シニア犬(老犬)の食事|手作りの注意点や食べさせ方を栄養管理士が解説【獣医師監修】

シニア犬(老犬)の食事|手作りの注意点や食べさせ方を栄養管理士が解説【獣医師監修】

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若いときは何でも食べていた愛犬がシニア期(老犬期)になって「ごはんを全く食べない」「食べてもすぐ吐く」「おやつしか食べない」と悩む飼い主さんは少なくありません。手作り食に挑戦する方もいると思いますが、食事量や回数、器の高さなど食べさせ方に注意点があります。シニア犬(老犬)の食事について、佐藤獣医師監修のもとペット栄養管理士が解説します。#犬の食育

シニア犬(老犬)の食事の注意点

ダックスフンドの老犬

シニア期の始まりは小型犬だと6〜7歳中・大型犬だと5〜7歳くらいです。最近は犬も高齢化が進み、シニア期に入ったといってもそれまでと何も変わらず元気な子がほとんどでしょう。

そのためシニア期をさらにわけて、小型犬だと11歳くらいから、中・大型犬だと8歳くらいからを「老齢期」、または「高齢期」「老犬期」と呼ぶこともあります。

シニア初期の食事

PETOKOTO FOODSの匂いを嗅ぐ2匹の犬

シニア期に入ると以前に比べて活動量が減ってきます。一方で食欲には変化が無い場合もあり、食事量が変わらないまま消費量だけが減ってしまうと肥満につながります。

シニア期は重くなった体を支える筋肉や骨が弱くなっていきますので、少しの肥満でも関節や心臓など体への負担が大きくなります。ごはんは1日の最適カロリー量を超えないようにして、おやつもその10%以内に収まるように与えるようにしましょう。

1日の最適カロリー量は「PETOKOTO FOODS」の「フード診断(無料)で簡単に計算することができますので、ぜひ参考にしてください。

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PETOKOTO FOODS


シニア中期の食事

シニアのシュナウザー

シニア中期になると消化や味覚・嗅覚の機能低下によって食欲に変化が出てきます。肥満より体重の減少が問題になってくるでしょう。少しずつ減少するのは正常な老化ですので問題ありませんが、急激な体重減少は病気の可能性があり注意が必要です。

食欲が低下していくとき特に大切なのは、タンパク質の摂取です。特に動物性のタンパク質が重要で、ドッグフードを選ぶ際は原材料の最初が肉類になっているものを選ぶのが良いでしょう。大豆やトウモロコシなども植物性のタンパク質を含みますが、食物繊維も多くタンパク質の消化吸収率が下がります。

PETOKOTO FOODSのお客さまの中にも、シニアになった愛犬の健康を維持するため「新鮮な食材を使ったごはんを食べさせてあげたい」という方が少なくありません。フード選びの際は「良質な肉」を使ったものものを選ぶようにしましょう。


老齢期の食事

老犬

老齢期になると消化や代謝の機能低下だけでなく、歯が悪くなったり唾液分泌が減ったりして食事量も減少します。飼い主さんの悩みも「食が細い」から「ごはんを食べない」に変わっていきます。引き続き良質なタンパク質が摂れるフードを優先しつつ、今度は食べてもらうための工夫が必要になってきます。

ドライフードを食べさせている場合は、ふやかして食べやすくしたり、温めて匂いを出すことで食欲を上げることができます。老齢期は食欲だけでなく水分摂取も減りますので、形状としてはドライフードよりウェットフードのほうがオススメです。


シニア犬(老犬)の手作りごはんの考え方

犬たちがPETOKOTO FOODSを食べる様子

ごはんを食べない愛犬や病気で食事制限が必要になった愛犬のために、手作りごはんに挑戦しようと考える飼い主さんも少なくありません。ただ、PETOKOTOでは毎日のごはんを手作りにすることを推奨していません。その理由は、栄養バランスを保つことが非常に難しいからです。

