子犬がごはんを食べない5つの原因と対処法を獣医師が解説

子犬がごはんを食べない5つの原因と対処法を獣医師が解説

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子犬がごはんを食べてくれず、「おやつは食べる」「水は飲む」とお悩みの飼い主さんは少なくありません。理由はさまざまですが、子犬の場合は「わがまま」より「病気」の可能性を考えるべきです。何日食べないと危険なのかや子犬のごはんの食べさせ方について、獣医師の佐藤が解説します。#犬の食育

子犬がごはんを食べない場合の注意点

子犬コーギー

子犬の体は未成熟であり、糖を蓄える機能も成犬のように十分ではありません。そのため子犬が空腹になった場合に最も注意すべきことは「低血糖」です。特に生後3カ月までの子犬はごはんを食べないことが命の問題に直結します。以下の症状が見られたら、すぐ動物病院に相談してください。

  • 脈が速くなる
  • 震える
  • 舌が白くなる
  • 元気がない
  • よだれが出る
  • 嘔吐
  • ぐったりしている
  • 倒れる

生後4カ月以降であっても子犬期であれば注意が必要なことに変わりはありません。詳しくは以下の関連記事もご覧ください。


子犬がごはんを食べない原因と対処法

PETOKOTO FOODSと豆柴

多くの子犬は成長期に必要な栄養を摂るため、ごはんに目がなく飼い主さんが「食べ過ぎなのでは?」と思うほどがっつくものです。しかし、中にはごはんに興味が無い様子で飼い主さんを不安にさせる子もいます。その場合の理由として、「病気で食欲が無い」「食欲はあるが食べない」という二つが考えられます。

後者は飼い主さんの思い込み(実際は食べている)や、犬自身が何か理由があって食べない選択をしている可能性があります。それら考えられる原因を以下の表にある通り、5つにまとめました。それぞれ原因とオススメの対処法を詳しく解説していきます。

病気で食欲が無い 1. 病気
食欲はあるが食べない 2. 食事量が多すぎる
3. 運動量が少ない
4. ごはんが美味しくない
5. 食事に集中できない


1. 病気が原因で食欲が無い

犬がドッグフードを食べない場合に最も注意したい原因が「病気」です。さまざまな病気で起こる可能性がありますが、その場合は食欲不振だけでなく以下のような異変が徐々に、もしくは急に起こっているはずです。

  • 体重減少
  • 下痢・嘔吐
  • 排尿障害・排便障害
  • 血尿・血便
  • 動くのを嫌がる
  • ぐったりしている
  • 触られるのを嫌がる

上記に限らず、いつもと違う様子や体に異変が見られる場合はなるべく早く動物病院へ行くようにしてください。


2. 食事量が多くて食欲が無いように見える

成犬で多いパターンですが、飼い主さんが「ドッグフードを食べない」と思っている子の体重や体型を調べてみると、特に問題なく健康的であることが少なくありません。犬はお腹いっぱいで食べたくないのに、飼い主さんが「もっと食べるべきだ」と思い込んでいるだけかもしれないのです。

ただし、子犬の場合は与えすぎより少なすぎのほうが多く見られます。いずれにしても、愛犬の適切な食事量を把握できていないことは問題です。愛犬が食べるべきごはんの量に自信がない方は、以下の方法を試してみてください。

1. 最適カロリー量を知る

PETOKOTO FOODSが提供する「フード診断(無料)を使っていただくと、1日の最適カロリー量を知ることができます。ドッグフードのパッケージに記載された成分量に100gあたりのカロリー量があると思いますので、最適カロリー量に合う食事量を計算してみてください。

子犬は成犬より多くのカロリーが必要ですので、生後4カ月未満の場合は2倍の量、生後4カ月以上の場合は1〜1.5倍の量を与えてください。例えば1日の最適カロリー量が125kcalの子犬(生後3カ月)に100gあたり400kcalのドッグフードを与えている場合、1日の最適な食事量は62gとなります。

無料フード診断を受ける

PETOKOTO FOODS

2. 体重の変化を確認する

計算によって食事量の目安がわかっても、運動量が多ければより多くの食事量が必要になりますし、少なければ食事量も少なくて済みます。遺伝や腸内環境によって太りやすい・痩せやすいといった犬ごとの個性もあります。食事量を調整するために、体重の変化を確認しましょう。

