コーギーってどんな性格?寿命やしつけ、かかりやすい病気などをトレーナーが解説
コーギーは、胴長の体に短い足が特徴の犬種です。元気いっぱいにおしりを振って歩く姿がとてもかわいらしいですね。コーギーといえば尻尾がない犬種としても有名ですが、本来は尻尾のある犬種だと知っていますか?今回は、コーギーが断尾する理由や性格、かかりやすい病気などを解説します。
コーギーの種類
コーギーには「ウェルシュ・コーギー・ペンブローク」と「ウェルシュ・コーギー・カーディガン」の2種類がいます。
起源はそれぞれ違う種類の犬ですが、19世紀に盛んに交配されていたことから非常によく似た見た目をしています。
基本的にカーディガンには尻尾があり、ペンブロークは断尾されているため尻尾がないという特徴があります。
コーギーを断尾する理由
尻尾がないことで有名なコーギー(ペンブローク)ですが、本来尻尾はある犬種です。昔コーギーは「牧畜犬」として、牛を追う仕事をしていたため、足は短く、尻尾は牛に踏まれないように子犬のうちに切っていました。
そのため断尾の慣習が色濃く残り、現在でも「コーギーの尻尾は短い(生えていない)」と勘違いされています。
牧畜犬として暮らしていない犬は、牛に踏まれる心配がないため、断尾をされていないコーギーも増えてきました。しかし、血統書登録団体によって、断尾した姿が一般的とされています。
コーギーに長毛種もいる?
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コーギーの毛は中くらいの長さとされていますが、極まれに「フラッフィー」と呼ばれる長毛も生まれます。
しかし、コーギーの長毛は劣勢遺伝子が含まれるのであまり好まれない傾向にあるそうです。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの基礎知識
英語表記 | Pembroke Welsh Corgi |
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原産国 | イギリス |
サイズ | 中型犬 |
体高 | 約25~30センチメートル |
体重 | 約10~15キログラム |
寿命 | 約12~14歳 |
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの歴史
原産地はイギリスで「牧畜犬」として活躍してきました。コーギーは「ヒーラー」や「ヒールドッグ」と呼ばれ、主に牛のかかとを咬んで追う仕事をしてきました。ペンブロークの歴史は1107年までさかのぼることができます。
ペンブロークの直系の祖先犬は、フランドル(フランス・ベルギーの大西洋に面した地方)の織工がウェールズに移住した際にもたらされたとも、ヴァイキングが活躍していたころ、スウェーデンの犬がこの地に居残ったものともいわれています。
ウェルシュ・コーギー・カーディガンの基礎知識
Photo by hikomaru_corgiさん Thanks!
英語表記 | Cardigan Welsh Corgi |
---|---|
原産国 | イギリス |
サイズ | 中型犬 |
体高 | 約30センチメートル |
体重 | 約11~17キログラム |
寿命 | 約12~15歳 |
ウェルシュ・コーギー・カーディガンの歴史
原産地はイギリスとされていて、カーディガンの歴史はペンブロークに比べずっと古く、紀元前1200年頃までさかのぼります。当時、中央ヨーロッパからウェールズ地方にやって来たケルト民族が連れて来た犬だと言われており、カーディガンシャーという街で現在の形に改良されました。
カーディガンはもともとダックスフンド系から発展して現在の形になったと考えられていますが、はっきりした起源はわかっていません。
その後は、カーディガンシャー(ウェールズの旧県名)に住む人々がひっそりと飼っていたことから、その存在は長い間知られていませんでした。
コーギーの毛色
コーギーの毛色は「ペンブローク」と「カーディガン」で異なります。ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの毛色
ペンブロークの毛色は「レッド」「セーブル」「フォーン」「ブラック・アンド・タン」の4種類の単色です。レッド

最も人気の毛色で、コーギーといえばレッドをイメージする方が多いと思います。
セーブル

セーブルとは、レッドの毛色をベースに、黒い毛が混ざった毛色のことをいいます。
ブラック・アンド・タン(ブラックタン)

