
ウエストハイランドホワイトテリア(ウェスティ)の飼い方!性格や寿命などを解説
ウエストハイランドホワイトテリアは真っ白な硬い毛に覆われた小型犬で、ウェスティという愛称で親しまれています。比較的、抜け毛が少ない犬種ですが、根気のいるしつけが必要になることも。今回はウエストハイランドホワイトテリア(ウェスティ)の性格や歴史、しつけなどを紹介します。
ウエストハイランドホワイトテリアの基礎知識
英語表記 | West Highland White Terrier |
---|---|
原産国 | イギリス |
サイズ | 小型犬 |
体高 | 28cm前後 |
体重 | 7〜10kg |
寿命 | 12~14歳 |
ウエストハイランドホワイトテリアは、真っ白な体毛が特徴的なテリア種です。
スコットランドの西側に位置するウエストハイランド地方で作出されたことが、この名前の由来となっています。「ウェスティ(Westie)」の愛称で親しまれています。
ウエストハイランドホワイトテリアの歴史
ウエストハイランドホワイトテリアはイギリス原産の犬種で、名前はスコットランドのウエストハイランド地方に由来します。祖先犬は「ケアーンテリア(最古のテリア種)」と呼ばれる、いろいろな毛色を持つウェスティそっくりの犬種です。
昔はそのケアーンテリアから白い毛を持つ種類がしばしば生まれ、変種として除去されていました。しかし、ポルタロッチ地方に住む領主マルコルムスという人がこの白い犬種に興味を持ち、他の犬種とかけ合わせて白いテリアを増やしていきました。このことがウェスティ出現に大きく影響したといわれています。
1909年に「ウエストハイランドホワイトテリア」と正式に名前が付けられました。
ウエストハイランドホワイトテリアの大きさや寿命
体重は7~10kgで、体高は28cm前後です。寿命は12~14歳ほどといわれています。ウエストハイランドホワイトテリアの性格と特徴
ウェスティは基本的に好奇心旺盛で勇気があり、独立心が強い犬種ですが、個体差が激しく物静かな子もみられます。テリア種でもともと狩猟犬として活躍していたため、ものを追いかける習性があり、飼い主さんとは楽しくボールを投げたりして遊ぶことができます。
同時に気性が荒い種類も存在するので、根気のいるしつけが必要になることがあります。
ウエストハイランドホワイトテリアの毛質
ウエストハイランドホワイトテリアの毛はダブルコートと呼ばれる二重構造をしています。一般的にダブルコートの犬種は抜け毛が多いのが特徴ですが、ウェスティは比較的少ないです。
毛質はとてもゴワゴワしていて硬いのが特徴的です。
ウエストハイランドホワイトテリアの毛色

Photo by nineママさん Thanks!

Photo by さくらちゃんママさん Thanks!
毛色はホワイトのみが認められています。
ウエストハイランドホワイトテリアのカット
ウェスティは毛が長いため、さまざまなカットを楽しむことができます。主に体にバリカンを入れるスタンダードなウェスティカット、耳の毛や頭部の毛をバッサリとカットするタイプもあります。
ウエストハイランドホワイトテリアの飼い方
ウエストハイランドホワイトテリアは暑さに弱い犬種なので、夏場の空調管理が必要になります。フローリングは関節を痛める原因になるので、マットを敷くなどの対策をしましょう。
ウエストハイランドホワイトテリアのお手入れ
毛質は硬く、ダブルコートで毛量も多いので、最低でも週に1、2回ブラッシング、定期的にシャンプーをする必要があります。ウエストハイランドホワイトテリアのしつけ
ウェスティのしつけは、初心者には難しい部分があります。もともとウエストハイランドホワイトテリアは狩猟犬だったので、物を追いかける習性があることを理解しておきましょう。基本的な「おすわり」や「待て」はもちろん、噛み癖などつかないようにしつけすることも大切です。
ウエストハイランドホワイトテリアの体型・体重管理
健康な毎日を過ごすためには、適切な体型・体重を保つことが欠かせません。定期的に体重を量ることは重要ですが、適正体重は成長とともに変化します。同時に「ボディ・コンディション・スコア」(BCS)という評価指標を利用することで適正な体型・体重を維持することができます。
参照:『飼い主のためのペットフード・ガイドライン』(環境省)
YouTubeのPETOKOTOチャンネルでは獣医師の佐藤先生が体重の測り方やボディコンディションスコアの確認方法を解説していますので、ぜひ参考にしてください。
ウエストハイランドホワイトテリアの食事

