
ダルメシアンの飼い方!性格や寿命、かかりやすい病気などを紹介
ダルメシアンは、白い体に黒色の斑点が特徴的な犬種で、ファッションの柄としても人気です。また、ウォルト・ディズニー映画『101匹わんちゃん』のモデルでも知られ人気があります。今回は、実際に見かけることの少ないダルメシアンの歴史や性格、かかりやすい病気などを紹介します。
ダルメシアンの基礎知識

英語表記 | Dalmatian |
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原産国 | クロアチア・ダルメシア地方 |
サイズ | 大型犬 |
体高 | 54〜61cm |
体重 | 24~32kg |
寿命 | 12~14歳 |
名前の由来は、原産のダルメシア地方だといわれています。
賢く使役犬としての歴史も長いですが、現在は家庭犬として迎えられています。
ダルメシアンの歴史
古代エジプトの墓で発見された彫刻や、16世紀から18世紀に描かれた絵からダルメシアンの祖先は数千年前から存在していたと推測されています。正確な起源は不明とされていますが、中世の貿易商がインドから古代ギリシャに連れて行ったという説もあります。
消防車がまだ馬車の時代、ダルメシアンは消防馬車の馬の番犬や、馬車を野犬などから守る馬車犬として重宝され、活躍していました。
1792年に出版されたトーマス・ベヴィックの書物に、ベヴィックが「ダルメシアン、はたまた馬車犬」と呼んでいる記述とダルメシアンの絵が描かれています。
1890年血統書の登録において、ダルメシアンのスタンダードが正式に認められました。
ダルメシアンの毛色
主な毛色は、地は白色で、黒の斑点の「ブラックスポット」と 濃い赤褐色の「レバースポット」があります。ブラックスポット&ホワイト

レバースポット&ホワイト

ダルメシアンの性格や特徴

ダルメシアンは、頭がよく外向的かつ友好的な性格をしていています。筋肉質で、瞬発力もあり、馬と並走できるほどの能力を持っています。
ダルメシアンの最大の特徴ともいえる斑点は、子犬の頃は斑点がなく真っ白で生まれてくることもあり、年齢と共に増えていきます。
斑点の位置や大きさなど、その子によって変わってくるのも他の犬種にはない特徴です。
ダルメシアンの育て方

ダルメシアンはスタミナがあり、パワフルな犬種です。そのため毎日、朝夕60分程度の散歩が必要です。
ダルメシアンのしつけ方
大型犬で力も強いので、子犬のうちから人のペースに合わせて歩く練習をしましょう。子犬の頃からいろいろな刺激に慣れさせ、家でのルールを教えていくことで、とても良いパートナーになれます。
ダルメシアンには難聴な子もいるため、その場合は言葉ではなく、ハンドシグナルを教え、生活習慣の工夫も必要です。
ハンドシグナルとは
ハンドシグナル(ハンドサイン)は、犬に指示を出すときの方法の一つです。一般的には「オスワリ」「フセ」などの言葉(音)で指示を出します。しかし、難聴な犬や周りの音がうるさい場所などで指示を出すときには、ハンドシグナルという方法を使うことで犬に正確に指示を与えることができます。
教え方は基本的に、言葉(音)を教えるときと同じです。
例えば、「オスワリ」という行動は「手をグーにする」というハンドシグナルにし、「フセ」は「人差し指を立てる」というハンドシグナルにするなど、犬に教えたい行動とハンドシグナルを関連付けてあげましょう。
ハンドシグナルの方が犬にはわかりやすい?
犬は言葉の意味を理解しているわけではなく「音」と行動を関連付けて覚えています。そのため、人が変われば声が低かったり高かったり、イントネーションが違ったりしますし、怒っているときなどは飼い主さんの気持ちで、声の大きさや声色なども大きく変わります。教えられた(覚えた)音と異なると、同じ「オスワリ」でも犬には伝わらないことが多いです。その点、ハンドシグナルはそういった違いが起こりにくいので、犬もわかりやすいです。
ダルメシアンのお手入れケア
短毛なのでトリミングの必要はありませんが、毛が抜けやすいため、定期的にブラッシングをしてあげるといいでしょう。ダルメシアンの体型・体重管理
健康な毎日を過ごすためには、適切な体型・体重を保つことが欠かせません。定期的に体重を量ることは重要ですが、適正体重は成長とともに変化します。同時に「ボディ・コンディション・スコア」(BCS)という評価指標を利用することで適正な体型・体重を維持することができます。
参照:『飼い主のためのペットフード・ガイドライン』(環境省)
YouTubeのPETOKOTOチャンネルでは獣医師の佐藤先生が体重の測り方やボディコンディションスコアの確認方法を解説していますので、ぜひ参考にしてください。
ダルメシアンの食事