人の食事と犬の食事は似ているようで、異なる部分があります。犬に食べさせてはいけない食材や摂りすぎてはいけない栄養素、不足してはいけない栄養素を知らなければいけません。良かれと思って始めた手作りごはんが原因で愛犬が体を壊してしまったという話は決して珍しくありません。

ただし、手作りごはんそのものが推奨できないわけではありません。手作りごはんを食べている犬のほうが3年近く長生きしたという調査結果もありますので(※)、犬の栄養学をしっかり学んだり、「PETOKOTO FOODS」のようなフレッシュタイプのごはんを利用したりするといいでしょう。


シニア犬(老犬)にオススメの栄養や食材

手作りごはんに挑戦したり、フレッシュタイプのごはんを選ぶ際は以下の成分や食材が含まれているかを確認するといいでしょう。

動物性タンパク質

肉食寄りの犬にとって動物性タンパク質は重要な栄養です。牛肉や豚肉、鶏肉、魚肉などの肉や、卵など、アレルギーに気をつけて多く含まれるドッグフードを選ぶようにしましょう。


オメガ3脂肪酸

魚油(フィッシュオイル)に多く含まれることでも知られるオメガ3脂肪酸(DHAやEPA)には、抗炎症作用のほか心疾患やがんの予防効果があるとされています。認知機能の改善にも期待ができ、シニア期は特にオススメの栄養です。

※参照:「オメガ3系多価不飽和脂肪酸(オメガ3系脂肪酸)」(犬と猫の栄養成分辞典)

抗酸化食品

呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部は活性酸素に変化し、老化やがんの原因になります。年を取ると体内の抗酸化酵素が少なくなるため、ブロッコリーやニンジン、リンゴ、サツマイモ、シイタケ、えのき、海苔などの抗酸化作用の高い食材を食べることが重要です。

食物繊維

ダイエットの際にもオススメの食物繊維は、腸内環境を良くしてくれます。近年の研究で腸内環境が全身に与える影響は非常に大きいことがわかってきています。摂り過ぎも良くありませんが適度に摂ることが健康につながります。食材としては納豆やヨーグルト、モロヘイヤがオススメです。


シニア犬(老犬)が全く食べない場合に考えられる理由

PETOKOTO FOODSを食べるフレブル

若いときは何でも食べていたのに、シニア期(老犬期)になって全く食べなくて困っている飼い主さんも多いと思います。まずは、食べない理由を確認することから始めましょう。

1. 病気の可能性

急に食べなくなったり、食べない以外にも変化が見られたりする場合は病気の可能性があります。「水も飲まない」「元気がない」「震える」といった場合は緊急性が高い可能性がありますので、様子見をせずに動物病院へ行くようにしてください。詳しくは以下の関連記事も参考にしてください。


2. 油が体に合わない

特にドライフードを与えている犬の場合になりますが、食いつきを良くするために添加(オイルコーティング)される動物性油脂が年齢とともに体に合わなくなったり、好みに合わなくなったりしている可能性があります。「PETOKOTO FOODS」のようなフレッシュタイプがオススメですが、最近ではオイルコーティングをしていないドライフードも販売されていますので試してみるといいでしょう。

3. カリカリが食べにくい

こちらもドライフードを与えている犬の場合になりますが、顎の筋肉が弱くなっていたり、歯周病や口内炎、喉の炎症などの痛みがあったりして食べにくい場合があります。犬は人と違って食べ物を噛み砕く必要はありません。ウェットフードや飲み込みやすいサイズのドライフードに変えてみるといいでしょう。

4. 口に合わない

単純に美味しくないと思っていたり、食べなければもっと美味しいごはんが食べられると思っていたりして食べない可能性もあります。特に「ごはんは食べないけどおやつは食べる」という犬に多い理由かもしれません。「ごはんを変えると何日かは食べてくれるけど、すぐ飽きてしまうのでコロコロ変えている」という飼い主さんも要注意です。

愛犬は食べなければ「もっと美味しいごはんが出てくる」「違うごはんが出てくる」「おやつがもらえる」と学習しているかもしれません。こうなると飼い主さんが覚悟を決めて「これがあなたのごはん」と教え直さなければいけませんが、食べないシニア犬(老犬)を前になかなか難しいと思います。

