
テリアってどんな犬?性格や特徴、代表犬種をなどを紹介
ワイアーフォックステリアやボストンテリア、ヨークシャーテリアなど、名前にテリアが含まれる犬種は多いです。畜犬団体の国際的な統括組織「国際畜犬連盟」(FCI)は、10に分類した品種グループのうち第3グループを「テリア」としています。今回は、その「テリア」の意味や性格(気質)、特徴などを紹介します。
テリア犬の歴史

テリアは英語で「Terrier」と書き、ラテン語で「土」や「地面」を意味する「terra」に由来します。
土を掘る能力に優れ、巣穴にいるネズミやキツネ、アナグマなどの狩猟犬として使役されていました。
イギリスやアイルランドで飼われ始めたとされ、1560年にイギリスの医師が著書でテリアについて言及しています。
狩猟犬としての能力の高さから、ケリーブルーテリアやエアデールはカワウソの狩猟でも重宝されました。
さまざまな地域で駆除犬として飼われるようになり、狩猟犬だけでなく闘犬としても飼われてきましたが、現在ではコンパニオンアニマルとして人気犬種になっています。
テリア犬の気質や特徴

テリア犬の性質
テリア犬は本能のままに生きるという言葉がふさわしいかもしれません。「頑固」「勇敢」「大胆」「機敏」「活発」「忠実」などの特徴的な性質を持ち、これら6つの特徴を「テリアキャラクター」といいます。
獲物を捕まえやすくするため、基本的に爪が固いのが特徴です。
テリア犬の分類
2006年に実施された遺伝子解析テストでは、ほとんどのテリア犬種は「狩猟犬」の部類にグルーピングされましたが、いくつかのテリア犬種は「ポメラニアン」や「ラブラドール・レトリーバー」と同じ「マスティフ」の部類にグルーピングされました。また「チベタンテリア」は「ペキニーズ」と同じく、アジアンやアフリカの部類にグルーピングされました。
テリア犬の基礎知識
体高は、テリア犬種によって異なり、体重は3〜30kgまでと幅広いです。寿命も犬種によって異なりますが、10〜15歳といわれています。色も白や黒、茶などさまざまで、毛質もワイヤーヘアーからショート、ロングまでさまざまです。
テリア犬の代表種(狩猟犬)
ジャックラッセルテリア

ラットテリア
パターデールテリア
テリア犬の代表種(短足)
ケアンテリア
スコティッシュテリア
ダンディディンモントテリア
ウエストハイランドホワイトテリア
テリアとブルドッグの掛け合わせ
ボストンテリア

ブルテリア

スタッフォードシャーブルテリア
トイテリア
イングリッシュトイテリア
ヨークシャーテリア

国によってテリア犬のグルーピングが異なる?

