こんにちは、ペット栄養管理士でペトコトフーズお客さま担当の甲斐です。ペトコトフーズをご購入いただいている飼い主さまの4割が偏食・少食の悩みをお持ちなのですが、実は私自身も長年、同じ悩みを抱えていました。
今回は、悩める飼い主さまの気持ちが少しでも軽くなることを願って、多くのお客さまの実体験や獣医師・ドッグトレーナーの知見を交えながら、偏食・少食と向き合う飼い主さま向けに「オススメの食べさせ方」をご提案します。
偏食・少食の悩みを「食べさせ方」で改善しようとする前に、必ず「病気が隠れていないか」を調べる必要があります。まずはかかりつけの獣医師さんに相談して、食べない原因が病気ではないことを確認しましょう。
みなさんは愛犬の健康に関わる以下のようなポイントを定期的にチェックできていますでしょうか?
今回は、悩める飼い主さまの気持ちが少しでも軽くなることを願って、多くのお客さまの実体験や獣医師・ドッグトレーナーの知見を交えながら、偏食・少食と向き合う飼い主さま向けに「オススメの食べさせ方」をご提案します。
偏食・少食で悩む前に大切なこと
ハンガーストライキ中のくろまめちゃん
偏食・少食の悩みを「食べさせ方」で改善しようとする前に、必ず「病気が隠れていないか」を調べる必要があります。まずはかかりつけの獣医師さんに相談して、食べない原因が病気ではないことを確認しましょう。
愛犬のことを正しく知る
意外なことに、偏食や少食で悩む飼い主さんの愛犬は、普通体型からやや肥満であることが少なくありません。これには以下どちらかの理由が考えられます。- 飼い主さんが「愛犬は少食だ」と思い込んでいる。
- 運動量が不足しているせいでお腹が空いていない。
※痩せている犬やパピーの場合、食事量が不足すると低血糖など命に関わる場合があります。食べさせることを最優先してください。
みなさんは愛犬の健康に関わる以下のようなポイントを定期的にチェックできていますでしょうか?
- 現在の体重
- 適正体重との差
- 正しい食事量
- 正しい運動量
犬が偏食・少食になる原因
いろいろなごはんを試しても最初だけで続かなかったり、おやつやトッピングは食べるのにごはんは食べなかったりといった経験ありませんか? それらの理由は、大きく二つ考えられます。
- 病気や老化によって食欲が失われている。
- お腹がいっぱいで食事を必要としていない。
体調不良で単純に食欲がわかない日もあると思いますが、急に食欲が落ちて何日も続く場合は病気の可能性があります。また、病気ではありませんが犬も年を取れば人と同じように油が苦手になったり、固いものが食べにくくなったりします。これは老化による正常な変化と言えます。
しかし若い時から偏食の犬が年を取って病気になると、余計に食欲が弱まって病気に打ち勝つ丈夫な体作りができなくなるリスクがあります。さらに、療法食は通常のごはんと比べて味気ない場合が多く、療法食を食べないことで病気の改善つながらないこともあります。
偏食は悪化する!?
ごはんを食べない(飼い主さんがそう思い込んでいるだけのケースもあります)愛犬を前にした飼い主さんは、「何とかしなければ!」と焦って偏食を悪化させる行動を取ってしまうことがあります。以下に心当たりがある方は注意が必要です。- ごはんを食べないとすぐおやつや好物を与えてしまう。
- 食べるごはんはないかとコロコロ変えてしまう。
- 愛犬が食事に集中できない環境で与えてしまう。
- 食べないことを怒ったり、無理に食べさせようとする。
愛犬がごはんを食べないことに危機感を持つ飼い主さんも多いとは思いますが、大事なのは「焦らないこと」です。飼い主さんの焦りは愛犬にも伝わり、余計に食事の楽しさが失われてしまうかもしれません。対処法を解説しますので、愛犬とのコミュニケーションを大切にしながら取り組んでいただければと思います。
偏食・少食の対処法
偏食・少食の対処法として、3つのステップに分けて紹介します。
- STEP 1:愛犬の最適な食事量を把握する。
- STEP 2:食欲を高めるアクションを取る。
- STEP 3:食欲以外の動機付けを高める。
STEP 1:愛犬の最適な食事量を把握する
愛犬の食事量に過不足がないかを知るためには、まず1日の最適カロリー量を計算する必要があります。愛犬の最適カロリー量を知りたい方にオススメなのがペトコトフーズの「フード診断」機能(無料)です。生年月日や体型、活発な子かどうかなど10個の質問に答えるだけで、1日の最適カロリーを無料で自動計算することができます。
最適カロリーを計算する
ペトコトではトッピングやおやつは1日の最適カロリー量の10%以内にすることを推奨していますが、偏食の悩みがある場合はいったん控えましょう。以下のような可能性があるためです。
- おやつの量が多すぎてお腹いっぱいになっている。
- ごはんを食べなければおやつが食べられると学習している。
STEP 2:食欲を高めるアクションを取る
運動量が足りていない犬は、体重増加を抑えるために食事量を自制している可能性があります。アンケート調査でも、飼い主さんが偏食・少食だと考える犬の6割以上に運動量不足の疑いがありました。私たちが運動するとお腹が空くように、犬も運動量を増やすことで食欲が増します。 特に食事前に散歩をすることで「食べる」ということの習慣化が強くなります。食事前の散歩が難しい場合は、1日の散歩時間を少し増やすだけでも食欲増進の効果が期待できます。
偏食時の散歩量目標
- 小型犬:30〜60分の散歩を1日2回
