プーリーの飼い方|モップのような元牧羊犬の性格や特徴、迎え方を紹介
プーリーは「ハンガリアンプーリー」とも呼ばれる中型犬で、もともと牧羊犬でした。ロープのような被毛を持つことから「モップ犬」としても知られています。今回はプーリーの歴史や特徴、カットの必要性など飼い方について紹介します。
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プーリーの歴史と基礎知識

Photo by Anita Ritenour
プーリーはハンガリー生まれの犬種です。英語で表記すると「Puli」、複数形は「Pilk(読み方は同じ、プーリー)」となります。ハンガリーの凍てつく寒さから身体を守るとても厚い被毛が特徴で、「モップ犬」と呼ばれることもあります。ちなみに「プーミー」という犬種もいますが、プーリーとは異なる犬種です。
その昔、家畜を追う牧羊犬として遊牧民族と一緒に暮らしていた歴史があり、今でもプーリーたちにはウサギや犬などの動物を見ると本能で追いたくなってしまうという性質があるようです。
大きさと寿命
プーリーの体高はオスが39~45センチメートル(理想体高は41~43センチメートル)、メスが36~42センチメートル(理想体高は38~40センチメートル)。体重はオスが13~15キログラム、メスで10~13キログラムになります。寿命は10〜15年ほどといわれています。プーリーに似ている犬種と違い
プーリーに似ている犬種に、同じく「モップ犬」と呼ばれるコモンドール、ベルガマスコシェパードドッグという犬がいます。コモンドール

コモンドールは、プーリーと同じハンガリー生まれの犬種です。モップのような外見はプーリーにそっくりですが、一番の違いは大きさです。プーリーが大きなオスでも体高およそ45センチメートルなのに対して、コモンドールは小さなメスでも成犬になると65センチメートルを超えるといわれています。
プーリーの毛色にはホワイト、ブラック、シルバーといった種類がありますが、コモンドールにはホワイト(アイボリー)しか存在しません。
ベルガマスコシェパードドッグ

ベルガマスコシェパードドッグは、ベルガマスコと呼ばれることもあるイタリア生まれの牧羊犬です。ベルガマスコもモップのような被毛を持っており、その点ではプーリーととても似ています。
大きさは体高およそ59センチメートルと、プーリーとコモンドールのちょうど中間程度。毛色はブラックとグレー。白いベルガマスコは存在しません。
プーリーの被毛について
プーリーの被毛は、コーデッドヘアと呼ばれる縄のような毛質が特徴です。オーバーコートはウェーブがかかっているかカーリーで、アンダーコートは密集しています。その毛の生え方から、プーリーの毛はウォータープルーフだといわれることもあります。毛色
プーリーの毛色には、ブラック、ホワイト、シルバー(グレー)があります。ブラック

Photo by Tomoharu Mitsudairaさん Thanks!
ホワイト

Photo by ma_mu_llyさん(ムックくん) Thanks!
シルバー(グレー)

Photo by Sminthopsis84
プーリーの飼い方
プーリーを家族に迎える際は、しつけの仕方はもちろん特徴的な被毛のことについて知っておくことがあります。しつけ方
オーナーに忠実であるとともに、頑固な性格を持ち合わせたプーリー。小さな頃からしつけ教室などで社交性を身につけさせることが大切です。賢く芸を覚えるのも早いため、どんどん新しいことを教えてあげましょう。とても機敏なので、アジリティーをさせたり、飼い主さんと遊べるフリスビーなどのドッグスポーツをさせたりするのもお勧めです。
カット(ケア)
プーリーは、生後8〜10カ月ほどはグルーミングやカットの必要がありません。成長するにつれてアンダーコートが生えてくると、縄のように毛がまとまってくるのを感じます。それから6〜9カ月かけて毛が自然とまとまっていき、コーデッドヘアとなっていきます。抜け毛が少ない犬種ですが、プロによるグルーミングが欠かせません。毛が絡んでしまわないように、プーリーを撫でてあげながら毛の束を手で一本一本分けてあげるのもよいでしょう。
プーリーのかかりやすい病気
他の同じような大きさの犬と同様に、プーリーも膝蓋骨脱臼(パテラ)になりやすい犬種です。早期発見のため定期的に膝蓋骨の検査を受ける必要があります。他には、目や腰の定期的な検査が推奨されています。走る、走る! モップ犬プーリー
その外見からは想像もできないほど機敏なプーリー。プーリーがアクティブに走る姿を集めてみましたよ。ピョンピョン走る! プーリー
まずは、プーリーを知らない人ならびっくりすること間違いなし!の動画です。まるでウサギのように走るのです。スローモーションにすると、迫力満点!
こちらは、プーリーの動く姿をスローモーションで捉えた動画です。まるで映画のような演出がプーリーの優雅な姿にぴったりですね。雪が降っても大丈夫! 真冬のプーリー
最後にご紹介するのは、寒そうな雪の日にアクティブに遊ぶプーリーです。白い雪に黒い被毛が美しい……!迎え方と初期費用
プーリーを迎えるには、ブリーダーやペットショップで探す方法、シェルターなどから保護するといった方法があります。どの場合でも、予防注射などにかかるお金、ケージやフードボウルなどを購入するお金が必要です。ペットショップから迎える
ジャパンケネルクラブによると、2017年度のプーリーの全国登録数は8匹。とても珍しい犬種ですので、ペットショップで探すのは少し難しいかもしれません。お店に行く前に、問い合わせてみることをお勧めします。値段も聞いておくとよいでしょう。ブリーダーから迎える
日本にも、プーリーを扱っているブリーダーはいくつかあるようです。ブリーダーからお迎えするときには、難しいプーリーのケアの仕方などを丁寧に教えてくれるところを探したいですね。保護犬を家族に迎える
プーリーを家族に迎える際には、保護犬をお迎えするという選択肢も忘れないでくださいね。実は、シェルターにも血統書のある犬がいることがあるんです。「モップ犬」プーリーとあたたかい家族を築こう
見て面白い、触って楽しいモップみたいな被毛を持つプーリー。彼らと一緒の生活は、笑顔の絶えないあたたかな毎日になりそうですね。OMUSUBIなら子犬からシニア犬まで探せます!

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参考文献