
フレンチブルドッグはどんな性格?寿命・ケア・しつけなどをトレーナーが解説
「フレブル」という愛称でも知られているフレンチブルドッグは、大きな耳と短い鼻が特徴的な犬種です。本稿では、フレンチブルドッグの飼い方や性格、寿命といった基礎知識から、かかりやすい病気、しつけなどを紹介します。
フレンチブルドッグの基礎知識

英語表記 | FRENCH BULLDOG |
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原産国 | フランス |
サイズ | 中型犬 |
体高 | 30cm前後 |
体重 | 8~14kg前後 |
寿命 | 9~11歳 |
フレンチブルドッグの歴史
原産はフランスで、ブルドッグと同様に、ローマ帝国のモロシア犬などに(マスティフタイプの犬)に由来すると考えられています。現在のフレンチブルドッグは、1860年頃イギリスからフランスに送られた「イングリッシュ・ブルテリア」と「パグ」や「テリア」を交配し、生まれたという説が有力であるとされています。
特殊な外見と特徴から、上流階級や芸術家の世界に受け入られ急速に広まっていきました。
1885年にフランスの血統登録団体「フレンチKC」がフレンチブルドッグの犬種登録を行い、1890年にスタンダード(犬種標準)が作られました。
そのことにより、1887年にはドッグショー(品評会)にも登場するようになりました。
アメリカンタイプとヨーロピアンタイプ
フレンチブルドッグには2種類のタイプがいます。大きな違いはありませんが、アメリカンタイプは胴が詰まっていてコンパクトな体系に大きな顔が印象的です。
一方、ヨーロピアンタイプはシャープで筋肉質の迫力のある体に、アメリカンタイプに比べ顔が小さいといった特徴があります。
フレンチブルドッグの毛色
毛色は大きく分けて「ブリンドル」「フォーン」「クリーム」「パイド」の4パターンあります。ブリンドル

地色に他の色の毛がまんべんなく混ざった毛色のことをいいます。黒もブリンドルに入ります。
クリーム

薄い黄淡色のやさしい色味です。
フォーン

金色がかった毛色で、濃い黄金色から薄い黄金色まで幅広くあります。
パイド

白だけ、または白地に1色または2色のはっきりした色の斑が体にある毛色のことをいいます。また、パーティーカラー、パイボールドともいいます。
フレンチブルドッグの性格や特徴

フレンチブルドッグは活発で遊び好き。飼い主や子供には特に愛情豊かです。
体の大きさは小型犬ほどですが、筋肉質で体の重いフレンチブルドッグは中型犬に分類されます。
また、一番の特徴は「短い鼻」と、両耳の幅が広く、付け根の幅が広い「コウモリ耳」と呼ばれる大きな耳が特徴的です。
滑らかな被毛と、短い尻尾、顔周りのしわやたるみも特徴的で、愛嬌があります。
フレンチブルドッグの育て方

短頭種のフレンチブルドッグは、呼吸がしにくいため他の犬種と比べて特に暑さに弱く、さらに短毛種のため寒さにも弱い犬種のため、必ず室内で飼うようにしましょう。
また、活発で元気いっぱいな犬種のため運動量も必要になりますが、激しい運動のさせすぎは呼吸困難を引き起こす恐れがあります。こまめに休憩をとって遊ばせてあげましょう。
短頭犬種は飛行機に搭乗させると、熱中症による死亡のリスクが高いため禁止しされていることが多いので注意しましょう。
フレンチブルドッグのしつけ
体は小さいですがとても力のある犬種のため、散歩時の引っ張りなどは子犬のころからのしつけていく必要があります。また「呼び戻し」や、人に対しての「飛びつき」をさせないようにしつけていくことが大切です。
フレンチブルドッグのお手入れケア
フレンチブルドッグは短毛で、カットの必要はない犬種のため、比較的お手入れは簡単です。しかし、実はとっても毛が抜ける犬種です。なので、ブラッシングは頻繁にしてあげるといいでしょう。
また、皮膚炎になりやすいため定期的にシャンプーをし、石鹸が残らないようによく流してあげることが大切です。
フレンチブルドッグの体型・体重管理
健康な毎日を過ごすためには、適切な体型・体重を保つことが欠かせません。定期的に体重を量ることは重要ですが、適正体重は成長とともに変化します。同時に「ボディ・コンディション・スコア」(BCS)という評価指標を利用することで適正な体型・体重を維持することができます。
参照:『飼い主のためのペットフード・ガイドライン』(環境省)
YouTubeのPETOKOTOチャンネルでは獣医師の佐藤先生が体重の測り方やボディコンディションスコアの確認方法を解説していますので、ぜひ参考にしてください。
フレンチブルドッグの食事