- 中〜大型犬:60分以上の散歩を1日2回
ごはんを与える際は、置きっぱなしにすることはNGです。15〜30分置いても食べない場合は、片付けてしまいましょう。「ごはんだよ」と出して食べなかったら下げる、というのを1日2〜3回繰り返すことで自然と食べるようになります。
最初の半日〜丸一日は食べないかもしれません。「かわいそう」と思っておやつや嗜好性の高い食べ物を与えたくなるかもしれませんが、そこはグッとこらえて我慢です。与えてしまえば、犬は「やっぱり待っていれば美味しいものが食べられるんだ」と学習してしまいます。
ただし、丸二日食べない場合は拒食症のような病気の可能性も出てきますので、おやつでも何でもいいので食べさせてください。かかりつけの先生に相談し、行動診療科の獣医師やドッグトレーナーにも相談することをお勧めします。
STEP 3:食欲以外の動機付けを高める
ワンちゃんによっては環境のせいで食事に集中できていない場合があります。例えば食事をする場所に外から物音(車や人の行き交う音、工事の音など)がしていたり、キッチンから良い匂いがしていたりしないでしょうか? 飼い主さんが必要以上に話しかけることも集中できない原因になります。ケージやクレートなど、安心して食事に集中できる場所を用意してあげましょう。そして食べたら少し大げさに褒めてあげましょう。「モノを与えること=犬の報酬」と思い込んでいる方も少なくないのですが、ワンちゃんにとって大好きな「飼い主さんに褒められるコト」は十分な報酬になります。
ただし、何が報酬になるかは犬ごとに異なり、間違った報酬を与えてしまうとストレスになって余計に食べなくなってしまう可能性もあります。悩む場合は、問題が悪化する前に行動診療科の獣医師やドッグトレーナーにも相談することをお勧めします。
今日から試してほしい「オススメの食べさせ方」
【温めて香りを引き立たせる】
犬は人の1億倍の嗅覚があると言われており、匂いを嗅ぐことで食欲が刺激されて食べ始めるケースがあります。ごはんを人肌程度に温めるか、白湯をかけてふやかしてあげるなど、香りを引き立たせるための工夫をすることが効果的です。
【一口手につまみ、おやつのように与えてあげる】
おやつを与えるような仕草で、一口与えてみてください。小さく手につまみ、愛犬に少し見せた上で「マテ」をします。「ヨシ」と声をかけると、食べてもいいものなんだと理解して食べ始めてくれます。一口食べると食欲が刺激されるため、多くの犬にとって効果的な方法です。【上顎にごはんを少しつけてあげる】
動物病院でしばしば行われる処置として、「強制的に一口食べさせる」という方法があります。一口食べると食欲が刺激されて食べてくれることが多いためです。ご自宅で行うと喉に詰まらせてしまう恐れがありますので、上顎に少しごはんをつけて舐めさせるという手段が効果的です(上顎にごはんをつけると、ペロッと舐めてくれます)。味覚が脳に伝わり食欲が増進され、多くのワンちゃんが食べ始めてくれます。
【数日単位で味変する】
食事の刺激が少なくなると、食べ飽きしてしまう恐れがあります。人も代わり映えのない食事が続くと、食欲が失われますよね。食べてくれるごはんを何種類か用意し、一つのごはんを3〜5日前後連続で与えたら他のごはんに切り替えます。毎日変えてしまうと偏食が悪化するため、数日単位で切り替えることが大切です。例えばペトコトフーズでは4種類のメニューをご用意していますので、1週間ごとに変えてあげるとちょうど1カ月で1周し、食べ飽きしにくくなります。
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【鶏肉の茹で汁をかけてあげる】
どうしてもごはんのままでは食べてくれない場合はスープのトッピングを推奨します。総合栄養食に加えてササミなどの食材をそのままトッピングするとリンやミネラルなどの栄養が過多になる恐れがあるため、香りがついた茹で汁で嗜好性を高めてあげると良いでしょう。
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偏食・少食の愛犬との向き合い方
ごはんをきちんと食べてくれないと、必要な栄養が不足しないか不安な気持ちになりますよね。食べない時間が続いて胃液を吐いてしまったり、持病や疾患への影響が懸念される場合をは特別ですが、それ以外のケースで重要なことは飼い主として愛犬の体質を理解し、根気強く与えたい食事と向き合うことです。
食べないからといって、嗜好性を高める添加物に頼ったごはんを与えたり、おやつがメインになってしまっては、健康的な食生活とは言えません。
犬はとても頭が良い動物のため「これがあなたのごはん」ということを、2カ月以上の期間をかけて根気強く学習させるつもりで、愛犬の身体にとって良いと思う食事を与えてあげてください。
同じ悩みを持つ仲間としてお力になれることがあれば、以下のサポート窓口よりいつでもご相談くださいね。
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犬の偏食について、YouTubeのPETOKOTOチャンネルでは獣医師の佐藤先生が原因や対処法を解説しています。ぜひ以下の動画も参考にしてください。
ご満足いただけなかった場合は初回配送分に限り、全額返金いたします。ぜひ一度お試しください。
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