犬の食べ物は「エサ」と呼ばれていた時代から、家族の「ごはん」と呼ぶ時代へ変わりました。私たちと同じように、犬も栄養バランスの良いごはんを食べることで健康を維持することができます。ごはん選びをする際は、以下の2点を気を付けていただくといいでしょう。
1. 総合栄養食を適量与える
犬が必要とする栄養は人間と同じではありません。そこで生まれたのが「総合栄養食」と呼ばれるごはんです。おやつなど「一般食」や「副食」と呼ばれるごはんだけ食べていると体を壊してしまいますので、「総合栄養食」のごはんを選ぶようにしましょう。総合栄養食を食べていても与える量が少なければ痩せてしまいますし、多ければ太ってしまいます。パッケージに書かれた食事量は目安ですので、ボディ・コンディション・スコアで「3」の「理想体型」を維持できる量を与えるようにしてください。
2. 添加物の少ない新鮮なごはんを選ぶ
犬のごはんと聞いて「カリカリ」と呼ばれる茶色い豆粒を想像される方も多いと思いますが、正しくは「ドライフード」と呼ばれる加工食品です。保存しやすく食いつきも良いことから犬のごはんとして一般的になりましたが、高温加熱によって食材本来の栄養が失われ、添加物も多く含まれることから見直しが進んでいます。そこで生まれたのが素材本来の旨味や香りが楽しめ、余計な添加物も入っていない「フレッシュフード」と呼ばれる新鮮なごはんです。ペトコトフーズもその一つで、子犬からシニア犬(老犬)まで毎日のごはんにすることができます。もちろん総合栄養食です。
ペトコトフーズの公式HPを見る
ウエストハイランドホワイトテリアのかかりやすい病気
ウエストハイランドホワイトテリアは、ほこりや花粉などから引き起こされるアレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎などの「皮膚病」に注意が必要です。顔周りやおなか、わきの下などに症状が出やすいため、異変がないかこまめにチェックしましょう。「外耳炎」を併発することもあります。
成長期には大腿骨で起こる「レッグペルテス(足を引きずったり、かばいながら歩く)」にかかることがあるので、普段と違う歩き方をしていないかも確認しましょう。
他にも「角膜炎」「結膜炎」などの目の疾患、銅の蓄積を原因とした慢性肝炎「銅蓄積肝障害」にも要注意です。
ウエストハイランドホワイトテリアの飼い主さんの声
nineママさん
- 年齢:3歳8カ月(2018年当時)
- 性別:男の子
- 名前:nine(ナイン)くん

オモチャで遊ぶのが大好きで、最近アジリティーを始めて飼い主ともども楽しく過ごしています。
ナインがくわえているオモチャは大好きなお姉ちゃんからのプレゼントで、室内で投げて持ってきてもらうことでドロップ(離せ)の練習に使用しています。
往復5回すると結構な運動量になるため、天候が悪い日には良いストレス解消になります。
さくらちゃんママさん
- 年齢:10歳(2018年当時)
- 性別:メス
- 名前:さくらちゃん

食欲旺盛のドライブ大好きワンコです。得意技は「ボール」「パン」「とうもろこし」をそれぞれ聞き分けて持ってくることです!
ウエストハイランドホワイトテリアを迎える方法
一度家族に迎えたら、子犬から老犬になっても大切に、命に責任を持ちましょう。白髪も生えれば、病気にもかかるかもしれません。お金がかかるのは家族に迎える時だけではないことを踏まえ、もう一度考えた上で迎えることを検討してください。
保護犬から迎える

保護され、里親を探している犬は雑種だけでなく、血統書のある犬も多くいます。
ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI(お結び)」も、ぜひ覗いてみてください。
OMUSUBIで保護犬猫を探す
ブリーダーから迎える
好きな毛色や、血統など気にするのであれば、信頼できるブリーダーから迎えるという方法もあります。実際に見学に行き、どんな環境で飼育されているのかを確認することも必要ですが、飼う上でのアドバイスも直接聞くことができます。
ペットショップから迎える
ウエストハイランドホワイトテリアはペットショップではあまり見かけることがありません。事前にペットショップに確認しましょう。月齢やペットショップによって大きく異なりますが、一般的な価格の相場は20~35万円ほどと幅があり、希少種であるため、35万円以上になることもあります。
ウエストハイランドホワイトテリアとの暮らし
ウエストハイランドホワイトテリアはしつけで難しい部分もありますが、きちんとしつけられればボール投げなどして楽しく遊ぶことができます。カットの幅も広いため、さまざまな表情を見ることも、ウェスティとの暮らしの楽しみかもしれません。
参考文献
- 一般財団法人 ジャパンケンネルクラブ
- American Kennel Club - The Dog's Champion - American Kennel Club
- 「消化器疾患と食事に関する最近の話題」(ペット栄養学会誌)