ベースは黒で、目の上や喉などにタン(黄褐色)の小さな斑点が入った毛色です。
ウェルシュ・コーギー・カーディガンの毛色
「ブラック&ホワイト」および「ブリンドル&ホワイト」が一番多いのですが「ブルーマール」など、白が優勢でない色の組み合わせでバラエティーに富んでいます。ブラック&ホワイト

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ブルーマール
ブルーマールは、黒とブルー、グレーが混ざった毛色です。コーギーの性格や特徴
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ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの性格や特徴
友好的で頭がよく、物覚えが良い犬種です。しかし、落ち着きがなく興奮しやすい犬種でもありますので、子犬の頃からのしつけが必要です。
足が短く、胴が長い犬種で、尻尾がないことで有名です。
ウェルシュ・コーギー・カーディガンの性格や特徴
性格は明るく陽気で、何かに興味を持つと熱中します。足が短く胴が長いのはペンブロークと同じですが、狐のような尻尾があるのが特徴です。
コーギーの育て方
コーギーは胴長短足で体高が低いため小柄に見えがちですが、実際は中型犬に分類されることが多く、咬む力は大型犬ほどといわれています。
体力もあり、たくさんの運動量を必要とする犬種でもあります。迎える際には犬種の特徴をしっかりと理解してから迎えるようにしましょう。
コーギーのしつけ方
コーギーは賢い犬種ではありますが、子犬の頃から根気強くしつけていく必要があります。小型犬に比べ吠えも大きく、噛み癖もつきやすい犬種なので、子犬のときの甘噛みから止めさせ、咬んでも大丈夫なおもちゃを用意してあげましょう。
また、コーギーは動くものを追いかける性質があるので、呼んだら戻ってくるようにする「呼び戻し」のしつけも大切です。
コーギーのケア・お手入れ
コーギーは太くて固い毛「オーバーコート」と、細くて柔らかい「アンダーコート」からなるダブルコートの毛質です。そのため日々のブラッシングが必要です。毛が抜けやすい犬種のため、毎日の掃除は欠かせません。また服に毛が大量についてしまうため、コロコロは必須アイテムです。
コーギーの体型・体重管理
健康な毎日を過ごすためには、適切な体型・体重を保つことが欠かせません。定期的に体重を量ることは重要ですが、適正体重は成長とともに変化します。同時に「ボディ・コンディション・スコア」(BCS)という評価指標を利用することで適正な体型・体重を維持することができます。
参照:『飼い主のためのペットフード・ガイドライン』(環境省)
YouTubeのPETOKOTOチャンネルでは獣医師の佐藤先生が体重の測り方やボディコンディションスコアの確認方法を解説していますので、ぜひ参考にしてください。
コーギーの食事

