犬の粗相はわざと?犬がトイレ以外で排泄をする場合の理由や対策などを紹介
愛犬が粗相をすることに頭を抱えている飼い主さんは少なくありません。トイレのしつけが完璧かと思っていたら、急に粗相をするようになったり、嫌がらせかのようにわざと粗相しているように見えたりして、イライラしてしまう飼い主さんも多いのではないでしょうか。それでも、起こってはいけません。まずは原因を探り、それに対応した対策を講じましょう。今回は、犬が粗相をする理由やその対策、トイレトレーニングのやり方などを紹介します。
犬のトイレのしつけはなぜ必要?
犬にとっても飼い主さんにとっても、快適に過ごすために重要になるのがトイレのしつけです。
ドッグカフェや旅行など、行動範囲が広がり、愛犬の健康管理もしやすくなります。
きちんとトイレのしつけをすることで、オシッコやうんちの回数・量・色・臭い・血が混ざっていないか・便の硬さなど、ちょっとした変化に気付きやすくなります。
まずはそれが「粗相」なのかを確認
「粗相をして困る」「トイレを覚えられない」という飼い主は多いですが、そもそも犬がトイレではないところで排泄することは「失敗なのか」と確認するのが重要なポイントです。
マーキングの可能性
マーキングとは、主に男の子に見られる行動で、テリトリーなど自己主張のためのニオイ付け行動のことをいいます。排泄行動とは違うので、マーキングにはマーキングの対策をするようにしましょう。うれしょんの可能性
うれしょんとは「嬉しくて漏らしてしまうこと」です。漏らすという点では粗相、失敗と考えることができるかもしれませんが、嬉しくて興奮している際に出るもので、それを叱ってしまうのは、良いしつけとはいえません。犬が粗相をする理由と対策
犬が粗相をする理由は、必ずしもわざとというわけではありません。粗相をする理由とその対策について紹介します。
トイレの場所を知らない
飼い主は「トイレのしつけをした」と思っていても、犬はまだ理解していないということがあります。その場合は、粗相として叱るのではなく、再度トイレのしつけをすることが必要です。トイレの場所を勘違いしている
一度粗相をしたら、掃除をしてもその場所にはかすかにニオイが残っている場合があります。犬は人間よりも嗅覚が優れているために、おしっこのニオイがする場所があればそこがトイレだと思い何度も同じ場所ですることがあります。洗濯したり、市販の消臭剤を使ったり、クリーニングするなどの消臭が必要です。
トイレは叱られる場所と思っている
本来のトイレの場所であってもトイレシートからはみ出したなどの理由から、叱られた経験がある場合には、犬は別の場所でトイレをする可能性があります。犬によっては、その場所で排泄すること自体がいけないことだと思い、別の場所でするようになります。場合によっては、室内でトイレをしてはいけないと思い、家の中では排泄を我慢するようになることもあります。
はみ出さないように、トイレシートを敷き詰めて、トイレでは怒らないようにしましょう。
トイレの環境が悪い
犬はきれい好きな動物で、寝床の近くや、汚れたままのトイレでは、排泄をしたがらないことがあります。また、犬は排泄する際にソワソワしたりクルクルと回ったりしてからします。回転するスペースがない場合にも、別の場所で排泄をすることがあります。
それらが原因の場合は、トイレはしっかり掃除をし、トイレの広さや設置場所の見直しをするようにしましょう。トイレは排泄のたびに排泄物を除去して都度拭き掃除を行い、週に一度はトイレトレーを全洗をしてから熱湯消毒をするとなおよいです。
要求行動の一種
初めはたまたまだったものが、粗相したときに飼い主に注目されたことがきっかけで、構ってほしくてわざとしているということもあります。その場合は、声をかけたり目を合わせたりせず冷静に片付けましょう。
加齢によるもの
老犬など年を取ることで、トイレまでおしっこを我慢できなくなるということがあります。この場合は自然なことのため、叱ることなく優しく「大丈夫だよ」と声をかけてあげましょう。トイレのしつけで大事なこと
失敗しない環境作り
前述した通り、犬はとてもきれい好きな動物です。トイレシートですることを覚えたら、トイレの場所は寝床から離れた位置にする。落ち着いてできるように、通路のそばではなく部屋の端などに回れるくらいのスペースを用意してあげましょう。叱らないで褒める
意外と難しいのが「褒めること」です。叱ることは、飼い主さんにとって失敗が明確なのですが、褒めるということは意識しにくくタイミングもわかりにくいこともあります。まずは失敗させない環境を作ることで、必然的に褒めることをしやすくします。正しい場所で排泄ができたら、そのタイミングでしっかり褒めてあげることが大切です。
消臭を徹底する
一度粗相すると、掃除をしたつもりでもニオイが残っていたりして、同じ場所でする癖がついてしまいます。もしも粗相をしたら、同じ失敗を繰り返されないように、消臭を徹底しましょう。犬のトイレトレーニングのやり方【動画付き】
トイレトレーニングは自宅でも簡単にできます。犬のトイレトレーニングのやり方について、一から確認をしてみましょう。Step1. 失敗させない環境をつくる
犬は綺麗好きな動物です。寝るところとトイレは分け、できるだけ遠い位置に設置するのがおすすめです。
初めは寝る場所以外にトイレシートを敷き詰め、失敗を経験させないようにします。
Step2. トイレをしやすいときはトイレへ
子犬はトイレを長い時間我慢できません。朝起きた後や食後、たくさんの水を飲んだ後、運動した後はトイレをしやすくなるタイミングです。
トイレを失敗させないようにこまめにサークルなどトイレシーツを引き詰めた場所に連れていき、排泄ができたら、たくさん褒めてあげましょう。
Step3. トイレの面積を徐々に小さくする
トイレシートで排泄ができるようになったら、トイレはサークルの外に置いてあげても大丈夫です。
最初のうちはトイレシートを何枚も敷き、トイレを広くして、だんだんと小さくしていきましょう。
Step4. コマンドを教える
トイレをするときの合図を決めることで、合図があればどこでもできるようにする方法もあります。
「ワンツー」や「トイレ」などコマンド(合図にしたい言葉)を決め、犬が排泄しているときにそのコマンドを言うようにします。だんだんと、「トイレ=合図」と理解して覚えてくれるようになります。
動画でトイレトレーニングのやり方を確認!
YouTubeのPETOKOTOチャンネルでは、ドッグトレーナーの西岡先生がトイレトレーニングの方法について解説した動画を公開しています。あわせてご覧ください。PETOKOTOチャンネルを見る
犬の粗相は何が原因かが大切
粗相ではない可能性がないか考えましょう
粗相であれば、原因を見つけましょう
粗相が起きにくい環境を作ることが大事
叱るだけでなく、褒めることも大切
愛犬のことをよく観察することはとても大切です。普段からよく観察してあげることで、ちょっとした変化に気が付きやすくなり、原因が見つけやすくなります。
判断に困ったときは、獣医師やドッグトレーナーなどの専門家に相談するようにしましょう。