズなども販売されています。それらを購入することも保護猫のためになります。ボランティアに寄付する
海外では大きな保護団体がいくつも存在し、行政と協力したり個人及び企業からの多額の寄付金で多くの命が救われています。行政から動物保護の捜査権まで与えられている保護団体もあるほどです。日本はその点でも立ち遅れており、団体でも個人でもすべて任意のものであり、個人の自己犠牲と猫を救いたいという気持ちだけでぎりぎりの状態で運営されている場合がほとんどです。
保護活動にはお金がかかり、多くの保護活動者は自分のお金を持ち出しながら活動しています。ほんの少しの寄付が数多く集まることで猫の命を救うことにつながります。
保護猫のボランティアをする
ボランティアスタッフを募集している保護団体もありますので、そこでボランティアをしてみても良いでしょう。シェルターでのボランティアや、自宅での預かりなど、さまざまなボランティアがあります。自身の生活スタイルなどをベースに、保護団体と相談し、できることをしましょう。
世界猫の日のイベント

世界猫の日には、国際的な大きなイベントも行われています。
ナショナル・キャット・アワード
毎年「世界猫の日」にイギリスで開催されるのが「ナショナル・キャット・アワード」です。ヒーロー猫賞、奇跡の猫賞、などがあります。2017年のヒーロー猫賞には、赤ちゃんが窒息していることを知らせて命を救ったピクシーが受賞しています。ピクシーは寝ている両親を起こし、赤ちゃんの部屋を何度も出入りして赤ちゃんが危険であることを知らせたそうです。
猫の日限定グッズ
猫の日に限定グッズを販売するお店もあります。コーヒーと輸入品を販売するカルディコーヒーファームでは「ネコの日バッグ」を毎年数量限定で販売しています。お菓子や紅茶、カレンダーなどが入ったネコの日バッグは人気で、すぐ売れ切れてしまうそうです。お店の他にインターネットでも抽選販売をしているようですので気になる方はチェックしてみてください。

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まとめ

猫ブームといわれはじめて数年が経ち、そのブームの裏側では今も尚辛い環境にいる猫はたくさんいます。愛猫への感謝と、助けが必要な猫たちのことを考えるきっかけにしていただけたら嬉しいです。
更新:2020年7月30日
公開:2018年7月15日
公開:2018年7月15日