犬の食べ物は「エサ」と呼ばれていた時代から、家族の「ごはん」と呼ぶ時代へ変わりました。私たちと同じように、犬も栄養バランスの良いごはんを食べることで健康を維持することができます。ごはん選びをする際は、以下の2点を気を付けていただくといいでしょう。
1. 総合栄養食を適量与える
犬が必要とする栄養は人間と同じではありません。そこで生まれたのが「総合栄養食」と呼ばれるごはんです。おやつなど「一般食」や「副食」と呼ばれるごはんだけ食べていると体を壊してしまいますので、「総合栄養食」のごはんを選ぶようにしましょう。総合栄養食を食べていても与える量が少なければ痩せてしまいますし、多ければ太ってしまいます。パッケージに書かれた食事量は目安ですので、ボディ・コンディション・スコアで「3」の「理想体型」を維持できる量を与えるようにしてください。
2. 添加物の少ない新鮮なごはんを選ぶ
犬のごはんと聞いて「カリカリ」と呼ばれる茶色い豆粒を想像される方も多いと思いますが、正しくは「ドライフード」と呼ばれる加工食品です。保存しやすく食いつきも良いことから犬のごはんとして一般的になりましたが、高温加熱によって食材本来の栄養が失われ、添加物も多く含まれることから見直しが進んでいます。そこで生まれたのが素材本来の旨味や香りが楽しめ、余計な添加物も入っていない「フレッシュフード」と呼ばれる新鮮なごはんです。PETOKOTO FOODSもその一つで、子犬からシニア犬(老犬)まで毎日のごはんにすることができます。もちろん総合栄養食です。
PETOKOTO FOODSの公式HPを見る
ダルメシアンがかかりやすい病気

ダルメシアンは「尿路結石症」や、蕁麻疹の症状がでる特有の皮膚病「ブロンズ症候群」などにかかりやすいです。アトピー性皮膚炎の好発犬種でもあります。
聴覚障害になりやすく、先天的な場合もあります。片耳だけの場合もありますし、両耳の場合もありますが、精神的に不安定になりやすく、様子がおかしかったり、よく吠えたりする場合は一度病院で検査してもらいましょう。
ダルメシアンの迎え方

一度家族に迎えたら、子犬から老犬になっても大切に、命に責任を持ちましょう。
白髪も生えれば、病気にもかかるかもしれません。お金がかかるのは家族に迎える時だけではないことを踏まえ、もう一度考えた上で迎えることを検討してください。
保護犬から迎える

保護され、里親を探している犬は雑種だけでなく、血統書のある犬も多くいます。
ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI(お結び)」も、ぜひ覗いてみてください。
OMUSUBIで保護犬猫を探す
ブリーダーから迎える
性別や毛色など、好みの子犬を見つけやすいです。実際に見学に行き、どんな環境で飼育されているのかを確認することも必要ですが、飼う上でのアドバイスも直接聞くことができます。
ペットショップから迎える
大型犬のダルメシアンはペットショップではとても珍しい犬種です。あらかじめ調べてから行く必要があります。月齢や血統、ペットショップによって大きく異なりますが、一般的な価格の相場は10~20万円ほどです。
ダルメシアンと楽しい暮らしを!

頭がよく外向的かつ友好的な性格のダルメシアンは、良きパートナーとなってくれるでしょう。
ダルメシアンの特性を理解し、楽しいダルメシアンとのペットライフをお過ごしください!
参考文献