
ワイマラナーはどんな性格?寿命や珍しいロングヘアーなどをドッグトレーナーが解説
ワイマラナーは、光を反射を反射するシルバーの体毛がとても美しく、人々の注目を集めます。その外見の気品さに加えて、狩猟犬としての優れた判断力やスタミナ、活発性は決して見劣りしません。ショートヘアーが一般的ですが、また一味違うロングヘアー(長毛)のワイマラナーも存在します。そんなワイマラナーの性格や寿命、しつけなどをドッグトレーナーの長根が紹介します。
ワイマラナーの基礎知識
英語表記 | Weimaraner |
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原産国 | ドイツ |
サイズ | 大型犬 |
体高 | 56〜69cm前後 |
体重 | 32〜39kg前後 |
寿命 | 12~13歳 |
狩猟能力が高いので、多目的の「狩猟犬」および「ポインティングドッグ(獲物を探し出し、その位置を静かに示す猟犬)」として用いられていました。
ワイマラナーの歴史
ワイマラナーはドイツ帝国時代に、ワイマール地方の貴族がさまざまな狩猟の形を求めて作出したといわれています。ワイマラナーの起源については明確にわかっていませんが、ブラッドハウンド(ベルギー原産のハウンド犬種)の血統をかなり引いて、1830年代にはすでにワイマール宮廷で飼われていたそうです。
ワイマラナーの繁殖は、ワイマールやチューリンゲン周辺を中心に、プロのハンターや狩猟場管理人によって行われていました。
その後、ポインター種やセター種との異種交配が行われ、19世紀に現在のワイマラナーのスタンダードが確立されました。
20世紀に入る頃、短毛のワイマラナーとは別に、長毛のワイマラナーが作出されました。
ワイマラナーの毛色
貴族的な品格を感じさせる「シルバー」が一般的です。
「グレー」や「ノロジカ色(赤灰色の鹿のような赤みがかった灰色)」にも分類されます。
頭部や耳は一般的にわずかに淡いです。胸や指にごく小さいホワイトのまだらが見られることがあります。赤っぽいイエローのマーキングが良いとされています。
ワイマラナーの性格や特徴
ワイマラナーの性格
昔から多様な仕事をこなしてきたこともあり、非常に多才で訓練しやすく、状況判断力に優れています。狩猟犬としての持久力、忍耐力、活発性を持っています。飼い主には従順であり、通常は穏やかではありますが、勇敢な一面も持ち合わせています。
また、もともと群れで行動していたため、一匹になると落ち着きをなくす場合があります。
ワイマラナーの特徴
非常に筋肉質な体を包み込む、光沢のあるグレーの被毛がとても美しく、高貴な印象を与える骨格ラインが印象的です。首や脚は長く、大きな垂れ耳を持っています。目は明るい琥珀色、灰色または青色です。
ワイマラナーは美しい目の色がポイント
ワイマラナーの欠かせない特徴として、美しいブルーや琥珀色の瞳があります。
思わず見とれてしまうほどの魅力があります。
珍しいロングヘアー
一般的には短毛種が多くみられますが、長毛種がまれに存在します。
全身の毛が少し長くなり、耳が長毛に覆われているのが特徴的です。ショートヘアーと比べて後頭部が出ていて、頭部の外見に威厳を感じます。鼻などの特徴はショートヘアーと同様です。
ワイマラナーの育て方
まず、しっかりとした散歩の時間を確保できるということが前提となります。運動不足はワイマラナーが持つ攻撃性や不満を増幅させ、さまざまな問題行動を引き起してしまいます。
さらに、一匹になると不安を感じやすいため、なるべく一緒にいる時間を多くしてあげることが大切です。
ワイマラナーのしつけ
ワイマラナーは賢いので、しつけに苦労する犬種ではありません。大型犬で力も強いので、制止できるように訓練をし、信頼関係をしっかり築きましょう。
また、自分のテリトリーに侵入されることを嫌がるので、子犬のうちから人や動物と触れ合う機会を与えてあげることが重要です。
ワイマラナーのお手入れケア
