猫の飼い方まとめ!猫をお迎えするまでの準備や費用、注意点などを解説
猫と暮らすことは素敵なものですが、楽しいことばかりではありません。猫を飼うと決めた際に疑問となる、どんな準備が必要でどれくらい費用がかかるのかなどを含め、猫を飼うことが初めての人や、すでに猫を飼っている人も改めて確認しておきたい基礎知識を紹介します。
猫と暮らすということ
猫をお迎えするメリット
猫を家族に迎えることで、猫は日々の生活に幸せを与えてくれます。「猫が家に来てくれてから会話が増えた」という人や「つらいことがあっても猫が心の支えになってくれる」という人もいます。小さいお子さんがいるご家庭にとっては、子どもが自分より弱い生き物に対して思いやりの心を育むことができたり、一緒に成長して最期を看取ったりすることで、命の大切さについて考える大切な機会を与えてくれます。
猫は飼い主さんのことが大好きでも、1匹でいる自分の時間も大切にする動物です。付かず離れず、絶妙な距離感が心地良いと思う猫の飼い主さんはたくさんいます。
ただ、1匹でいる時間が長過ぎれば猫にストレスがたまります。「付かず」と「離れず」は両輪だということを忘れないでください。
猫をお迎えするデメリット
<長期の旅行に行けなくなる>
猫がいると、長期の旅行に行くことは難しくなります。「犬は人につき、猫は家につく」と言われるほど、環境が変化することにストレスを感じる猫が多いです。最近はタイマー式の自動給餌器も販売されていますが、猫によっては機械から食べなかったり、家のちょっとした環境の変化に敏感に反応してしまう子もいます。
1日〜2日程度のお留守番ならケロッとしている猫もいますが、個体ごとの性格に依存します。安易に「猫は留守番できるから大丈夫」「最近は留守番に便利なグッズがたくさんあるから平気」と考えて、家を空けるのはやめましょう。
<お金がかかる>
猫を迎えれば当然お金も掛かります。ごはんと水だけをあげていれば良いわけではありません。特に猫は天敵に弱っていることを悟られないよう、体調の悪さを表に出さないようにする習性が強く残っています。病気の発見が遅れれば、治療費に十数万円が必要になることは決して珍しい話ではありません。
猫の飼育にかかる費用
項目 | 2019年 | 2020年 |
---|---|---|
病気やケガの治療費 | 23,919円 | 31,848円 |
フード・おやつ | 49,713円 | 42,925円 |
シャンプー・カット・トリミング料 | 2,623円 | 3,635円 |
ペット保険料 | 30,155円 | 34,929円 |
ワクチン・健康診断等の予防費 | 12,814円 | 14,029円 |
ペットホテル・ペットシッター | 3,469円 | 1,609円 |
日用品 | 12,118円 | 13,766円 |
洋服 | 753円 | 674円 |
首輪・リード | 2,354円 | 1,614円 |
防災用品 | 1,431円 | 982円 |
合計(円) | 13万9349円 | 14万6011円 |
猫を迎える前に考えるべきこと
solyue4さん Thanks!!