犬の食べ物は「エサ」と呼ばれていた時代から、家族の「ごはん」と呼ぶ時代へ変わりました。私たちと同じように、犬も栄養バランスの良いごはんを食べることで健康を維持することができます。ごはん選びをする際は、以下の2点を気を付けていただくといいでしょう。
1. 総合栄養食を適量与える
犬が必要とする栄養は人間と同じではありません。そこで生まれたのが「総合栄養食」と呼ばれるごはんです。おやつなど「一般食」や「副食」と呼ばれるごはんだけ食べていると体を壊してしまいますので、「総合栄養食」のごはんを選ぶようにしましょう。総合栄養食を食べていても与える量が少なければ痩せてしまいますし、多ければ太ってしまいます。パッケージに書かれた食事量は目安ですので、ボディ・コンディション・スコアで「3」の「理想体型」を維持できる量を与えるようにしてください。
2. 添加物の少ない新鮮なごはんを選ぶ
犬のごはんと聞いて「カリカリ」と呼ばれる茶色い豆粒を想像される方も多いと思いますが、正しくは「ドライフード」と呼ばれる加工食品です。保存しやすく食いつきも良いことから犬のごはんとして一般的になりましたが、高温加熱によって食材本来の栄養が失われ、添加物も多く含まれることから見直しが進んでいます。そこで生まれたのが素材本来の旨味や香りが楽しめ、余計な添加物も入っていない「フレッシュフード」と呼ばれる新鮮なごはんです。PETOKOTO FOODSもその一つで、子犬からシニア犬(老犬)まで毎日のごはんにすることができます。もちろん総合栄養食です。
PETOKOTO FOODSの公式HPを見る
フレンチブルドッグがかかりやすい病気

フレンチブルドッグは短頭種ならではの病気である「鼻腔狭窄」や喉の奥にある軟口蓋が、気道を塞ぐ「軟口蓋過長」、アレルギーや皮膚のかゆみといった「皮膚炎」にかかりやすい犬種です。
また「白内障」や瞬膜が炎症を起こし赤く腫れてしまう「チェリーアイ」と呼ばれる目の病気にも気をつけましょう。
フレンチブルドッグの迎え方

一度家族に迎えたら、子犬から老犬になっても大切に、命に責任を持ちましょう。
白髪も生えれば、病気にもかかるかもしれません。お金がかかるのは家族に迎える時だけではないことを踏まえ、もう一度考えた上で迎えることを検討してください。
保護犬から迎える

保護され、里親を探している犬は雑種だけでなく、血統書のある犬も多くいます。
ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI(お結び)」も、ぜひ覗いてみてください。
OMUSUBIで保護犬猫を探す
ブリーダーから迎える
好きな毛色や、血統など気にするのであれば信頼できるブリーダーから迎えるという方法もあります。実際に見学に行き、どんな環境で飼育されているのかを確認することも必要ですが、飼う上でのアドバイスも直接聞くことができます。
ペットショップから迎える
一般的な価格の相場は15~30万円ほどですが、店舗や月齢によって値段は変わってきます。ペットショップでは生後2~3カ月ごろの販売が多く、4カ月を過ぎてくると値段がだんだんと下がってくることがほとんどです。
まとめ

フレブルは活発で遊び好きで、愛情が豊かな性格
大きな耳と短い鼻が特徴で、毛が抜けやすいためこまめなブラッシングが必要
鼻が短いので呼吸がしにくく暑さに弱く、短毛のため寒さに弱い
体重が約8~14kg、寿命は9〜11年前後
鼻腔狭窄、軟口蓋過長、皮膚炎、白内障、チェリーアイなどに注意
小さくて「かわいい」「飼いやすそう」といった理由だけで選ばないで、ブリーダーなどで確認しましょう。
素敵なフレブルライフをお過ごしください!