短毛種ですが、こまめなブラッシングが必要です。換毛期には特に気にしてあげましょう。ワイマラナーの体型・体重管理
健康な毎日を過ごすためには、適切な体型・体重を保つことが欠かせません。定期的に体重を量ることは重要ですが、適正体重は成長とともに変化します。同時に「ボディ・コンディション・スコア」(BCS)という評価指標を利用することで適正な体型・体重を維持することができます。
参照:『飼い主のためのペットフード・ガイドライン』(環境省)
YouTubeのPETOKOTOチャンネルでは獣医師の佐藤先生が体重の測り方やボディコンディションスコアの確認方法を解説していますので、ぜひ参考にしてください。
ワイマラナーの食事

犬の食べ物は「エサ」と呼ばれていた時代から、家族の「ごはん」と呼ぶ時代へ変わりました。私たちと同じように、犬も栄養バランスの良いごはんを食べることで健康を維持することができます。ごはん選びをする際は、以下の2点を気を付けていただくといいでしょう。
1. 総合栄養食を適量与える
犬が必要とする栄養は人間と同じではありません。そこで生まれたのが「総合栄養食」と呼ばれるごはんです。おやつなど「一般食」や「副食」と呼ばれるごはんだけ食べていると体を壊してしまいますので、「総合栄養食」のごはんを選ぶようにしましょう。総合栄養食を食べていても与える量が少なければ痩せてしまいますし、多ければ太ってしまいます。パッケージに書かれた食事量は目安ですので、ボディ・コンディション・スコアで「3」の「理想体型」を維持できる量を与えるようにしてください。
2. 添加物の少ない新鮮なごはんを選ぶ
犬のごはんと聞いて「カリカリ」と呼ばれる茶色い豆粒を想像される方も多いと思いますが、正しくは「ドライフード」と呼ばれる加工食品です。保存しやすく食いつきも良いことから犬のごはんとして一般的になりましたが、高温加熱によって食材本来の栄養が失われ、添加物も多く含まれることから見直しが進んでいます。そこで生まれたのが素材本来の旨味や香りが楽しめ、余計な添加物も入っていない「フレッシュフード」と呼ばれる新鮮なごはんです。PETOKOTO FOODSもその一つで、子犬からシニア犬(老犬)まで毎日のごはんにすることができます。もちろん総合栄養食です。
PETOKOTO FOODSの公式HPを見る
ワイマラナーがかかりやすい病気
大型犬特有の「股関節形成不全」や「胃捻転」に気を付ける必要があります。股関節形成不全は股関節が緩みやすくなり、足を引きずったり腰を振りながら歩いたりしていたら要注意です。
ワイマラナーの迎え方
一度家族に迎えたら、子犬から老犬になっても大切に、命に責任を持ちましょう。白髪も生えれば、病気にもかかるかもしれません。お金がかかるのは家族に迎える時だけではないことを踏まえ、もう一度考えた上で迎えることを検討してください。
保護犬から迎える

保護され、里親を探している犬は雑種だけでなく、血統書のある犬も多くいます。
ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI(お結び)」も、ぜひ覗いてみてください。
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ブリーダーから迎える
ロングヘアーやショートヘアーなど、特徴別に育てているワイマラナーの専用ブリーダーも存在します。実際に見学に行き、どんな環境で飼育されているのかを確認することも必要ですが、飼う上でのアドバイスも直接聞くことができます。
ペットショップで迎える
ペットショップでもまれに見かけることがある犬種ですが、事前に確認することをおすすめします。月齢やペットショップによって大きく異なりますが、一般的な価格の相場は20万円ほどです。
ワイマラナーと楽しい暮らしを!
ワイマラナーはとても体力がある犬種で、運動が大好きです。日々の散歩はもちろんしっかりしなければなりませんが、休日などはドッグランや公園など、犬がストレスフリーで走れる場所へ連れて行ってあげましょう!
参考文献