ボーダーコリーの飼い方|性格・毛色・寿命・しつけ・かかりやすい病気などをトレーナーが解説
ボーダーコリーは賢く運動神経の良い犬種として知られ、アジリティーなどで活躍しています。飼い主さんと信頼関係を築いて、障害物をクリアしていく姿は憧れますよね。一歩で、賢い犬種だからこそ、しつけや訓練を怠るとトラブルの原因になってしまうこともあります。今回は、ボーダーコリーの歴史や性格、しつけやお手入れの方法などについてドッグトレーナーの長根が紹介します。
ボーダーコリーの基礎知識
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英語表記 | Border Collie |
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原産国 | イギリス |
サイズ | 中型犬 |
体高 | 約53センチメートル |
体重 | 約14~22キログラム |
寿命 | 約11~17年 |
ボーダーコリーは、英語では「Border Collie」と表記されます。また、ボーダーコリーのボーダーとは、「国境」「県境」という意味で、イングランドとスコットランドの国境地域にいた牧羊犬というのが名前の由来です。
ボーダーコリーの歴史
ボーダーコリーは、イギリス原産の牧羊犬です。その祖先犬は、スカンジナビア半島にいたバイキングがイギリスに持ち込んだ、トナカイ用の牧羊犬だったといわれています。その後、イギリス土着の牧羊犬やラフ・コリーの祖先の血が入り、現在のような姿となりました。ラフ・コリーがショーに出るようになった一方で、ボーダーコリーは作業能力のみが重視されたため牧場などで飼われ、都市に住む人や国外の人に知られる機会は多くありませんでした。そのため純血種として認定されるのは遅く、ワーキング・トライアル(人のために仕事をしてきた犬の競技会)やオビディエンス・トライアル(服従訓練の競技会)がショーとして行われるようになって、ボーダーコリーは公認犬種となりました。
ボーダーコリーの性格や特徴

ボーダーコリーの性格は明るく従順で、さまざまな犬種の中でもトップクラスの賢さを持っています。鋭敏で訓練をこなす忍耐力があります。ボーダーコリーはとても賢いので、しつけや訓練を怠ると逆に「この人には従わなくても大丈夫」と判断されてしまい、問題行動へつながってしまう可能性があります。元々牧羊犬として活躍していた犬種なので、運動能力も高いです。しつけや訓練、適度な運動をさせてあげましょう。
適度な筋肉を持ち全身整った体形をしており、とても優雅な印象を与える犬種です。尻尾は長く垂れ、先端部だけ少し上向いているのが特徴です。
ボーダーコリーの被毛の種類
日本でよく飼われているのはボーダーコリーはロングコート(長毛)がほとんどですが、他にもミディアムコート(中毛)とスムースコート(短毛)のボーダーコリーがいます。ロングコート
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ミディアムコート

ボーダーコリーの毛色の種類
一般的なブラック&ホワイトの他に、レッド&ホワイト、チョコレート(茶色)&ホワイト、トライカラー、ブルーマールなどがあります。ブラック&ホワイト
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日本ではボーダーコリーといえばブラック&ホワイトの毛色をイメージする人が多いのです。
レッド&ホワイト
コントラストのはっきりした黒も素敵ですが、レッド(赤毛)の毛色も柔らかな印象できれいです。
チョコレート(茶色)&ホワイト
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チョコレート(茶色)のボーダーコリーもいます。
トライカラー
トライカラーとは3色の毛色が入ったカラーを指します。基本的には白をベースにブラウンやブラックの毛色が入っていることが多いです。
ブルーマール
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ブルーマールは黒とブルー(灰色)のまだら模様な毛色のことを指します。
ボーダーコリーの育て方

