犬は大根を食べても大丈夫!水分補給にぴったりだけど、注意点もあり
大根は、犬が食べても大丈夫な野菜の一つです。大根は水分量が多く、犬の体にも良い栄養がたくさん含まれています。しかし、甲状腺に問題があったり、アレルギーがあったりする場合は避ける必要があります。今回は、犬に大根を与える際の注意点や、大根の栄養素、与え方についてご紹介します。
目次 [開く]
犬は大根を食べても大丈夫

冬に旬を迎える大根は食物繊維やカリウム、ビタミンCが豊富で、犬が食べても大丈夫な野菜です。90%が水分で低カロリーな食材ですので、水分摂取が苦手な子やダイエット中の子にオススメです。
大根の栄養素
食物繊維は栄養として吸収されることはありませんが、血糖値の上昇を抑えて肥満を予防したり、大腸を刺激して便秘を改善したり、腸内細菌のエサになって腸内環境を改善したりしてくれます(※1)。大根には100g中5.1gも食物繊維が含まれ、キャベツの100g中1.8gと比べても豊富なことがわかります(※2)。カリウムは過剰な塩分を排出してナトリウムとのバランスを保ち、血圧を安定させる効果があります。ただ腎臓が弱っている場合はカリウムが過剰になり、心臓にダメージを与えてしまいます。腎臓に不安のある子は摂取量に気を付けましょう。大根には100g中190mgのカリウムが含まれます(※2)。
ビタミンCは白血球やリンパ球の働きをサポートし、免疫力を高めてくれます。抗酸化作用も強くがん予防やアンチエイジングの効果が期待されます。大根には100g中7mg含まれ、特に先端部と根元部分に多く含まれます。切り捨て過ぎないようにしましょう(※2,3)。
大根に含まれる消化酵素
大根には多様な消化酵素が含まれています。熱に弱いため、効果を期待する場合は生で食べさせてあげるといいでしょう。アミラーゼ
アミラーゼはデンプンを分解する酵素で、人の場合は唾液に含まれますが犬には含まれず、膵臓からしか分泌されません。穀物などデンプンを多く含むごはんを食べた際に、胃腸の消化吸収をサポートしてくれます。プロテアーゼ
プロテアーゼはタンパク質を分解する酵素です。犬は雑食動物ですがもともと肉食だったことからタンパク質の要求量が多く、酵素が消化吸収を促進することで肝臓や腎臓の負担軽減につながります。辛み成分「イソチオシアネート」
大根の辛みはイソチオシアネートという成分によるもので、根っこ側に多く殺菌作用や発がん抑制効果が期待されます(※)。イソチオシアネートは細胞が壊れた際に生成されるため、大根おろしにすることで多く摂ることができます。「大根おろしに医者いらず」と言われるゆえんです。ただし、胃腸が弱っていたり下痢をしたりしている場合は刺激が強すぎてしまいます。与えすぎないよう注意してください。
※参照:「イソチオシアネートによるがん予防の可能性」
犬に大根を与える際の注意点

総合栄養食へのトッピングやおやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。1日の最適カロリー量はペトことオリジナルのドッグフード「PETOKOTO FOODS」の「フード診断」で簡単に計算することができます。

フード診断を受けてみる
アレルギーの可能性
アレルギーは、生まれつきの体質による先天性アレルギーと、長い期間同じ食材を食べることにより発症する可能性がある後天性アレルギーがあります。大根を初めて与える際は、少量からスタートしましょう。以下の症状が見られた場合は、アレルギーの可能性があります。
- 下痢
- 嘔吐
- 皮膚のかゆみ
- 元気がない
- 目の充血
大根を食べた際に上記のような症状が現れた場合は、獣医師に相談しましょう。
消化不良に注意
犬は肉食に近い雑食動物なので、野菜の消化を得意とした体内構造にはなっていません。そのため、大根を大量に与えてしまうと、消化不良を起こしたり、胃腸に負担をかけてしまったりする恐れがあります。また、大根の辛味成分でもあるイソチオシアネートは、胃腸を刺激する可能性があります。下痢や嘔吐につながることもあるので、与え過ぎには注意が必要です。
甲状腺に問題がある犬には与えない
大根はアブラナ科の野菜です。アブラナ科に含まれるゴイトロゲン(グルコシノレート)は、ヨウ素の吸収を阻害する働きがあるといわれています。また、甲状腺ホルモンの分泌に悪影響を及ぼし、甲状腺に負担をかけてしまう可能性があります。大根の与え方

Photo by totti_tsuruさん Thanks!
大根を犬に与える際は、皮を剥き、食べやすいように小さく切ってあげると良いでしょう。消化も良くなり、喉に詰まらせる危険性もなくなります。
また、大根の葉っぱにもビタミンやミネラルが豊富に含まれており、犬が食べても大丈夫です。葉っぱを与える際は、茹でて細かく刻んでから与えるようにしましょう。
大根おろしにする
大根には、大根おろしにすることで活性化する消化酵素が含まれており、食事の消化吸収をサポートしてくれます。すりおろすことで、消化しやすくなり、喉に詰まらせる心配もなくなるでしょう。しかし消化酵素は熱に弱いため、大根おろしを与える際は生のまま与えましょう。
切り干し大根も細かく刻んで
大根を天日干しした切り干し大根は、甘みが増し栄養価も高まっています。犬に与えても大丈夫な食材ですが、与える際は水で戻し、細かく刻んでから与えましょう。お刺身のつまはNG
お刺身のつまは細く切った大根なので、成分自体には問題ありません。しかし、魚の種類によって栄養の吸収が阻害される場合もあります。お刺身のつまは与えないようにしましょう。まとめ

甲状腺に問題がある犬には与えない
実も葉っぱも、与える際は細かく刻む
大根おろしにしてあげると、消化酵素も摂取できる
水分補給にもぴったりな大根ですが、与え過ぎるとお腹を壊してしまう原因になりますので、注意してあげてくださいね。

>> 詳しくはこちら <<