子犬期は少なくとも2週に1度は体重を量るようにして、しっかり増えていることを確認してください。体重の量り方は以下の動画(8:24〜)でも解説していますので参考にしてください。



3. 体型の変化を確認する

体重の増減がない状態を保てたとしても、そもそも痩せすぎ・太りすぎであれば食事量を調整して理想体重にしなければいけません。その理想体重を知る目安となるのが、「BCS」(ボディコンディションスコア)という指標です。

基本的に5段階評価の3が理想の体型ですが、子犬の場合はお腹の筋肉が発達してないことから一概に4が良くないとは言えません。3〜4を目安にしていただくといいでしょう。BCSは飼い主さん自身で確認することができますので、ぜひ愛犬の体型をチェックしてみてください。

ボディコンディションスコア(BCS)
BCS1 痩せ 助骨、腰椎、骨盤が容易に見え、触っても脂肪がわからない状態。腰のくびれと横から見た際の腹部の吊り上がりが顕著です。背骨がゴツゴツと見える場合もあります。
BCS2 やや痩せ 助骨が容易に触れます。上から見て腰のくびれが顕著、横から見て腹部の吊り上がりも明瞭な状態です。
BCS3 理想体型 過剰な脂肪の沈着がなく助骨を触れます。上から見て肋骨の後ろに腰のくびれが見られ、横から見た際は腹部の釣り上がりも見られます。
BCS4 やや肥満 脂肪の沈着はやや多いものの、肋骨は触れます。上から見て腰のくびれはありますが顕著ではなく、腹部の釣り上がりはやや見られる程度の状態です。
BCS5 肥満 助骨は厚い脂肪に覆われて容易に触れません。腰椎や尾根部にも脂肪が沈着しています。腰のくびれはないか、ほとんど見られません。横から見て腹部の吊り上がりはないか、むしろ垂れ下がっている状態です。

BCSの見方は以下の動画(6:59〜)でも解説していますので参考にしてください。



適正量を食べてくれない場合は、3番以降の理由を考えてみてください。ただし、子犬期の「食べない」はすぐ危険な状態になるリスクがありますので、なるべく早く獣医師に相談するようにしてください。


3. 運動量が少ないせいでお腹が空かない

運動量、つまり散歩の時間が足りていないせいでお腹が空かず、ごはんを食べないパターンもあります。「毎日散歩に行っています」「1日2回行ってます」と話す飼い主さんによくよく聞いてみると「近所を一周して終わり」というケースが少なくありません。散歩時間の目安は以下の通りです。

  • 小型犬:30〜60分の散歩を1日2回
  • 中〜大型犬:60分以上の散歩を1日2回

子犬の散歩は生後100日くらいからになりますので、最初は室内で運動をさせることか始めましょう。散歩の練習方法については以下の関連記事も参考にしてください。


4. ごはんが美味しくないので食べない

ドライフード

私たちに食べ物の好き嫌いがあるように、犬にも好き嫌いがあります。その好き嫌いは牛肉や鶏肉、魚など食材の違いかもしれませんし、タンパク質や脂質、炭水化物など成分の違いかもしれません。一般的には犬はタンパク質が多い食事を好むと言われていますが、炭水化物が多い食事のほうを好む犬もいます。

自然派な犬は、オイルコーティングされたドライフードなど過度な添加物を好まないかもしれません。ただ、食べてくれるものを見つけようと焦って短期間でフードをコロコロ変更するのは止めましょう。「食べなければ別の美味しいごはんが食べられる」と学習して偏食が酷くなる可能性があるからです。

筆者としては新鮮な食材を使って余計な添加物が入っていない「PETOKOTO FOODS」をオススメしたいのですが、中には添加物たっぷりのジャンキーな味が好きな犬もいます。何を好むかは犬それぞれですから、どんなごはんであれ、まずは愛犬が喜んで食べるものを見つけて食べる習慣を付けるところから始めましょう。