一人暮らしの場合
一人暮らしをしている場合、猫の面倒を見ることができるのは当然ながら一人しかいません。そのため出張や旅行に行くことは難しいです。猫が急に病気になってしまった場合、会社を休んで病院に行くことができる環境にあるかどうかも大切です。
海外赴任の可能性がある人
「海外赴任が決まっても、猫も一緒に連れていけばいい」と安易に考えるのはやめましょう。犬や猫を国外に連れて行く場合、相手国の入国条件によって予防注射や投薬、血液検査が必要になり、輸出検疫の間(長いと数日)はペットが飼い主とは離れた見知らぬ場所で過ごすことになります。
帰国の際も輸入検疫が必要です。現地では注意すべき疾患が日本と異なりますし、動物病院では現地の言葉で話さなければいけません。
未婚のカップル
一緒に暮らして「2人で飼っている猫」の場合、転勤や引っ越しなどで離れて暮らすことになることも可能性としてゼロではありません。別れたときにどちらが飼うかは、特にもめがち。迎えると決まったなら、最悪の場合も想定して、どちらが飼い主なのかを決めておく必要があります。
高齢者の方
飼育放棄された犬や猫の約4分の1は飼い主の死亡や病気、入院によるものです。猫を家族に迎える場合は「猫を最期まで本当に看取ることができるのか」「ペット不可の病院や介護施設に入ることが決まった場合、代わりに飼ってくれる人がいるのか」を熟考してからにしましょう。
猫を迎える方法
保護猫の里親になる
一人でも多くの人が保護猫を家に迎えることを選択肢に入れることで、助かる命が増えます。
愛護センターや保護団体から保護猫を迎えるということも考えてみてください。
ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫のマッチングサイト「OMUSUBI(お結び)」にも、運命の子がいるかもしれませんので、ぜひ覗いてみてください。
OMUSUBIで保護犬猫を探す
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ブリーダーから迎える
特定の猫種を迎えたいという方は、信頼できるブリーダーさん(キャッテリー)から迎える方法もあります。実際にブリーダーの元へ見学に行くことで、育った環境を実際に知ることができます。また、育てる上でのアドバイスを聞くこともできます。
なかには利益目的の悪質なブリーダーもいます。そういったブリーダーは、遺伝病を考慮することなく危険な交配を行っている恐れがあるため、繁殖場を見学することでしっかり見極めましょう。
ペットショップから迎える
ペットショップにはさまざまな猫種がいます。その場で見たり触れたりすることができるため、お気に入りの猫を見つけることができるかもしれません。一方、ブリーダーと同様に、悪徳なペットショップもあります。ブリーダーの情報をきちんと伝えなかったり、安売りを謳い文句にしているようなペットショップは特に注意が必要です。
猫を迎えるまでに必要なもの
ケージ
猫の行動パターンは予測不可能です。留守の間に食器棚に登ってしまったり、電気のコードをかじってしまったりする子もいます。常にケージに猫を入れておく必要はありませんが、料理やアイロンをしている時など猫への注意がそれやすい時に、万が一の事故が起きてしまうことを防ぐためにもケージを用意しておきましょう。
キャリー
病院へ連れて行く際にキャリーケースは必須アイテムです。災害が起きた際に避難するためにも必要ですので、なるべく運びやすいものや広げて簡易的なケージになるものなど、必要な機能を備えているかを考慮しましょう。
トイレ
トイレ本体だけでなく、猫砂もさまざまなものがあります。猫が粗祖した場合は猫を叱るのではなくて、トイレや砂を変えて原因を探るようにしましょう。食器
猫に餌や水を与える際は単に食器を床に置くのではなく、猫が食べやすいように台の上に置くことをおすすめします。あらかじめ脚が付いている食器を使うのもよいかもしれません。
爪とぎ
猫の爪とぎはタワー型からベッドにも使えるドーム型まで形も素材もバリエーション豊富です。壁をガリガリしてしまう子には立てて使える爪とぎを用意してあげるなど、その子の性格に合ったものを選びましょう。
ベッド
ベッドも囲まれた空間が大好きな猫の習性にピッタリのドーム型のベッドから、優雅なハンモックタイプまでバリエーションがさまざまです。猫の好みが分かるまでは、複数のベッドを用意することをおすすめします。最初は見向きもしなかったのに、気付いたらお気に入りにの場所になっていたということもあります。
首輪・迷子札
猫は室内飼育が基本です。ペットの猫が脱走した場合、厳しい外の環境で暮らすことは難しいです。早く見つけてあげるためにも首輪と迷子札は常に付けましょう。「うちの子は大丈夫!」という油断が不幸な猫を生み出してしまいます。
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ノミ取り