ストレスが溜まっている状況は飼い主さんにも犬にも良くありませんので、悩みすぎる前にドッグトレーナーや獣医師に相談することをオススメします。

シニア犬(老犬)のごはんの食べさせ方

PETOKOTO FOODSを食べる犬

ここまで「何を食べさせるか」について説明しましたが、「どう食べさせるか」も重要です。特に食べたくても食べられない状況を作ってしまうとかわいそうですので、シニア犬(老犬)にとって快適な食事環境を作ってあげてください。

1. 器を食べやすい高さにする

ごはん皿を床に置いてごはんを食べさせている方もいると思いますが、理想的なお皿の高さは肩の高さです。犬が少し下を向いて食べられるくらいがちょうど良いでしょう。犬も年を取ると筋肉が少なくなって姿勢や飲み込むのがつらい可能性があります。食事台で楽な姿勢になる高さにしてあげましょう。

寝たきりになって食べられない場合は、注射器を使って流動食を与えます。間違った与え方をすると窒息する可能性もありますので、獣医師の指示に従うようにしてください。


2. 食事回数は愛犬に合わせる

犬の食事は1日2回が一般的です。空腹の時間が長くなってしまうため2回より少なくしてはいけませんが、逆に2回より多くしてはいけないということはありません。特に犬は量より回数に満足感を得るため、量を変えずに回数を増やすことはダイエットにもつながります。

シニアになると1回に食べられる量が少なくなりますので、1回に食べる量だけ食べさせて3回、4回と回数を増やしてあげるといいでしょう。ただし、ごはんを出したまま(いわゆる置き餌)は衛生面で良くありませんので、必ず一定時間置いて食べなければ片付け、改めて新鮮なごはんを出すようにしてください。

3. 食欲をそそる工夫をする

年を取れば消化機能が落ちて油が苦手になったり、味覚や嗅覚が鈍くなって今まで食べていたものが美味しく思えなくなったりします。新鮮な食材を使ったごはん、食材そのものの味や香りが楽しめるごはんを選んであげたり、少し温めて美味しごはんの香りが立つようにしてあげたりすると良いでしょう。

まとめ

PETOKOTO FOODSとチワワ
シニア期になったら活動量と食欲の変化に注意する
手作りごはんは犬の栄養学を勉強してから
良質な栄養が摂れる新鮮なごはんにする
水分量や食事台など食べさせ方にも工夫が必要
食べるのを忘れてしまうことがあるほど娯楽がたくさんある私たちと違って、犬にとっての食事は1回1回が楽しみな一大イベント。年を取っても美味しいごはんを楽しく食べてもらいたいですよね。シニア期にどんなごはんを食べるかで一緒にいられる時間も大きく変わってきます。愛犬の状態をよく観察して、どんなフードをどうやって与えるべきなのか、ぜひ工夫してみてください。


PETOKOTOFOODS
ご満足いただけなかった場合は初回配送分に限り、全額返金いたします。ぜひ一度お試しください。

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この記事を監修している専門家

佐藤貴紀獣医師

獣医循環器学会認定医

佐藤貴紀獣医師

獣医師(目黒アニマルメディカルセンター/MAMeC、隅田川動物病院、VETICAL動物病院)。獣医循環器学会認定医。株式会社PETOKOTO取締役副社長CVO(Chief veterinary officer)兼 獣医師。麻布大学獣医学部卒業後、2007年dogdays東京ミッドタウンクリニック副院長に就任。2008年FORPETS 代表取締役 兼 白金高輪動物病院院長に就任。2010年獣医循環器学会認定医取得。2011年中央アニマルクリニックを附属病院として設立し、総院長に就任。2017年JVCCに参画し、取締役に就任。子会社JVCC動物病院グループ株式会社代表取締役を兼任。2019年WOLVES Hand 取締役 兼 目黒アニマルメディカルセンター/MAMeC院長に就任。「一生のかかりつけの医師」を推奨するとともに、専門分野治療、予防医療に力をいれている。