犬の食べ物は「エサ」と呼ばれていた時代から、家族の「ごはん」と呼ぶ時代へ変わりました。私たちと同じように、犬も栄養バランスの良いごはんを食べることで健康を維持することができます。ごはん選びをする際は、以下の2点を気を付けていただくといいでしょう。
1. 総合栄養食を適量与える
犬が必要とする栄養は人間と同じではありません。そこで生まれたのが「総合栄養食」と呼ばれるごはんです。おやつなど「一般食」や「副食」と呼ばれるごはんだけ食べていると体を壊してしまいますので、「総合栄養食」のごはんを選ぶようにしましょう。総合栄養食を食べていても与える量が少なければ痩せてしまいますし、多ければ太ってしまいます。パッケージに書かれた食事量は目安ですので、ボディ・コンディション・スコアで「3」の「理想体型」を維持できる量を与えるようにしてください。
2. 添加物の少ない新鮮なごはんを選ぶ
犬のごはんと聞いて「カリカリ」と呼ばれる茶色い豆粒を想像される方も多いと思いますが、正しくは「ドライフード」と呼ばれる加工食品です。保存しやすく食いつきも良いことから犬のごはんとして一般的になりましたが、高温加熱によって食材本来の栄養が失われ、添加物も多く含まれることから見直しが進んでいます。そこで生まれたのが素材本来の旨味や香りが楽しめ、余計な添加物も入っていない「フレッシュフード」と呼ばれる新鮮なごはんです。PETOKOTO FOODSもその一つで、子犬からシニア犬(老犬)まで毎日のごはんにすることができます。もちろん総合栄養食です。
PETOKOTO FOODSの公式HPを見る
コーギーがかかりやすい病気
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筋骨格系の疾患
「椎間板ヘルニア」や「膝蓋骨脱臼」に気を付ける必要があります。「歩くとフラつく」「引きずる」「歩きたがらない」などの症状がみられます。足や腰に負担にならないよう、フローリングや階段には気を付けてあげると良いでしょう。
将来関節の疾患で車椅子になってしまわないためには、早い時期からサプリなどでケアすることも大切です。また、階段はあまり登らせないなど、腰に負担にをかけないように気をつけましょう。
消化器疾患
消化器系の疾患では「胃腸炎」や「異物誤飲」に注意が必要です。うんちの回数や色や形(下痢など)、吐いたりしていないか、こまめにチェックするようにしましょう。誤飲をしている場合、手術が必要となることもあるので、食べてしまいそうな物は近くに置かないように気を付けましょう。
泌尿器の病気
「尿石症」には特に注意が必要です。尿中のミネラル成分が結晶化し、腎臓や膀胱、尿道などで結石ができてしまう病気です。「食事の種類」や「飲水量の減少」「細菌の尿路感染」「遺伝的体質」が原因とされていて「血尿」や「頻繁にトイレに行く」「排尿時に体を丸める」などの症状がある場合は、動物病院で診てもらうようにしましょう。
コーギーの飼い主の声
PETOKOTO代表 大久保泰介
- コーギープロフィール
- 名前:コルク
- 年齢:2016年生まれ
- 性別:オス
飼い主の声
愛犬コルクは一般的なコーギーより、シュッとしていてプリケツではないですが、胴長短足で全力疾走する姿は見ていても飽きず、とてもかわいいです。
猪突猛進タイプなので、トイプードルなど小さな犬種よりも中型・大型犬種の方が遊ぶのが楽しいようです。しかし元々牧羊犬なので、吠え癖、噛み癖は幼い頃にしつけないとトラブルの元になります。
コーギーの迎え方
一度家族に迎えたら、子犬から老犬になっても大切に、命に責任を持ちましょう。
白髪も生えれば、病気にもかかるかもしれません。お金がかかるのは家族に迎える時だけではないことを踏まえ、もう一度考えた上で迎えることを検討してください。
保護犬から迎える

保護され、里親を探している犬は雑種だけでなく、血統書のある犬も多くいます。
ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI(お結び)」も、ぜひ覗いてみてください。
OMUSUBIで保護犬猫を探す
ブリーダーから迎える
好きな毛色や、血統など気にするのであれば信頼できるブリーダーから迎えるという方法もあります。実際に見学に行き、どんな環境で飼育されているのかを確認することも必要ですが、飼う上でのアドバイスも直接聞くことができます。
ペットショップから迎える
一般的な価格の相場は10~30万円ほどですが、毛色や月齢などによって値段は変わってきます。ペットショップでは生後2~3カ月ごろの販売が多く、4カ月を過ぎてくると値段がだんだんと下がってくることがほとんどです。
まとめ
Photo by reggie_and_hamishさん Thanks!
コーギーは牧畜犬として活躍していたため、活発でとても体力があり、頭がよく何事にも意欲的な犬種です。
そのため現在では「アジリティー」や「ディスク(フリスビー)」などの大会に出ているコーギーも多いです。
コーギーを迎えるときは、しっかりとコーギーの性格や性質を理解しておきましょう。
参考文献