
ビションフリーゼってどんな性格?毛色や特徴、カットなどをトレーナーが解説
ビションフリーゼは、白い毛色にモコモコした見た目が印象的な犬種です。昔から家庭犬として扱われてきたため、非常に社交的で飼い主を大切に思ってくれます。今回は、ビションフリーゼの歴史や性格をはじめ、寿命やしつけ方などをドッグトレーナーの長根が紹介します。
ビションフリーゼの基礎知識
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英語表記 | Bichon Frise |
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原産国 | フランス |
サイズ | 小型犬 |
体高 | 約24~29cm |
体重 | 約3~6kg |
寿命 | 12歳~15歳 |
原産国はフランスで、ビションフリーゼは英語で「Bichon Frise」と表記します。
昔から家庭犬として扱われてきました。ビションフリーゼはフランス語で「巻き毛で飾られた犬」を意味します。
ビションフリーゼの歴史
ビションフリーゼは、ルネッサンス時代にイタリアからフランスに持ち込まれました。その見た目が、小型の「バルべ」と呼ばれる犬種(最古のウォータードッグで、プードルなどの始祖犬だといわれています)に似ていたので「Barbichon(バービション)」と名付けられ、後に短縮されて「Bichon(ビション)」と呼ばれるようになりました。
17、18世紀には、ヨーロッパの貴族に愛され、多くの画家が王や貴族に付き添うビションフリーゼの姿を描いています。
第一次世界大戦、第二次世界大戦でほとんど消滅してしまいましたが、フランスおよびベルギーのブリーダーの情熱によって、個体数が回復しました。
ビションフリーゼの特徴や性格

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特徴
ビションフリーゼの特徴は、なんといっても純白の被毛とクルクルとした巻き毛です。生き生きとした黒い瞳と、優雅さを匂わせる尻尾も欠かせない特徴です。
性格
性格は、少し神経質な面がありますが、どこでも適応する能力があります。無駄吠えも少なく、知らない人や犬に対しても友好的に接することができます。
ビションフリーゼの育て方

ビションフリーゼと暮らすには、毎日のブラッシングが大切です。カイウ
日々の積み重ねにより、あのアフロヘアーが成り立ちます。皮膚病などの予防にもつながるので、愛犬とブラッシングの時間を楽しめると良いでしょう。
また、小型犬でありながらとても活発な犬種なので、運動不足にならないようにしっかりと散歩をすることが大切です。1日60分以上が目安です。
ビションフリーゼのしつけ
ビションフリーゼはしつけやすい上に、無駄吠えも少ないので初心者にも飼いやすい犬種だといわれています。しかし、人や犬と関わることが大好きなので、ついつい甘やかしてしまうことも。子犬の時からダメなことはダメときちんと教えてあげましょう。
ビションフリーゼのケア・カット
手入れに関しては、見た目通り毛量が多いため毎日のブラッシングが必要です。毛玉にならないよう、脚や脇も忘れずにしてあげましょう。抜け毛は見た目に反して少ないので、抜け毛が体にたまらないようにしましょう。
ビションフリーゼは巻き毛のトップコートと、柔らかいアンダーコートの二つの構造に分かれていて、素人でのカットは困難です。そのため、トリマーさんに月1回程度、カットしてもらいましょう。
お決まりの「アフロ」は、子犬の時からの丁寧なブラッシングがあって成り立ちます。
ビションフリーゼのかかりやすい病気

毛量が多いので、体が蒸されることによる「皮膚病」に気を付ける必要があります。同じく耳にも毛が生えているので「外耳炎」にもなりやすいです。
小型犬に多くみられる「膝蓋骨脱臼」にも気を付ける必要があります。
シュウ酸カルシウム結石の好発犬種でもありますが、カルシウムは消化管内でシュウ酸と結合して結石の予防作用を持つため、総合栄養食の基準値内であれば制限の必要はありません。
ビションフリーゼとよく似た犬種
トイプードル
ふわふわとした見た目がトイプードルにそっくりですが、ビションフリーゼはトイプードルよりも脚が短く、全体のシルエットがやや丸いです。
また、トイプードルはシングルコートであるのに対し、ビションフリーゼはダブルコートです。

ビションフリーゼ
ビションフリーゼの迎え方

一度家族に迎えたら、子犬から老犬になっても大切に、命に責任を持ちましょう。
白髪も生えれば、病気にもかかるかもしれません。お金がかかるのは家族に迎える時だけではないことを踏まえ、もう一度考えた上で迎えることを検討してください。
保護犬から迎える

保護され、里親を探している犬は雑種だけでなく、血統書のある犬も多くいます。
ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI(お結び)」も、ぜひ覗いてみてください。
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ブリーダーから迎える
血統など気にするのであれば、信頼できるブリーダーから迎えるという方法もあります。実際に見学に行き、どんな環境で飼育されているのかを確認することも必要ですが、飼う上でのアドバイスも直接聞くことができます。
ペットショップから迎える
ペットショップでは生後2~3カ月ごろの販売が多く、4カ月を過ぎてくると値段がだんだんと下がってくることがほとんどです。月齢やペットショップによって大きく異なりますが、一般的な価格の相場は20~30万円ほどです。
まとめ

ビションフリーゼは少し神経質なところもあるが適応する能力も長けている
人や犬と関わることが大好きで、しつけもしやすい
とても活発な犬種のためお散歩は1日60分以上
体重が約3~6kg、寿命は12〜15年前後
皮膚病、外耳炎、尿路結石、膝蓋骨脱臼に注意
カットアレンジの幅が利くので、ぜひお好みのスタイルも楽しんでください。
参考文献
- 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ(JKC)
- 『ガイドラインに基づく尿路結石症の診断と治療』(動物臨床医学)
- 『カルシウムの積極的な服用による腎臓結石予防法』(日本老年医学会雑誌)