最も作業能力の高い牧羊犬として活躍してきたボーダーコリーは、運動量が必要な犬種です。毎日の散歩は1回を30〜60分を目安に、朝と夕方など2回にわけて行ってあげるといいでしょう。しかし持久力があり、速く走ることが得意な犬種なので、ただ歩くだけの散歩ではなかなか疲れてくれません。広い庭で走らせてあげたり、休みの日にはドッグランに連れていったりして存分に走らせて発散させることが大切です。運動不足からのストレスは問題行動に発展してしまう恐れもあります。
ボーダーコリーのしつけ方
とても賢いボーダーコリーは、飼い主の日々の何気ない動きも覚えてしまうほど学習能力の高い犬種です。その分しつけはとても大切なので、飼う前からどんなしつけが必要なのかをしっかりと把握しておく必要があります。中型犬のボーダーコリーは体力もあり力も強いので、散歩のときに引っ張らないようにする子犬の頃からの練習や、吠えや噛み癖、人への飛びつきをしないようにしつけていくことも必要です。ボーダーコリーのしつけ方について、ドッグトレーナーの西岡先生に解説していただきましたので、関連記事もぜひ参考にしてみてください。
ボーダーコリーのお手入れ
トリミングカットの必要はない犬種ですが、ダブルコート(太くて硬い毛と細くて柔らかい毛)で絡まりやすいのでブラッシングやシャンプーなどのグルーミングはこまめにやってあげましょう。ボーダーコリーがかかりやすい病気
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ボーダーコリーは、コーリー特有の「コリー眼異常」や運動障害、知的障害、視力障害などの症状が発現し、症状が進行すると死に至る「セロイドリポフスチン症」になりやすいです。また、大型犬に多い「股関節形成不全」や「皮膚炎」も気を付けたい病気です。
ボーダーコリーをもっと知る
ボーダーコリーについてもっと知りたい人や、これからボーダーコリーを飼いたいと思っている人のために動画やブログ、飼い主さんの声をまとめました!飼い主さんの声

男性 飼育歴:15年
- ボーダープロフィール
- 年齢:15歳
- 性別:オス
- 名前:ジャック
もともと可愛くて好きだったのと、知り合いのブリーダーで子犬が産まれたので、家族に迎えて15年間過ごしました。ジャックとは一緒に海に行ったり、バーベキューしたりと楽しい思い出が多いですが、問題行動も多くありました。子犬の頃は吠えや噛み癖がひどく、遊びに来た友達を噛んでしまったこともありました。自分自身も咬まれて流血したこともあり、トレーナーさんにお願いしてしつけてもらいました。ボーダーコリーは、しつけが大切だと感じます。また、家の庭で遊ばせていた時、車が通ると垣根を飛び越えて追いかけてしまうほど動くものを追うのが好きで、運動能力の高い犬でした。
ボーダーコリーの迎え方は?
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ボーダーコリーを家族に迎えたいと考えた時、迎え方はペットショップだけではありません。どこから迎えるのかによって値段も変わってきますので、一つずつ紹介します。
ボーダーコリーの価格の相場
一般的な価格の相場は10~30万円ほどでありますがどこから迎えるか、血統や毛色によっても値段が変わってきます。保護犬から迎える
保護され新しく里親を探している犬は雑種だけでなく、血統書のある犬も多くいます。ペトことの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI」(お結び)も、ぜひ覗いてみてください。
ブリーダーから迎える
現在ではスポーツドッグとして人気の犬種なので、ドッグスポーツを楽しんでいる人では良い血統の子や好きな毛色の子をブリーダーから迎える人が多いようです。ブリーダーさんからアドバイスがもらえたり、子犬の両親が見れたりするのもブリーダーの魅力です。ペットショップから迎える
基本的に生後2~3カ月ごろの販売が多く、4カ月を過ぎてくると値段がだんだんと下がってくることがほとんどです。しかし、中型犬や大型犬はペットショップにいることが少なく、種類もいないので同じ犬種同士で比べることができないということがあります。ボーダーコリーとスポーツを楽しもう!

運動神経抜群のボーダーコリーと一緒に楽しむにはドッグスポーツがおすすめです! ドッグスポーツは主に「アジリティー」「フライングディスク」「フライボール」などがあり、どれも競技大会がありますので一緒に目指してみるのもいいかもしれませんね。一緒にトレーニングしていくことでコミュニケーションや絆が深まります。愛犬にとってどのドッグスポーツが合っているか試してみるのもいいですね!
なお、本稿は以下を参照して執筆しています。