ネコノミ(猫に付いているノミ)は猫にだけでなく、人間にも移ります。ネコノミは繁殖力が非常に高く、湿度などの条件が揃うと1日に約1000個の卵を生むとさえいわれています。猫を外から拾ってきた場合だけでなく、庭を散歩した後などにもノミ取りは必ず行うようにしてください。
猫を迎えてから必要になるもの
キャットフード
猫の体を作るのは、毎日の食事と言っても過言ではありません。 現に、猫の食事は「人間の残飯」だった時代から「猫の餌」へと変わり、最近はペットの家族化で「猫のごはん」に変わりつつあります。キャットフードとして「ドライフード(カリカリ)」は、保存しやすく食いつきも良いことから猫のごはんとして一般的になりましたが、高温加熱によって食材本来の栄養が失われ、添加物も多く含まれることから見直しが進んでいます。
実際に、市販のドライフードを製造する工程の1つである高温加熱処理が、タンパク質の品質劣化を招き、熱に弱いビタミンを破壊し、さらには発がん性物質を生成してしまうことが、研究により判明しています。
そこで生まれたのが素材本来の旨味や香りが楽しめ、余計な添加物も入っていない「フレッシュフード」と呼ばれる新鮮なごはんです。ペトコトフーズもその一つで、子猫からシニア猫(老猫)まで毎日のごはんにすることができます。もちろん総合栄養食で、主食としてもOKですし、トッピングとしてもご利用いただけます。
ペトコトフーズの公式HPを見る
歯ブラシ
歯周病になる猫は非常に多く、2歳以上の子の80%程度の猫が歯周病にかかっているといわれています。歯周病を予防するには、人間と同じように猫も歯磨きをすることが大切です。ヘッドが小さい人間の子供用歯ブラシでも代用できますが、磨きやすい動物向けの歯ブラシを選ぶことをオススメします。
歯磨き粉には歯石を取る成分が含まれているので、動物用の歯磨き粉を使って歯磨きをしましょう。
爪切り
野生の猫と違って木に登ったり狩りをしたりしないため、猫の爪は放っておくと伸びてしまいます。巻き爪になってしまう可能性もあるため、定期的な爪切りは欠かせません。
おもちゃ
狩猟本能をかき立てるネズミの形をしたおもちゃや鳥の羽が付いたおもちゃから、走るのが大好きな猫にピッタリなボール型のものまで、猫のおもちゃはバリエーション豊富です。おもちゃの好みは猫によってさまざまなので、複数のおもちゃを用意して好みを探るようにしましょう。
キャットタワー
ハンモックやトンネルなど多機能なものから、狭いスペースでも設置できるポール型のものまでいろいろな種類があります。猫のストレス解消やいたずらを防止するためにもキャットタワーは猫にとって必需品ですので、猫を迎えた際はできるだけ早めに用意してあげるようにしましょう。
ブラシ
毛の長さにかかわらずブラッシングをすることはとても大切です。季節の変わり目ごとに猫の毛は生え変わります。猫自身が毛づくろいをする前に飼い主さんがブラッシングをしてあげることで、猫が毛玉を吐くことを防ぐことができます。猫が普段手の届かない箇所もブラッシングしてもらえるので、気持ちよさのあまりに寝てしまう子もしばしば。
不妊去勢手術
野良猫の数を減らすために実施されているイメージの強い不妊去勢手術ですが、飼い猫も必須です。猫の繁殖力は非常に強く、多頭飼いをする場合は不妊去勢手術をしなければ一気に増えてしまいますし、脱走してしまえば不幸な猫を生む原因にもなってしまいます。
初心者にもおすすめの猫種
アメリカンショートヘア
アメリカンショートヘアは猫の中でもとても社交的で遊ぶのが大好きな猫種。
「時間があれば猫とずっと遊んでいたい!」という方におすすめの猫です。
ノルウェージャンフォレストキャット
ノルウェージャンフォレストキャットはとても優しい性格をしており、引っ掻いたり怒ったりすることもほとんどありません。
「猫とおっとりとした優雅な時間を過ごしたい」という方におすすめの猫です。
ロシアンブルー
ロシアンブルーはクールな見た目をしていますが、犬のような性格といわれるほど献身的な性格をしています。
繊細な一面も持ち合わせているので来客が多い家にはあまり向きません。「少し気まぐれなツンデレの猫が好き!」という方におすすめの猫です。
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猫を家族に迎えるということ
猫を家族に迎えると、猫は日々の生活に幸せを与えてくれます
猫を家族に迎えると、お金がかかり、長期の旅行には行けなくなります
初心者におすすめな猫種は「アメリカンショートヘア」「ノルウェージャンフォレストキャット」「ロシアンブルー」です
猫を迎えると、きっと素敵な生活が待っているでしょう。でも、いいことばかりではありません。
猫がいるからしなければいけないこと、制限されることがたくさんあります。猫がかわいいから飼うのではなく、猫が自分と暮らして幸せになれるかどうかを考えた上で決断できるといいですね。