もちろん、おやつはごはんの代わりにはなりません。また、手作りごはんは犬の栄養学を学んでからでないと栄養の偏ったものになる危険性があります。ごはんを食べさせる第一歩としては、「総合栄養食」の中から見つけるようにしてください。


5. 食事に集中できないせいで食べない

繊細な子だと、飼い主さんの声や周囲の音や光、人や同居動物の存在など、さまざまなストレスによって食事に集中できない場合があります。例えば、食事の場所を交通量の多い通りに面した部屋から静かな部屋に変えただけで食べるようになる犬もいます。クレートやサークルを使って落ち着いて食事ができる場所を作ってあげるのもいいでしょう。

もう一つのパターンとして、食事の際に起きた嫌なことがトラウマのようになって集中力を削いでいる可能性も考えられます。意図せず大きな音を立ててしまったり、いたずらでびっくりさせてしまったり、早く食べるように叱ったりしたことが原因になっているかもしれません。

いずれにしても明らかな原因がない場合は、飼い主さんだけでそれを見つけるのは難しいかもしれません。ドッグトレーナーや行動診療科の獣医師などの専門家に相談して、考えられる原因を一つずつ確認していくことが大切です。


ごはんを食べない子犬に試してほしい工夫

PETOKOTO FOODSとビーグル

全く食べないというわけではなく「食欲にムラがある」「食が細い」といった悩みをお持ちの飼い主さんも少なくないと思います。子犬がより食事を楽しめるような工夫を5つ紹介しますので、試してみてください。

  1. フードの切り替えは少しずつ
  2. メニューを毎日変えるのはNG
  3. 食べたら褒める
  4. 知育トイを利用する
  5. 手から与える

1. フードの切り替えは少しずつ

犬によっては食べたことのないドッグフードに警戒心を抱いて食べない場合もあります。警戒心がなかったとしても、腸内環境がびっくりして下痢になることも少なくありません。新しいフードに変更する際は、一気に丸ごと変えてしまうのではなく、少しずつ置き換えるようにして1〜2週間かけるようにしましょう。


2. メニューを毎日変えるのはNG

すぐ飽きてしまうので毎日味を変えて食べさせている飼い主さんもいると思いますが、この与え方は偏食をより進めてしまう可能性があるためオススメしません。PETOKOTO FOODSも4種類のメニューがありますが、コロコロ変えず、数日〜数週間おきにローテーションする与え方を推奨しています。

3. 食べたら褒める

食事に集中できないワンちゃんは、多くの犬が食事を一大イベントだと思って無我夢中で食べるのと違って、そもそも食事が楽しいことだと思っていない可能性があります。私たちが食後のデザートを楽しみにしているように、食べた後に褒めたり遊んだりしてあげることで食事が楽しいものだと思えるようになります。

報酬は犬によってさまざまですが、おやつはそれ自体が目的になって「おやつしか食べない」となってしまいますのでやめましょう。飼い主さんの声や存在、表情も、報酬ではなく逆にストレスになってしまう場合があります。愛犬は何に喜ぶのか、よく観察して適切な報酬を用意してあげてください。


4. 知育トイを利用する

犬によっては狩猟本能や執着心が報酬になる場合もあります。そういった子には、コングのような知育トイにドッグフードを詰めて与えると面白がって食べるかもしれません。簡単だと飽きてしまうかもしれませんので、ヒダ状の早食い防止の食器などにウェットフードを塗り付けるのもオススメです。

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5. 手から与える

お皿に入れても食べないのに、飼い主さんの手から与えると安心感や愛情を感じて食べる子もいます。それが当たり前になってしまうとお皿から食べなくなる可能性もありますが、食べないよりは良いでしょう。困ったときの工夫として試してみてください。

まとめ

PETOKOTO FOODSと犬たち
子犬がごはんを食べない理由はさまざま
まずは病気が原因でないことを確かめる
難しければ一人で悩まず専門家に相談を
子犬なのにごはんを食べないという悩みをお持ちの飼い主さんは少なくありません。本来は待ち遠しいはずの一大イベントですから、それが楽しみでないということは何か理由があると考えられます。病気や犬ごとの性格、気づきにくい環境の問題など原因はさまざまです。対策が難しい場合は、早めに専門家を頼るようにしましょう。




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