
狆(ちん)は日本原産の歴史ある犬種で、初心者でも飼いやすいといわれています。本稿では、狆の性格や寿命といった基礎知識や、しつけ、お手入れなどの飼い方を紹介します。
目次
狆の基礎知識

| 英語表記 | Japanese Chin |
|---|---|
| 原産国 | 日本 |
| サイズ | 小型犬 |
| 体高 | 23~25cm |
| 体重 | 2~5kg |
| 寿命 | 12歳前後 |
狆という名前は「ちいさいいぬ」が縮まったのが由来といわれています。
「狆」という漢字は日本で作られたもので、犬なのに猫のような一面があることから「犬と猫の中間」という意味と、本来外飼いの犬を室内で飼っていたという意味の両方の説があります。
狆の歴史(日本)
狆は初めて海外の血統書団体に公認された日本原産の犬種です。狆の祖先は、732年に韓国から日本の宮廷に献上された犬だという記録と、中国や北朝鮮に派遣された使者が日本に持ち帰ったという記録があります。
1680~1709年には江戸城で室内愛玩犬として飼育されていました。当時、江戸・浅草に「ちんや」という繁殖業者(ブリーダー)がおり、大名や豪商に狆を販売していました。
明治になると海外輸出もしていたそうですが、明治13年に料理屋に転向しました。現在も同じ屋号を使っていますが、長期休業中です。
関連リンク:すき焼「ちんや」
狆の歴史(海外)
海外では1862年にイギリスの展覧会で「ジャパニーズスパニエル」という名前で紹介され、アメリカの血統書団体AKCでも、1888年にジャパニーズスパニエルの名前で公認されました。しかし、スパニエルの名前が紛らわしいことから1977年に「ジャパニーズチン」という名前になりました。
狆はイギリスやアメリカの上流階級の人にとても愛されていましたが、日本では大正時代と第二次世界大戦の時に数が減り、貴重な存在となりました。
現在の狆は「ペキニーズ」や「チベタンスパニエル」の血を引き継いでいるといわれ、愛玩犬として大切にされています。
狆の毛色

毛色は白地に黒の斑がある「ブラック&ホワイト」か、白地に赤の斑がある「レッド&ホワイト」があります。
顔の斑は目の周りから耳全体が左右対称であることがいいとされています。
狆の毛質
狆は毛量の多いロングコート(長毛)です。絹のようにまっすぐ伸びた被毛は、一般的に「シングルコート」といわれています。最近では、抜け毛が多いことから「ダブルコートではないか」という声もあります。
歴史的に見て、狆はダブルコートの犬種である「ペキニーズ」や「チベタンスパニエル」の血を引き継いでいるといわれているので、そう考えると狆がダブルコートといわれることも納得できます。
狆の性格や特徴
狆はおとなしい性格で利口な犬種です。人懐っこく遊び好きで、時には猫のようなしぐさをすることもあります。高いところが好きだったり、自分でグルーミングをし、その後前足で顔を洗ったりと共通する行動があります。
豊かな被毛に包まれた姿は優美で気品があり、特に耳や足には飾り毛があります。誰からも好かれる愛らしい性質をしています。
狆の育て方

古くから人と同じ室内で飼われていた狆は、比較的飼いやすい犬種といえます。
運動量は多くありませんが、ずっと家の中ではストレスが溜まったり、環境の変化や刺激に敏感になったりします。1日30分以上は散歩をするようにしましょう。
狆のしつけのやり方
狆は「吠え」や「咬み癖」などはつきにくい犬種です。しかし、基本的なしつけは大切です。子犬の頃からさまざまの刺激に慣れさせることで、怖くて吠えたり、環境の変化に大きなストレスを感じたりする心配がなくなります。
また「待て」「おいで」のコマンドはとても大切なものなので、子犬の頃から練習していきましょう。
狆のお手入れケア
狆はトリミングの必要はない犬種です。毛量が多く絡まりやすいので、毎日ブラッシングをしてあげましょう。狆の体型・体重管理
健康な毎日を過ごすためには、適切な体型・体重を保つことが欠かせません。定期的に体重を量ることは重要ですが、適正体重は成長とともに変化します。同時に「ボディ・コンディション・スコア」(BCS)という評価指標を利用することで適正な体型・体重を維持することができます。
参照:『飼い主のためのペットフード・ガイドライン』(環境省)
PETOKOTOのYouTubeチャンネルでは獣医師の佐藤先生が体重の測り方やボディコンディションスコアの確認方法を解説していますので、ぜひ参考にしてください。
狆がかかりやすい病気
狆は短頭種のため、呼吸器系の病気や、目の怪我には特に気を付けましょう。狆の迎え方
一度家族に迎えたら、子犬から老犬になっても大切に、命に責任を持ちましょう。白髪も生えれば、病気にもかかるかもしれません。お金がかかるのは家族に迎える時だけではないことを踏まえ、もう一度考えた上で迎えることを検討してください。
保護犬から迎える
保護され、里親を探している犬は雑種だけでなく、血統書のある犬も多くいます。PETOKOTO代表・大久保の愛犬コルクも、もともと足が内股という理由でペットショップの競り市で捨てられていた元保護犬でした。
ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「ペトコトお結び(OMUSUBI)」も、ぜひ覗いてみてください。
ブリーダーから迎える
好きな毛色や、血統など気にするのであれば信頼できるブリーダーから迎えるという方法もあります。実際に見学に行き、どんな環境で飼育されているのかを確認することも必要ですが、飼う上でのアドバイスも直接聞くことができます。
ペットショップから迎える
ペットショップでは珍しい犬種です。ペットショップでは生後2~3カ月ごろの販売が多く、4カ月を過ぎてくると値段がだんだんと下がってくることがほとんどです。月齢や血統、ペットショップによって大きく異なりますが、狆の一般的な価格の相場は10~20万円ほどです。
狆と楽しい暮らしを!
愛嬌のある表情がかわいい狆との生活は、きっと毎日笑いが絶えなることがないでしょう。鼻ぺちゃ好きにはたまらない犬種ですが、短頭種ならではの病気や他の犬種に比べて呼吸がしにくいということもありますので、しっかり理解・対策してあげましょう!
参考文献
愛犬のごはんは素材の旨味と栄養が詰まったフレッシュフードがおすすめ
ペトコトフーズの冷凍フレッシュフードは、素材本来の旨味や香りが楽しめるように、低温スチーム加熱で丁寧に調理し、急速冷凍で鮮度をそのまま閉じ込めた、保存料・添加物不使用の総合栄養食です。
グルテン・グレインフリーかつ、新鮮な国産肉や野菜を10種類以上使用。愛犬の健康を考えて開発された「フレッシュフード」で、毎日の主食やトッピングにも活用できます。
ポイント
偏食・少食だった愛犬が食べてくれたと好評
涙やけや毛艶の改善を感じたという声も多数
水分量約70%で水分補給・便秘・尿石症対策にもおすすめ
暑い季節は半解凍で与えると、体を冷やしながら水分補給できるため熱中症対策にもおすすめですよ。
※お腹が弱いワンちゃんには、しっかり解凍してから与えるようにしてください。
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