アメリカンケネルクラブは「ミニチュアシュナウザー」をテリア犬のグループに入れていますが、日本やイギリスのケネルクラブは入れていません。
また「ボストンテリア」はテリア犬種ですが、日本は「愛玩犬グループ」に、アメリカは「非スポーツグループ」に入れています。
ジャパンケネルクラブが登録するテリア犬種
- アイリッシュソフトコーテッドウィートンテリア
- アイリッシュテリア
- アメリカンスタッフォードシャーテリア(ピットブルテリア)
- ウエストハイランドホワイトテリア
- ウェルシュテリア
- エアデールテリア
- オーストラリアンシルキーテリア
- オーストラリアンテリア
- ケアーンテリア
- ケリーブルーテリア
- シーリハムテリア
- ジャーマンハンティングテリア
- ジャックラッセルテリア
- スカイテリア
- スコティッシュテリア
- スタッフォードシャーブルテリア
- スムースフォックステリア
- ダンディディンモントテリア
- トイマンチェスターテリア
- 日本テリア
- ノーフォークテリア
- ノーリッチテリア
- パーソンラッセルテリア
- ブルテリア
- ベドリントンテリア
- ボーダーテリア
- マンチェスターテリア
- ミニチュアブルテリア
- ヨークシャーテリア
- レークランドテリア
- ワイアーフォックステリア
アメリカンケネルクラブが登録するテリア犬種
- エアデールテリア
- アメリカン・ヘアレス・テリア
- アメリカンスタッフォードシャーテリア(ピットブルテリア)
- オーストラリアンテリア
- ベドリントンテリア
- ボーダーテリア
- ブルテリア
- ケアーンテリア
- セスキーテリア
- ダンディディンモントテリア
- グレンオブイマールテリア
- アイリッシュテリア
- ケリーブルーテリア
- レイクランドテリア
- マンチェスターテリア
- ミニチュアブルテリア
- ミニチュアシュナウザー
- ノーフォークテリア
- ノルウィッチテリア
- パーソンラッセルテリア
- ラットテリア
- ラッセルテリア
- スコティッシュテリア
- シーリハムテリア
- スカイテリア
- スムースフォックステリア
- ソフトコーテッドウィートンテリア
- スタッフォードシーブルテリア
- ウェルシュテリア
- ウエストハイランドホワイトテリア
- ワイアーフォックステリア
イギリスのケネルクラブが登録するテリア犬種
- エアデールテリア
- オーストラリアンテリア
- ベドリントンテリア
- ボーダーテリア
- ブルテリア
- ケアンテリア
- チェスキーテリア
- スムースフォックステリア
- ダンディディンモントテリア
- ワイアーフォックステリア
- グレンオブイマールテリア
- アイリッシュテリア
- ジャックラッセルテリア
- ケリーブルーテリア
- レイクランドテリア
- マンチェスターテリア(トイマンチェスターテリア)
- ノーフォークテリア
- ノルウィッチテリア
- パーソンラッセルテリア
- スコティッシュテリア
- シーリーハムテリア
- スカイテリア
- ソフトコーテッドウィートンテリア
- スタッフォードシェーテリア
- ウェルシュテリア
- ウエストハイランドホワイトテリア
テリアのカットについて

スムースコートやロングコート、ワイアーコートなど、毛質が違う犬種で代表的な犬種は「ジャックラッセルテリア」です。
「ワイアーフォックステリア」や「ノーフォークテリア」「ウエストハイランドホワイトテリア」などのテリアの代表的犬種は本来、ナイフを使ってカットすることが特徴です。
「ダンディディンモントテリア」や「ケリーブルーテリア」「ベドリントンテリア」などはナイフを使わずハサミでカットするシザーリング犬種です。
プラッキングについて
プラッキングとは、アンダーコートやオーバーコートを専用のナイフで抜いたり毛を整えたりしてテリア本来の固い毛を作っていくことです。
毛を抜くことで毛根を強くし、毛を固くすることで本来持つ色や格好良さを作ることができます。
例えばシュナウザーは小獣狩りを森の中でしていたため、毛を固くすることで皮膚を保護していました。
そのため、プラッキングの必要性は今の時代そこまで重要ではないですが、もし本来の良さを出してあげたい飼い主の方はプラッキングをする必要があります。
また、毛質を美しく保つために頭から背中にかけての毛を一度すべて抜く方法を「ストリッピング」といい、トリミングの一つです。
しかし、プラッキングよりも皮膚への負担や痛みがありますので、品評会などのショーに出すことがないなら必要ありません。
テリアの迎え方
一度家族に迎えたら、子犬から老犬になっても大切に、命に責任を持ちましょう。白髪も生えれば、病気にもかかるかもしれません。お金がかかるのは家族に迎える時だけではないことを踏まえ、もう一度考えた上で迎えることを検討してください。
保護犬から迎える

保護され、里親を探している犬は雑種だけでなく、血統書のある犬も多くいます。
ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI(お結び)」も、ぜひ覗いてみてください。
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ブリーダーから迎える
好きな毛色や、血統など気にするのであれば、信頼できるブリーダーから迎えるという方法もあります。実際に見学に行き、どんな環境で飼育されているのかを確認することも必要ですが、飼う上でのアドバイスも直接聞くことができます。
ペットショップから迎える
ペットショップでは生後2~3カ月ごろの販売が多く、4カ月を過ぎてくると値段がだんだんと下がってくることがほとんどです。まとめ

世界にはさまざまなテリア種がいることがわかりました。それぞれ特徴があり、それぞれ良さがあります。
テリアと暮らしたいと考えている方は、ご自身の生活スタイルや住居環境も踏まえた上で検討してみてください。
犬との暮らしは楽しいことだけではありませんが、何よりも感情を豊かにし、幸せをくれます。
参考文献